どわのーごっこ [フランス・パリ]
もう戻れない。
前に向かって進むだけ。
昔の姿は、思い出の中。
半年ちょっと遡って、この間の夏、2012年8月11日のこと。
サントゥスタッシュ教会の前に背の高い塀ができていた。
歩いてると圧迫感を感じ、道が狭く感じる。
で・・・
・・・地面から7~8cmほどの隙間から、中の様子を撮ってみた。 地面すれすれ。
どうしてもフレームの上端に塀の一部が入りこんじゃう。
て、この人、何やってるんだろう?・・・と、私の姿は、かなり怪しく見えたはず・・・。
どうやら工事が始まるみたい。
気になる・・・気になる・・・
・・・と、再び足を運んだのは、その一週間後の8月18日。
前回の苦労はいったい何だったのか。
教会前の広い敷地には、中間に抜け道が作られ、
通りながら、フェンス越しに工事の様子が見られるようになっていた。
フェンスの格子にレンズを上手く入れて、スッキリ撮影も。
工事現場好きは、きっと父親譲り。
子供の頃、一緒に散歩してても父は立ち止まって、
通りかかった現場の作業風景を見ていた。
正面に見える丸屋根は、商品取引所。
マイホームを建てる時も、毎日差し入れを持って出かけてるのだと母が言っていた。
依頼主にジーッと見つめられながらの仕事は、
作業員サイドからしてみれば、かなりやりにくかったことだろう。
でも、今、なんとなくその魅力が分かるな。
さらに、8月27日。 新しくSONYのコンデジを買ってもらって試し撮りに出かけた日も寄り道。
SONYをメインに使うようになってからは、
この工事現場を撮るためCASIOは基本モノクロに設定。
よく行くHEMAの前あたり。 元々は何があったんだっけ・・・と記憶がおぼろげ。
ガ、ガ、ガ、ガ・・・と取り壊しの音が街に響く。
なのにモノクロで見ると、なんだか静かに感じられる。 音のない世界のよう。
その後は、かなり忙しくなり、なかなかこのあたりに来られなくて・・・
・・・気がついたら年明け、2013年1月16日。
久々に来たけれど、夏とあまり変わらない気がする・・・進んでるのかなぁ。
微妙に違う?
丸屋根の商品取引所。 今はまだ使われてるのかしら。
あそここからは、工事現場、どんなふうに見えるんだろう。
このあたりの以前の姿はこちらの記事の下の方に。
右に見える頭はね・・・
・・・ちゃんとした彫刻作品で、昔、日本のお菓子、「ぷっちょ」のCMにも登場した。
Henri de Miller アンリ・ド・ミレのL'écoute(レクートゥ)。 聴くこと、耳を傾けること。
工事現場の水たまりには、教会の建物の先が。
ものすごく寒くて、薄ら氷も張っていた。
どうやら日時計がある様子。
かつては、活気ある中央卸売市場を見下ろしていたのが、
やがては人々の憩う公園となり、
今、また新たに開発の進むエリア。
時代の流れ。
少しずつ、姿を変えていくパリの街。
・・・と、ごっこ遊び。 2013年の12月まで工事が続くそうだからね。
Robert Doisneau ロベール・ドワノー(1912-1994)の写真集で、 ← ドアノー。
サントゥスタッシュ教会前にあったレ・アールの中央市場の再開発の様子を見て、
ちょっと真似っこ気分で撮ってみた。
写真はすべてCASIO。
どこか高いところから眺めるように全体像を撮りたかったけれど、
背の低い私は、見上げる視点ばかりだ・・・。
今も着々と進んでるかな。
丸い物体の飛び出た部分はにかなと思っていました。
なるほど!!意味深な『耳』なのですね。
by ami (2013-02-22 11:13)
半年前の日差しが今とは全然違いますね。
モノクロの写真がかっこいいです。
by luces (2013-02-22 12:59)
モノクロの写真だから懐かしい感じがするかな…と思いきや、なんだか近未来的な雰囲気!月面で撮った写真を見ている時の気分を思い起こさせられました。カラーじゃないから、非現実的な感じを受けたのかもしれません。色がないだけでこんなに違って見えるんですね。陽射しの白さが印象的です。
by stellaria (2013-02-22 15:26)
工事中だと何ができるか気になりますね^^
モノクロのお写真、工事のうるさい音が感じられないですね。
カラーがないだけで不思議^^
by アールグレイ (2013-02-22 19:26)
うんうん、工事現場って惹かれます。
周囲に緊張感があり、それから騒音があって、なんだろうって、思いますよねえ。
一体なにが...あ、中央市場なんですか?
