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花図鑑2010 ~晩生種と原種と野生種~ [花図鑑]

 光の中で笑う君を、少し離れたところから目を細めて見てる。

 その笑顔が、どれほど私を救ったことだろう。
 何もかも、だいじょうぶ、不思議とそんな気がしてくる。

 長かった冬が終わり、すべてが春に向かって動き出していた。

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 ・・・なんて、チューリップを擬人化して、お話遊び。
 目の前には、公園で他の子と遊ぶ我が子だったり、愛しいひとだったり。
 日々の暮らしの中で、ハッと気付かされる瞬間。
 これって、お話の中だけ? 

 さてさて、昨春3月のキューケンホフ公園で撮った続き。
 たぶん、前年と重なってないはず。

 5.一重遅咲系 

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 晩生種で唯一撮れたのが、このApricot Magic アプリコット・マジック
 緑の葉っぱには、黄緑の縞が入ってる。

 やっぱりアプリコットの花の色はいいなぁ。

 その他の晩生種の6.ユリ咲系、7.フリンジ咲系、8.ビリディフローラ系、
 9.レンブラント系、10.パーロット系、11.八重遅咲系は、残念ながら一枚も撮れず。

 早い時期に咲く早生種から、遅い時期にさく晩生種、
 チューリップもタイプがいろいろ。

☆ ☆ ☆ 

 ここから原種12.カウフマニアナ種

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 Johann Strauss ヨハン・シュトラウス。 といえば、ウィーンで活躍した音楽家。

 ワルツの『美しく青きドナウ』や、『皇帝円舞曲』は、タイトルは知らなくても、
 その曲を耳にすれば、あ、これね、って思うはず。   

 ・・・私もそうだった。
 『美しく青きドナウ』、これって、シュワちゃんの映画『トゥルーライズ』にも使われてた。
 ちなみに、この映画の最後のシーンで流れる、カルロス・ガルデルのタンゴの曲『Por una Cabeza』も好き。 

 楽しげなシャンパンの歌もあるオペレッタ『こうもり』も、ヨハン・シュトラウスの作品。
 ですよね、Taekoさん♪

☆ ☆ ☆ 

 原種13.フォステリアナ種

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 Border Legend ボーダー・レジェンド。 国境伝説?

 記事の一番最初の写真のチューリップが、これ。

 外側3枚の花びらの中心には、赤いラインが入る。
 底には、黄色。 

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 真上から見ると、赤いラインは見えず、ほんの少し赤い部分だけ。
 黄色い底に、おしべに合わせて黒い模様も。

 花が開き切っちゃってるので、こんなチューリップらしからぬ雰囲気だけど、
 数日前が、オフホワイトに赤いラインが可愛い姿だったかも。

☆ ☆ ☆ 

 原種14.グレイギー種

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 Ruud Lubbers ルート・ルベルス

 これは、CDA キリスト教民主アピールというオランダの政党の元政治家の名。
 1982~1994年の間、オランダの首相だった人。

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 花の中は、黄、赤、黒で、黒をバックにおしべの姿くっきり。
 葉っぱには、赤のような紫のような斑模様入り。

☆ ☆ ☆ 

 15.その他野生種の中の一つ、Pulchella 種
 日本語では、プルケラ、プルシェラ、プルチェラ・・・となってた。

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 Heaven ヘブン。 ・・・とか天国

 身長155cmほどの私から見た姿。 
 隣にある、成長途中の大きな葉っぱのチューリップと比べても、かなり小さい。 

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 しゃがんで、中をのぞくと、底は黄色のよう。 
 1つの球根からいくつも茎が出てる。 幅の細い葉っぱ。

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 めいっぱい下から見ると、こんな感じ。 
 花よりも、葉っぱの方が長く伸びてる。

