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次の橋までとシャトゥーを歩く [フランス・パリの外]

 意識せずとも、自然と歩幅や歩く速さが同じだったり。

 料理を食べ終わるのも、最後にお楽しみで取っておくものも同じだったり。

 似てるよね、ふたり。 

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 7月中旬、フルネーズ博物館とレストランのメゾン・フルネーズを見た日の続き。

 島から橋に戻って、Chatou シャトゥーの街へ。 
 天気がよくお散歩日和。 最高気温は24℃。

 橋の脇に見える教会も気になるから、あとで行ってみよう。

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 橋から北の方を見ると、遠くに何やらクレーンが見える場所が。 

 段差があって、小さな滝状態。 右側にも水路がある。 

 ズームして撮ったけれど・・・

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 Kamoさん撮影

 ・・・実際は、もっともっと遠くにある。 何だろうな。  

 右側の岸が先に行ったÎle des Impressionnistes アンプレッショニスト島、印象派の島。

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 教会は、Église Notre-dame de Chatou シャトゥーのノートルダム教会

 13世紀に石灰岩で建てられたロマネスク様式の建物だったようだけれど、
 戦争で破壊されて再建されたそうな。

 ネオゴシック様式のファサードから中に入ると・・・

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 ・・・天井低め。 

 ここしばらく、外壁を飛梁に支えられた天井の高いゴシック建築を見慣れていたので、
 あら?と意外な感じだった。 

 誰もいない。

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 南に面したステンドグラスからは明るい光が。

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 一番奥は、大きな祭壇はなく、聖水盤だけ。 ニッチに宗教画かな。

 出入口真上のパイプオルガンの向こう側に、バラ窓がありそう。

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 ステンドグラスの青は特別。 

 モーセのお話のよう。 
 パピルスの籠にのせてナイル川へ流されて、葦の茂みで見つかったんだったかな・・・。

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 ふたりの聖人 Sainte-EugénieSaint-Guy のステンドグラス。
 小さくDupin à Versailles と入っていた。

 紫もシブイ。 波のようなウロコ模様のような。 

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 こちらは、また少し作風が異なるみたい。 サインは、H.Carot
 左のものには、H.Carot et Passet とある。

 wikipedia によると Henri Carot アンリ・カロ (1850-1919)は、
 パリのあたりで仕事をしていたステンドグラス作家。
 Charles Passet シャルル・パセ(1869-1903)は弟子で、
 アンリ・カロの娘と結婚していたそうな。

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 教会を出た後、通りかかったパン屋さんでお昼を買って、食べるところを探す。

 天気がいいから公園みたいなところがいいな・・・と歩いていたら・・・

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 ・・・Hotel de Ville 市庁舎の前庭にベンチが。 
 ちょうど木の下で強い日差しをさえぎってくれる。 

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 お店の包装紙には、カンカン帽。  フランス語では、Canotier キャノティエ
 ルノワールの絵に描かれていた人もかぶっていたなぁ。

 肉のパテほうれん草とベーコンのキッシュ。 これらは買う時に、温めてもらった。
 デザートには、シュトゥルーデル・・・とあったが、林檎のタルトっぽい。
 私のイメージでは、くるくる巻いてあるものがシュトゥルーデルなんだけどなぁ。

 パイ生地の肉のパテは、シューマイを思い出させる美味しさだった。

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 食後は、ぶらりと散策で、お家見学。 一軒家も多い。 というか、お屋敷? 広い敷地。

 離れにある建物で、ようやく普通サイズ。

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 緑のカーテン。 蔦のからまる壁は、夏の暑さ対策にもいい感じ。 屋根裏の窓も、魅力的。 

 住宅エリアを抜けてセーヌ川の方へ戻って・・・

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 ・・・気になるクレーンのあるほうへ。

 川沿いの道を歩く。 ちょうど車両通行止めで歩行者専用に。

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 工事中なのか、元から、こういうものなのか・・・。

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 あっという間に横を通り過ぎ、裏側へ。 お知らせ看板を見ると、修復工事中のようだった。

