モノクロームでモノローグ [フランス・パリ]
待っててね。 ちゃんと、そこにいてね。
大きな街は、不安になる。
たくさんの人に紛れて、すぐに姿が見えなくなってしまうから。
地球上に住む山ほどの人の中から、あなたに巡り合えたのは、奇跡に近い幸運だったね。
世界から、欧州各国から、フランス各地から、パリにやって来る人の数は計り知れない。
パリは人を引き付ける何かがある街。
そんなパリに住めるなんていいねという声もよく聞く。
毎日エッフェル塔がある街で目覚めて、眠って。
かといって、毎日、実物のエッフェル塔を目にするわけでもなく。
日常生活には観光ポイントの微塵もない。
近いのに、人の多さを思うと、足が遠のくことも、たびたび。
聞こえてくるのは紛れもなくフランス語。
文法の理解と会話の成り立ちは、まったく別物・・・と、ひしひし。
我が家のパリでの暮らしは、華やかさのかけらもなく、いたって庶民派。
私自身もそうみたい。
昔ながらの友達は、どこに行っても変わらないね、と笑った。
パリには、もちろん働く人もいて、その作業をぼんやりと眺める。
街を慌ただしく駆け抜ける観光客もいて、どこから来たんだろう、と耳を澄ませる。
どちらでもなく、どちらでもある人もいて、幸せそうな笑顔だと、私も嬉しい。
いったい何がこんなにも人を引き付けるんだろう・・・それを探しながら、毎日が過ぎていく。
どこにいても、同じ刻みで時は流れ。
同じ太陽の下を歩き、夜には同じ月を見る。
パリに暮らすと分かった時、あまり乗り気じゃなかった。
とにかく街を知ろうと読み漁ったガイドブック。
でも、そこにあったのは観光のパリの顔。
人々の生活は見えて来ず、知りたい暮らしは、やはり実際の街の中に。
人の集まる場所、マルシェ。 ある日、出向くと、もう遅かった。
店の後片付けの、さらに後のお掃除中。
散乱したゴミを集めながらも笑顔な若者。
人を引き付ける場所には、物と活気。 そして、キレイにする人がいる。
となると・・・街の魅力は、そこを支える人が作りだすもので・・・んんん・・・。
住んでいても、そんなことくらいしか分からないな・・・。
まだまだだね・・・と、焙煎珈琲屋さんで、豆を2種類買って帰った。
パリの魔力。 私には効果が薄いのかも。
結局のところ、人と同じ、肌が合うか合わないか、相性なんだろうね。
写真はCASIOで撮ったもの。
モノクロ写真、いいです〜。
by ぷーちゃん (2012-11-20 19:22)
ホント、肌に合うかどうかですよね。
相性。。。昔住んでいたことがあるような気になる町もあれば
立ち寄る感じで住む場所もありますね。
写真を見ながら、パリのマルシェの香りを思い出しました( ´ ▽ ` )
by ぴーすけ君 (2012-11-20 21:20)
パリにはひたすら憧れますね。
でも、観光客の多さにはきっとげんなりすると思います。
by HIROMI (2012-11-20 21:40)
モノクロで、いろいろな角度から撮っているパリですね。
人々の動きに生活感が出てますね。プロの写真家の視点みたいよ。
<パリの魔力。 私には効果が薄いのかも。>
→ 効果、、薄くないと思うわ。だって、パリに愛情を持っている写真なんですもの。
by TaekoLovesParis (2012-11-20 22:22)
モノクロ写真も新鮮でいいですね。ロベール・ドアノーを思い出しました。
by stellaria (2012-11-20 22:28)
モノクロのパリのお写真もいいですね。
パリというと素敵な街で、観光にも憧れる街ですよね。
毎日そこで過ごすとなると、また違った視点もあったりするのかもしれませんね。
相性は、全てのことに当てはまるような気がします。
by アールグレイ (2012-11-20 23:25)
パリの人も日常生活をしているわけですものね。
パリじゃないけど、フランス人の家に泊まった時に、夕飯に缶詰から出したコーンと温めたピザを出されたことがありますよ。ここがフランスか、これがフランス人か、とびっくり。それも、外国人(ドイツ人と日本人)が訪ねてくるんですからねえ、何かフランス的なものをと考えたりしないのかしら、と思ったものでしたわ。
by めぎ (2012-11-21 02:55)
フランスと自分も遠かったけど、最近近く感じる。
旅と生活はでんでん違うけど、
一緒にいる人がいつもそばにいてくれる人だということだけでも、少し生活を感じられたりしたんだよね。
私はかぶれるけど、相棒はかぶれない。だから生活できる。
ふふふ。
パリだからといって、いいことばかりじゃないよね。
私がパリが魅力的だなって思ったのは、朝の静けさと生活のシンプルさ。
by カエル (2012-11-21 17:47)
人と人にあるように、街と人にも相性があるのかなぁ。
by noriko (2012-11-21 22:09)
モノクロ・・・・良いっすねぇ(笑)
いや、ほんとに。
by angie17 (2012-11-22 00:10)
モノクロもステキねー!