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 これは、Dream ドリーム。 

 なんだか、クロッカスっぽい姿。

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 濃いピンク色の花の底には、ブルーが。

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 これも背丈が低く、葉っぱの方が伸びる。

 写真奥には、まだまだ花のツボミの堅いチューリップ。 

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 で、こちらは、Tete a Tete テテ・ア・テテ。  

 たぶん、アクセント記号がついて、フランス語 tête-à-tête なんだと思う。
                               テット・ア・テット?
 意味は、名詞では「差し向かい、対談」。 副詞では「差し向かいで、ふたりだけで」

 背の低い私から見ても、花が遠く地面にある。

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 めいっぱい、地面すれすれで撮る。 土から出た短い茎、すぐにツボミ、花。

 ちなみに、フランス語で tête は、

 昨年、一時帰国の際、日本からの帰りの飛行機の中で珍しく映画を見た。
 フランス映画"La Tête en friche"<ラ テット オン フリッシュ>。 未開発の頭脳?
 (タイトルをクリックすると、YouTube で見られます。)

 フランス語のセリフに、英語字幕だったので、完全理解は私には無理だけど、
 読み書きができない主人公の男性と、公園のベンチで出会った95歳の老女のお話。
 他に、恋人、ビストロ仲間、自分の母親などが登場。
 ほんわかした気分で、パリに戻った。

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 花は八重咲きっぽい。 原種チューリップは、とってもユニーク。

 

 ・・・と、あっという間に、2010年チューリップ花図鑑は終わりに・・・。

 でも、実のところ、写真は他にもたくさん。
 まだ分類されてない品種のチューリップや、他の花もあったりして。

 

 もう、花、飽きた?


nice!(57)  コメント(18) 
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コメント 18

luces

背の低いチューリップは面白いですね。チューリップじゃないみたい。
アプリコット色の花はふわっとしてかわいらしいです。
by luces (2011-01-21 09:48) 

nao

寒い季節に、暖か~い雰囲気を感じますね(^-^)
色も形も本当に様々で、楽しいですね。
・・・Inatimyさんと身長、同じ位だわ♪
by nao (2011-01-21 15:46) 

いっぷく

こんなに種類があるのもすごいけれど風変わりなチューリップが多いのも
オランダならではですね。
原種のチューリップが新鮮でこれは鉢植えにいいと思う。
by いっぷく (2011-01-21 19:51) 

chercher

Pulchella、可愛いですね~♡
1つの球根からチューリップが2つも咲くなんて
双子みたいですね(*^^*)
珍しいお花を沢山ご紹介いただいて楽しかったです~(*^^)v
by chercher (2011-01-21 21:41) 

まぐろ

出だしの文章がとてもいいわ〜♪
お花を見ると幸せな気持ちになります。
確かにアプリコット系の色が可愛い!
by まぐろ (2011-01-21 22:45) 

tanpopo

背の低ーいチューリップが可愛くて面白いです。ほんとうにいろんなのがあるんですね。アプリコット・マジックの色が素敵。部屋にいっぱい飾ってみたいなあ。
by tanpopo (2011-01-22 00:42) 

JF

キューケンホーフ…懐かしいです。広いですよね。
元気に咲いていますね(^^)
by JF (2011-01-23 17:48) 

雉虎堂

これが全部同じ種類の花?!(ё_ё;)
その一つ一つに品種改良者の
努力と知恵が詰まってるんでしょうね~(-。-)fu

それにしてもInatimyさんはこんなにたくさんの
写真のお花の名前をどうやって記録されているのですか
私はしばらくほったらかしのデジカメのメモリを見ると
必ず二三枚「あなたはどこの猫?」という写真があります(^^ゞ
by 雉虎堂 (2011-01-23 20:12) 

miffy

原種も野生種もチューリップって言われなければ違う花だと思っちゃいそうですよね。
コロンコロンとした八重咲きのテテ・ア・テテ可愛いですね。
ヨハン・シュトラウスは原産地のトルコのお皿によく描かれてるチューリップの形ですね。
お花の背丈が低いので小人になってお花を見上げてる気分をたっぷり味わえました。
by miffy (2011-01-23 20:41) 