by ナツパパ (2013-02-22 19:40)
ここ、私が見たのは2011年の4月でした。
そうかあ、今年の冬には完成するのですね。
長いことやっているデュッセルドルフの地下鉄工事は2014年完成の予定で、ずいぶん形になってきましたよ。
by めぎ (2013-02-22 19:56)
「前回の苦労はいったい何だったのか。」 に思わず吹き出してしまいました♪囲ってあると、すごーく気になりますよね。 でも判明して一安心。
モノクロ、新鮮です♪
by バニラ (2013-02-22 20:00)
どわのーごっこいーですね!
モノクロすきなんですよね。
色がない分、じーっと見てしまう。
何か見つけたい衝動にかられるんですよね〜!
工事現場は、壊されている方が好きなんです。多分病気。
切なさを感じつつ心地よさを感じる。
よくじーっと立ち止まって見ている事があるな。
自分のお家だったら建築するところは見ていたい。
所有物ともなるとが然興味がわいてくるかな〜!
by カエル (2013-02-22 21:54)
PS.覚悟決めたら前だけみていこう。私もそうするっ!^^
by カエル (2013-02-22 22:09)
何かサスペンスのよう。
by uminokajin (2013-02-23 06:59)
人がものを造っていく工程を見るのはわたしも大好きです。
人間って、すごいなと思います。
壁で囲ってしまわないで中が見られるというのがいいですね。
日本って、完全に囲むほうが多いから。
by HIROMI (2013-02-23 08:13)
モノクロの写真も素敵ですね~♪ おっしゃる通り静な印象になりますね。
by 母ちゃん (2013-02-23 11:16)
工事現場面白いですよね。
私も小さい頃、祖父の仕事場を見に行くの好きでした。
モノクロの世界は色だけでなく音も遮断されたような感じがするのですね。
なんとなく非現実な世界を見ているような気がしました。
by miffy (2013-02-24 23:15)
フランスは何度も訪れたくなります~。
また行きたいなぁ。
by 今造ROWINGTEAM (2013-02-26 14:53)
→皆さま
『どわのーごっこ』のお話に、たくさんのnice! & コメントありがとうございます。 近くまで来たついでに撮っていた工事現場写真、最後の完成まで見届けられなかったのはとっても残念。 いつかニュースで完成した様子、TVで見たりできるかな・・・。
→amiさま
工事現場にドン!とあると何だろう?と不思議な物体に見えますよね~。 意味深な『耳』なのでした(笑)。 この頭の彫像、案外大きくて。 下側に顔に添えた手もあるんですが、記念撮影したり、子供たちのいい遊び場にもなってます。 愛される作品♪
→lucesさま
モノクロで撮っても夏の日差しは暑そうですよね。 太陽が高い。 セピアでも撮ってみたんですが、工事現場には白黒のほうがピッタリでした♪
→stellariaさま
色が変わるだけで雰囲気も異なりますよね。 なにげないシーンも特別に見えたり。 月に初めて人間が一歩を踏み出した時からもうずいぶん長い年月が流れてますが、今、カラー写真や3D写真で月面を撮ったら、どんな風に見えるのかしら。 面白そう♪ パリの夏、寒い冬の今は、あの暑さがちょっぴり懐かしいです。
→アールグレイさま
モノクロの動画で撮ったら、さらに不思議な雰囲気になっただろうなぁ・・・と後でちょっぴり後悔。 気付くの遅かったようです・・・・。 色のない世界、本当に静かに感じますね。 シンプル。
→ナツパパさま