「日常生活には観光ポイントの微塵もない」
これわかる!
うちも観光地どまんなかだけど
窓からもみえるけど
毎日中華料理食べてるかというとそうでないし
観光場所よけてスーパーいってふつーに生活を(・∀・`)
by ふゆん (2012-11-22 00:30)
パリにお引っ越しと聞いて、何だかうらやましいって思いました。華やかなパリですものね~。
でも確かに記事の内容からすると、オランダで自転車に乗っておられる方が楽しそうだった?
それでも精力的にパリを楽しんでおられると思いますよ~。
by 母ちゃん (2012-11-22 06:18)
モノクロのパリも良いですね^^。
by krause (2012-11-22 14:58)
Inatimyさんの目にうつるパリ、素敵だなぁ^^
私が今住んでいる町は、よく遊びに来ていたところ。
ちょっと不便だから、
『遊びに行くのはいいけど住むのはイヤ』って、ずっと思ってたんですょね。
そこにまさか、お嫁に来ちゃうとは(笑)。
そして最近は、微力ながら町おこしのお手伝いのようなことも^^
住むところとの縁も、不思議ですね。
by hatsu (2012-11-23 08:16)
モノクロの写真、素晴らしい雰囲気です。
堅実な日々の暮らしに、却って人々の様子が見えました。
そういうパリに憧れます。
by ナツパパ (2012-11-23 16:03)
世界に名だたる観光の街パリだけど、その裏の通りを知ることができるのは住んでるからこそ。両方を経験できるなんていいなと思ってましたよ。でも合うとか、合わないとかはあるのでしょうね。モノクロ写真いいですね♪
by rino (2012-11-24 08:10)
いい雰囲気ですね。
この写真はどっちのカメラで…って思いながら拝見していたので、最後の一文、ありがたい~♪
by バニラ (2012-11-24 10:23)
初めてでも懐かしいような不思議な気分になる町もあれば
何度行ってもなんとなく好きになれない町もありますものね。
遊びに行くのと住むのでは全然違うだろうし・・・
どこに住んでも周りに影響されることなく自分らしく生活していきたいです。
モノクロのパリ、どんな色なのか想像しながら見るのも良いですね~
by miffy (2012-11-25 21:56)
→皆さま
『モノクロームでモノローグ』のお話に、たくさんのnice! & コメントありがとうございます。 たまには白と黒だけの世界もいいかな、と。 カメラ2台持ち歩いてるから、1つをモノクロに設定しておいて、すぐに撮れる状態に。 コンパクトカメラでかさばらない利点がここにも♪
→ぷーちゃんさま
モノクロ写真、いいですよね~。 撮りたいところを撮るだけなんですけど、白と黒の割合を考えるのも大事かなぁ・・・と感じました。
→ぴーすけ君さま
理屈にはならないけど肌で感じる空気で判断しちゃうってありますよね。 ここのマルシェはかなり庶民派で、「あにゅろ~(1ユーロ)!」の声が飛び交うパリじゃないような異国風で一味違った雰囲気が楽しめます♪
→HIROMIさま
街の中心エリアは本当に人が多くって・・・帰宅して目をつぶると群衆が目に焼き付いてます。 でも人が少ないパリってありえないですよね・・・。
→TaekoLovesParisさま
モノクロ写真で写真家気分ごっこです♪ マルシェの写真、実はこれ、カラーで撮ると野菜クズや鳩や何やら、顔しかめそうな汚さで(笑)。 モノクロにするとすっきり見えるから不思議ですよね。 私自身には生活感たっぷりなパリのほうが似合ってる感じがします~。
→stellariaさま
ロベール・ドアノーの写真には足元にも及びませんが、あんな風にモノクロで撮れるといいなぁ~と写真家気分ごっこを楽しみました♪ モノクロってクールで静観な雰囲気出ますよね。
→アールグレイさま
どうも華やかさが似合わない私なので、パリよりも地方の小さな村や町のほうが落ちつく感じが。 勝利を記念して・・・のモニュメントより、手仕事たっぷりな民芸館的ミュージアムのあるほうが好みかも。 郷土料理や名産などの地方色に興味があるからなのかもしれません。
→めぎさま