てんとうむし

前記事のふんわりコロンとした形もいいな、って感じたけど原種のすっきりした花弁もすて難いなぁ♡
我が家で芽を出しているチューリップも原種系なんだけど、なかなかうまく咲いてくれないの。
でもほおっておいても毎年出てくるから、品種改良を重ねていない分だけ強いんだなぁ・・・って感心してます。
今年はInatimyさんの写真のチューリップたちのようにきれに咲いてくれるといいな。
by てんとうむし (2011-01-23 21:42) 

にこちゃん

原種ってなんだか直向きなオーラがありますね。
「向かい合わせ」さん、クロッカスぽい風体です。かわいい~
こんなに愛らしいのに、太陽さんと気温に愛想が良いせいか、
結婚式の花嫁のブーケには不向きって、なんだか残念ですよね。
「チューリップだけは避けてください」って何度も言われた覚えが。
暖かい部屋では開ききっちゃってダメらしいです。
by にこちゃん (2011-01-24 13:48) 

Inatimy

→皆さま 
『花図鑑2010 ~晩成種と原種と野生種~』のお話に、たくさんのnice! & コメントありがとうございます。 だんだん、コメント数も少なくなってきて、もう皆飽き飽きしてきたかなぁ・・・と心配。 

→lucesさま 
背の低いものは、地面から芽が出たと思ったら、すぐにつぼみが出来て、咲いちゃうんでしょうね。 背の高いものもあれば、低いものもあり、人間と同じかな。 アプリコット色は、いいですよね~。 

→naoさま 
長い冬の終わりを一番に感じて芽を出す球根植物は、春の足音を教えてくれるので、わくわくしながら成長を見てしまします♪ ふふ、naoさんも、私と同じくらいの背丈だとは♪ 

→いっぷくさま 
もともとはトルコあたりが原産の花なんですが、今では、オランダから世界へ。 でも日本独自の品種も生まれていて、逆に、日本からオランダにやってくるのも、あるんですよ♪ 原種や野生種のものは、丈夫だそうで、育てやすいみたいです。

→chercherさま 
こうゴロゴロ咲いてくれると、なんだかお得な気分になりますね~。 葡萄同様、なかなか品種は覚えられません・・・。 

→まぐろさま 
窮地に陥った時、大事に思う人の笑顔って力の源になり得ますよね~。 花のある暮らしを目指して、ベランダに鉢植え置いてますが、なかなかガーデニング初心者には難しいです・・・。 水栽培のアボカドもまだ芽や根が出ないし・・・。

→tanpopoさま 
私の腰くらいまで伸びる背高のっぽのチューリップもあれば、こんなに地面近くで咲くチューリップも。 背の低い私は、やっぱり、背の低いチューリップに惹かれます♪ オランダの子供たちがチューリップを描くと、いろんな絵が出てきそうですね~。

→JFさま 
キューケンホフ、そうそう、広いです、広いです。 温室の中で咲いてるものをがんばって追いかけましたが、やっぱりあっという間に紹介終わり・・・。

→雉虎堂さま 
2010年の分は、分類できたものは、たったこれだけ。 今までの過去の紹介の分と重ならないように撮ってます。 すっごいですよ、チューリップの品種数は・・・。 1996年時点の登録は、約5600品種だったそうです。 で、私の記録方法ですが、キューケンホフ公園のチューリップについては、ネームプレートが立ってるので、それを丸ごと撮影してから、花を撮ってます。 で、あとで、分類や名前にそって、Excel入力して、一覧表を。 デジカメならでは。 フィルムカメラだと無理(笑)。 あとは、写真のデータは、PICASAというソフトで日付別に管理・・・してもらってます、Kamoさんに~。