 どうやら閘門のよう。 
 段差のある川の部分なので、水位を上げ下げして船を端の水路から通すみたい。

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 緑のトンネルのような散歩道をどんどん歩く。 次の橋が見えたら渡ってみよう、って話をして。

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 木々の隙間からみた、対岸、アンプレッショニスト島のポプラ並木。

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 岸に生える木々の幹も立派だな。 木漏れ日も、この緑の濃淡も好きだ。 

 眩しい水面。 魚いるのかな、と、ギリギリまで寄って、のぞき込んだり。 

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 落っこちますよ、と危険を知らせる標識も。 

 埠頭や土手に出ることを知らせるものみたい。 日本にもあるのかな?
 車も人も、気をつけないといけないね。

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 鏡のような水面。 右端に先の工事中の閘門あたり。 川の段差でミニ滝があったところ。

 このあと、左からやって来た貨物船の波に、水面の青い空がかき消された。
 船が通り過ぎるのをただぼーっと見る。

 のどかな時間。 肌に感じる太陽の熱。 また焼けるな。
 左側の遠くに目を凝らす。

 どうやら、この先しばらく、渡れる橋がなさそうだ・・・。 

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 緑のトンネルを引き返す。 ただ散歩するだけの夏休み。 これが一番楽しかったり。 

 せっかく欧州にいるんだから近隣諸国を旅して周ればいのに、と言われたりもするけど、
 そういう観光地には日本からでも旅行に行くことがあるかもしれない。

 なので、わざわざ日本から足を運んだりしなさそうな場所へ行くのも、狙い目でいいかも。
 何より空いてるし。

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 木の実を見上げたり、花を撮ったり、道端にブラックベリーを見つけたりしてね。
 小さな子供のように、なかなか前へ進まないけど。

 のんびりするのが夏休み
 だけど我が家の場合、のんびりしてそうで、実は結構な距離を歩く。 

 まだまだ、散歩は続くのであった。

 

 こんな何気ない時間を楽しむのが好きなところも、
ふたり、似てるのかも。


nice!(35)  コメント(16) 
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コメント 16

alo-had

街も郊外もすべてが美しいです。
夏休み。
ちゃんとした夏休みな感じがするし不思議。w
by alo-had (2012-09-11 18:58) 

luces

日差しが明るくて気持ち良さそうです。
ステンドグラスの色使いが美しいですね。
by luces (2012-09-11 23:00) 

めぎ

いやいや、せっかくパリにいらっしゃるんですもの、パリとパリ近郊を歩き尽くしてくださいませ~だって、いつかはどこかにお移りになるのかも知れないし、そうなるとなかなかパリには行けませんもの。行っても旅行者になってしまいますしねえ。住んでいるのとはどうしても違いますものね。
少し前の「おさがり」のお話、ええ、私もお下がりをよく着てましたよ。というのは、三男と次女の娘なんで、従姉のお下がりがありましてね。でも、学校の道具は私も妹も新品だったように記憶してます。また、母が服を手作りして、私と妹に同時にお揃いの生地で別々の新しい服を作ってくれたことも多かったです。
by めぎ (2012-09-12 01:49) 

母ちゃん

あの道路標識は分かりやすいですね~。
日本のだと黄色を使った標識だけど、赤があるとより強い感じがしました。ドライバーさん、気をつけて下さいね♪


by 母ちゃん (2012-09-12 06:04) 

ぴーすけ君

ステンドグラス、きれいですね。
日が差すときっと美しさが倍増のことでしょう。
by ぴーすけ君 (2012-09-12 10:56) 

baby_pink

お話を聞いていて、心が安らぎました^^
素適な夏休みですね~。
鏡のような水面...美しいです♪
緑もこころに優しいなぁ~。。
何気ない時間を楽しめるって、なによりも
幸せなのかも知れませんね。
by baby_pink (2012-09-12 11:43) 