パリの郷土料理って?の答えが、焼いた肉とポテトフライだったので、それにもビックリでしたが、フランス人ってイタリアンを結構食べてるのが面白くって。 料理雑誌でもパスタやピザのイタリアン特集が多いですよ。 共働きで多忙な人が多いから、食生活も空腹感をなくせればいいという傾向が強くなって来てるのかぁ・・・なんて思います。
→カエルさま
朝の静けさ・・・パリ静かかなぁ? 緊急車両のサイレンやゴミ収集車で騒々しい時が多いかもしれない。 私の好きな朝の静けさは、今のところベルギーの田舎だったりする(笑)。 生活のシンプルさに関して言えば、フランス人男性はモノクロ好きかも。 TVのアナウンサーも政治家も濃紺や黒のスーツに白いワイシャツ、ネクタイも濃紺か黒か濃いえんじ色の無地だし・・・。 これがオランダだと奇抜な黄緑やピンクのネクタイもありだったりする♪
→norikoさま
人と人にあるように、街と人にも相性があると思うよ。
→angie17さま
ずっとカラーばかりの写真載せてたから、モノクロも新鮮かしら、と♪
→ふゆんさま
住んでしまうと観光地じゃなく生活の地になってしまって(笑)。 たまに日本の雑誌のパリ特集を見ると、この店はあのあたりにあるのか、って近所だ、パリに住んでるんだと再認識したり。 さらに、こんなファッションで街歩いてる人、滅多に見ないよ~・・・ってツッコミ。 パリに来る日本人観光客のほうがかなりオシャレです♪
→母ちゃんさま
そうなんです、オランダんで自転車乗って、牛や馬やヤギやヒツジを見てるほうがピッタリ♪ 私にはパリは場違いな感じが・・・。 もっとパリを知ろうとあちこち歩き回ってるんですけどねぇ。
→krauseさま
パリはカラーもモノクロも、どちらも似合うフォトジェニックな街ですよね♪
→hatsuさま
あまりにも自分とは別世界で、引っ越すまであまり眼中になかったパリなので、地道に歩きまわって街を知ろうと散歩(笑)。 美術館や博物館がたくさんあって飽きることはないんだけれど、どこかホッとできる場所が私には少なかったり。 忙しすぎる街かな。 町おこしのお手伝い、hatsuさんの素敵なアイデアやサポートで住む街を変えて行くと思うとワクワクしますね♪
→ナツパパさま
一般には観光の街、皆の憧れの街と言われるパリですけど、いろんな人がそこに暮らし、裕福と貧困も存在し、犯罪も多いし、夢の国ではない部分も当然あって。 住んでしまうとそれなりのニュースも目にとまるし、ますます複雑な気持ちに。 気持ちを引き締めて歩かないとと自分に言い聞かせることたびたび・・・。
→rinoさま
住む街を選べず、流れるままに流れていく生活なので、とりあえず街のいいところを探し歩いてます♪ 人混みが苦手な私だから、人通りの少ない小路や横丁がピッタリ(笑)。 でも怖がりなので安全第一で。 肌に合うか合わないか、その街に好印象かそうでないか、どうしてもありますよね。
→バニラさま
2台持ち歩き状態だからSONYであれこれ試し撮りの間、CASIOをモノクロに設定しておいて街歩きしてました♪ ブログに載せる写真だし、サイズ小さく軽くしてるから、両者たいして変わりがないんですが・・・。 カメラの違いを意識して見てくださってるの、ありがたいです♪
→miffyさま
とにかく見るものの多いパリだから、私はあちこちに目を奪われがち。 なので、モノクロでクールダウンした視点もいいかもしれないと撮ってみました♪ マルシェの写真、カラーだとスゴイですよ・・・野菜クズや鳩で、道が汚くって・・・。
by Inatimy (2012-11-26 18:05)
ぼくも自分の街好きです。住んでいる街が好きになれるのは良いことですよね。そうそう、それに好きな街を支えている人たちがいます。
早朝に中華街とか元町とか歩くことがありますが、ぜんぜん違った顔です。そこの住んでいる人も一緒になって街ってできているんでしょうね。
CASIOくん、活躍ですね。パリの街、モノクロの写真も似合いますね。
古い映画を思い出しました。とっても良い雰囲気です。
by moz (2012-11-28 06:28)
→moz さま
日本の雑誌で紹介されるファッショナブルでアートなパリの顔より、私は庶民的な生活感あふれる面が好きなのかもしれません。 何気ない裏道とか、ついつい引き込まれてしまって。 でも小心者だから安全そうなところしか行けないけれど。 CASIO、まだまだ散歩の友です♪
by Inatimy (2012-12-04 20:35)