元々はこの場所には、パリの中央卸売市場があったそうなんです。 やがて郊外に新しい卸売市場が完成して、古い市場は解体。 その様子を撮っていたのがロベール・ドアノーという写真家。 解体後は地下にショッピングセンター、メトロや郊外高速鉄道の駅ができ、地上は憩いの場として緑の多い公園や広場に。 それが今また新たに工事に入り、新しい庭園になるのを待っているところです♪ どんなふうになるのか楽しみだったんですけどねぇ・・・最後まで撮れなくて。
→めぎさま
デュッセルドルフの地下鉄工事は長いですよねぇ・・・もしそれがフランスだとさらに長かったかも。 オランダでも国立博物館の工事が随分と長くかかってますものねぇ。 そのそばの近代美術館も完成予定と聞いてから3年後くらいに再開でしたから(笑)。
→バニラさま
ふふ、本当に大変だったんですよ、しゃがんで下の隙間にカメラのレンズを入れて。 なのに1週間であっさりフェンス越しに見学できる抜け道ができるだなんて~。 でももし毎回そんなことしてたら完全に怪しい人としてマークされてたかも・・・(笑)。
→カエルさま
お勧めしてもらったドワノーの展覧会のおかげで、工事現場、楽しく写真撮れました♪ 自分のお家だったら、私、撮影の他に、建築作業に参加してるかも~。 お風呂場の床はモザイクね~とか、この窓の上部にはステンドグラスをはめて・・・なんてね。 きっと邪魔だろうな(笑)。 ふふ、私の母は後ろを振り返らない人。 その潔さはなかなか私、真似できなくて、励ますように自分に言い聞かせ。
→uminokajinさま
工事現場から謎の死体が・・・とか。 日本の2時間サスペンスドラマ、質高いですよね。 映画のよう。
→HIROMIさま
日本は何か起こったらすぐに責任問題に問われるからかなぁ。 こちらは工事現場に危険注意の看板があるだけで、あとは自己責任という考えだからかもしれません。 嫌だったら他の道を通ってね、みたいな。 事前に工事についての説明や意見を募って、この場所で公開してたから、工事現場もオープンなんでしょうね~。
→母ちゃんさま
実際はすごい音がしてたりするんですが、モノクロだと静か~。 現場をカラーで撮ると、すっごくごちゃごちゃしてて、あまり見たくない写真に(笑)。
→miffyさま
工事現場って見慣れない作業車がいろいろで。 背の高いクレーンを組み立てる様子も、とっても楽しめます。 へ~そんな風にしていくのね、って。 完成まで見られないのがとても残念・・・。
→今造ROWINGTEAMさま
フランスは、地方色さまざまですものね。 いつかまた行けるといいですね~。 もしパリに訪問されたら、ぜひこの教会前の庭園がどんな風になったかご覧になってくださいね。
by Inatimy (2013-02-27 16:25)
モノクロ、確かに時間が止まった感じ、静けさが伝わってきますね。
こういう感じもいいな。モノクロ見直しました。
それに、撮るのは大変だったでしょうし、何やってる人? なんて周りの人には思われたでしょうが(姿をイメージしても・・・ ^^; ) 笑 ローアングルも非日常で面白いですね。写真ってこういうところ良いのですね。casio 君ご苦労様。 ^^
丸屋根の取引所も撮り方によってずいぶん変わって見えますね。
工事現場、面白いですね。大きなビルを作るときのクレーンなんか面白くてずっと見ていることあります。お父様もそうなんですね ^^
by moz (2013-02-28 05:35)
→mozさま
工事現場をカラーで撮ると、あまりにも雑多な感じがしてどこを見たらいいのか分からない写真になったので、モノクロに♪ 不思議ですよね、静かで渋くなっちゃう(笑)。 が、しゃがんで隙間に手を・・・とかなり不審者な私でした。 また別の場所では、両手を高く上げて撮っていたりと怪しい人・・・。 作業のクレーン自身を組み立てる過程も、すっごく面白いですよ~。
by Inatimy (2013-03-01 22:03)