MOCOMOCO

ただのお散歩とおっしゃるけど、十分に素敵な風景の中の散策ですわ♪
水鏡が美しくてずっと見ていたくなりますね^^
似ているところが多いとちょっとしたことでも何だかうれしいし、ホッとできますよね。
by MOCOMOCO (2012-09-12 12:04) 

hatsu

教会のステンドグラス、差し込む光が素敵ですね。
椅子も可愛いなぁ。
シューマイを思い出させる肉のパテ、食べてみたいです^^
by hatsu (2012-09-12 17:19) 

TaekoLovesParis

鏡のような水面や水に映るポプラ並木は絵になりそうな景色ですね。
緑のトンネルやブラックベリーの木もあって、こんな場所をお散歩できるなんて、うらやましいです。
Inatimyさんとkamoさん、いいカップルですね。価値観が同じ、生活のペースが同じ、こういう人と暮らせるのは、ほっとしますね。
by TaekoLovesParis (2012-09-12 22:31) 

miffy

普段あまり見ることのない場所のお話いつも楽しみにしています。
観光地はTVや写真でも見ることができますし・・・
お昼ごはんのキッシュもパイも美味しそうですね♪
青空の下で食べるのが良いですね~
緑のトンネルや鏡のような水面、並んだポプラ並木は印象派の絵の中で見かける景色ですね~
by miffy (2012-09-13 17:29) 

noriko

あ、ポプラの並木道だ!!
Inatimyさんがオランダで暮らしていた頃にはよく登場していた懐かしい風景を思い出します♡
そういえばフランスって広葉樹が多いようだから並木道の風景も雰囲気がずいぶん違って感じます。
キッシュが美味しそうって見つめてたら、シウマイ味のパテって、うーん気になる気になる^^
by noriko (2012-09-13 21:39) 

stellaria

お散歩楽しそうです♪緑のトンネルがいいなぁ。私も一緒にお散歩した気分になって、深呼吸できそうです。散歩しながら見るいろいろな建物や景色も、お昼ご飯も魅力的です。こういう何気ない時間をお二人で楽しめるって、素敵なことですね。
by stellaria (2012-09-14 02:28) 

HIROMI

緑がとってもきれいですね。それを見て、なんとなく周りに酸素が多くなった気がしました。
この「落ちますよ」の標識は素晴らしいです。誰が見ても意味がわかりますよね。
by HIROMI (2012-09-15 09:21) 

Inatimy

→皆さま 
『次の橋までとシャトゥーを歩く』のお話に、たくさんのnice! & コメントありがとうございます。 秋分の日までが夏になるらしいフランス。 段々と日が短くなる速さが増し、太陽が低い位置を移動するので窓辺を占める日向の部分も増えて、暑い日よりも涼しい、いや肌寒いと感じることが多いかな。 水曜だったか木曜は、最高で17℃の予想とか。 駆け足で季節が流れて行く~。

→alo-hadさま 
ここ数年、夏に夏休みがなく秋の終わりとかだったので、今年はまだマシかな・・・。 夏の海まではまだまだ遠い道のりです。

→lucesさま 
晴れた日を狙って遠足散歩(笑)。 そろそろパリの外の地図を買おうかしら。 ステンドグラスは思わず激写です。 ふふ。

→めぎさま 
観光ポイントの出て来ないパリのブログになっちゃってますからねぇ。 人混み避けてると、ついつい我が家的には面白い場所でもパリらしくない所のお話に。 でも、ここにいられる間にパリとパリ近郊を歩きつくしたいなぁ。 「おさがり」のお話、ありがとうございます。 従姉のおさがりでしたか。 でもいいですね~お母さまの手作りで姉妹お揃いの服♪ 

→母ちゃんさま 
そうか、日本は黄色でしたよね。 黄色っていうとなんだか工事関係の標識っぽいかも。 交通標識は国によって違うけど、誰もが見て分かるのが一番♪ 

→ぴーすけ君さま 
光がさすとステンドグラスますます美しく、透明感のある色って魅了されますね~。 

→baby_pinkさま 
引越しの繰り返しで落ち着いた頃にまた別の地へ、その間にいろんなドタバタなことも起きたりで、そんなことを考えていたら、この穏やかな何気ない時間がとても貴重な気がして(笑)。 いい夏の時間でした♪

→MOCOMOCOさま 
どこまで歩いても橋がないところもオランダっぽいかも(笑)。水鏡に通り過ぎる船、静かな夏の散歩♪ かなり歩いたけれど・・・。 ふたり似てるところも多くて、たまに読まれてる?って感じがするお時も。 食べたいものを帰りに買ってきてくれたりとか。

→hatsuさま 
シューマイを思い出させる肉のパテ、これは美味でした。 かなり大きかったので2人で分けてちょうどいい感じ。 最後の一つだったパテなので、残りものに福があったかも♪

→TaekoLovesParis さま 
絵を描くのが好きな人なら、きっとスケッチが楽しいだろうなと思う風景がいろいろでした。 だからあの島にも画家が集まったのかしら。 我が家ふたりは本当にいろんな点で似てますね。 (Kamoさんが寛大なおかげで)喧嘩もせず。 私は最高のメディア・ナランハ(半分オレンジ)を見つけたみたいです。 へへ。

→miffyさま 
たわいもない場所の普通の時間のお話を楽しみだと言ってくださって本当に嬉しいです。 住んでるとなかなか人がたくさんの観光ポイントに足が向かなくて。 気合い入れてエイっ!って、たまに行く程度となってしまってます。 パリの街中も、こんな近郊の風景も、あれこれ見てから美術館で絵を見ると雰囲気も違って見えてきますね~。

→norikoさま 
プラタナス、マロニエ、菩提樹、ポプラ・・・いろんな街路樹が。 日本だとイチョウが多いのかな。 針葉樹もあって、意外と街中に杉が・・・花粉症には天敵。 大きなパテの入ったパイ生地の、ずっしり重くてシウマイ風で美味でした。 ショーケースの最後の一個だった♪

→stellariaさま 
これといって特別なことがなくても、ただ並んで歩けるだけでも幸せな時間がありますね~。 忙しくバタバタしてる時には目に入らなかったことも、ゆったり気分にはそれが見えたり。 美味しいものも2人で食べると、分けっこして2倍楽しめたり♪

→HIROMIさま 
パリは大気汚染もスゴイみたいで、新聞に汚染レベルが表示されてたりもするんですよ。 そんなの見ちゃうと、緑が多いところで、たっぷり深呼吸するのは気分いいです。 「落ちますよ」の標識、デザイナーさんに拍手ですよね~♪
by Inatimy (2012-09-18 21:14) 

カエル

Inatimyさんの考え方、好きです。
確かに有名なところは、日本から行ける可能性高いですよね。
私の様な旅が前提だと気になるところに行かないと行けなくなる!といった強迫観念みたいなものがあったりするのかも。
一生の内で行けるところって限られているからね。
あ、そうそう。タイにいるのに、メルシーって言ってたりする自分が笑えたよ。「シー」って言ってたり、「ウィ」って言ってたり、もうぐちゃぐちゃになってる!笑

by カエル (2012-09-23 18:55) 

Inatimy

→カエルさま 
転々とあちこち引っ越すことが多いから、というのあるのかも。 日本からも行けるだろうし、もしかしたら次引っ越すかもしれないしで。 だったら今いる場所で、いいところ見つけたい、みたいな(笑)。 そんな私の憧れの旅は、温泉旅館に泊まることだったり。 郷土料理に舌鼓打って熱いお湯につかりたい~。 ふふ、とっさに出る返事って混乱するよね。 私もパリに来た当初は、ヤーだのネーだのオランダ語でした(笑)。
by Inatimy (2012-09-25 19:16) 

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