→miffyさま 
トルコのお皿やタイルにありますね~、この形のチューリップ♪ そんなお皿、絵の前にしたら、買ってしまいそう。 これだけ似てると、なかなか、クロッカスか野生種のチューリップか、分かりませんよねぇ。 地面からすぐ顔出して咲く姿、可愛いです♪

→てんとうむしさま 
私は昨春、球根植物を放っておきすぎて、種までつけてしまい、球根痩せちゃったので、この春は、花の終わりはちゃんともぎ取ろう、と決意♪ まだまだ花の写真あるのでお楽しみあれ♪

→にこちゃんさま 
原種や野生種って、地道というかけなげというか、頑張ってるな、って感じですね。 そうそう、チューリップは暖かい室温だとすっかり開ききっちゃうので、管理が大変。 切り花も、なるべく涼しい場所に置いたりして。 肌寒い部屋で、花を見て春の暖かさを感じるか、切り花買わず、暖かい部屋のぬくもりをとるか、迷います・・・。 外で咲いてるのを部屋から見るのが一番かな(笑)。
by Inatimy (2011-01-24 23:49) 

Inatimy

→ 読んで下さった方へ
珍しく早くお返事書いちゃったけど、引き続き、コメント大歓迎です♪
by Inatimy (2011-01-24 23:59) 

pistacci

飽きてませんよ~♪
ちょっと出遅れて、慌てましたが(笑)。
いいなぁ、こういう花であふれた庭。球根や苗を買う時、
ついつい何種類かの色を混ぜてしまうんだけど、同色でそろえるほうが、
咲きそろったときにはきれいですね~。
植え時まで覚えていたら、全部チューリップ、っていう花壇をつくりたいな。
by pistacci (2011-01-25 00:19) 

pica

うん、アプリコットの色がとっても素敵です。
白や桃、黄色の花が特に好きなんだけど、この柔らかな色が
妙に私の中に入ってきました。
今度、花屋をのぞくときはアプリコット色を探してみますね。

「美しき青きドナウ」は音楽の授業で覚えました。
当時は興味のない曲だったけど、この数年で急に大好きに♪
by pica (2011-01-25 15:52) 

rinochi

変わった形の色とりどりの写真。冬の間に大好きな花をたくさん見せていただいて癒されました。
by rinochi (2011-01-25 19:40) 

MOCOMOCO

ふふ、まだまだ飽きてませんよ^^
アプリコット・マジック、少しストライプが入ってて綺麗♪と思ったら、葉っぱも斑入りなんですね!これ、素敵だな~^^
原種系のチューリップも面白いですよね。初めて地面すれすれにポッコリ咲いているお花を見たときは、なんだか可愛いなあ~と微笑んでしまいました^^
by MOCOMOCO (2011-01-26 10:56) 

Inatimy

→pistacciさま 
私も球根買った時は、もう好みの品種に突っ走ったので、色がばらばら・・・。 しかも、狙った品種とは違うものが咲いちゃったという驚きの結果付き。 秋に、寄せ植え球根プランターにしたけれど、育てるのが下手な私のこと、どうも、今のところ、水仙しか芽が出なくって・・・この先が怪しい。

→picaさま 
アプリコットのふんわりソフトな温かみの色、私のバルコニーにも欲しいところです。 今は何も花が咲いてなくって、もう少し暖かくなったら、種蒔かなきゃ。 どうも物の覚え方がまずくって、曲とタイトルが一致しないんですよねぇ、私。(そういえば、人の顔と名前を覚えるのも苦手かも・・・。) 聴けば、あぁ、あれね、って分かるんですけど。

→rinochiさま 
この先、こんな花がどんどん姿を見せる春がやって来るんだと思うと、ちょっとわくわくしますね~。 お散歩途中に出会う植物も、花が楽しみですね。

→MOCOMOCOさま 
飽きてない、て言ってもらえて、心強いです♪ 花の色形も素敵だけれど、葉っぱの模様の美しさもあって、アプリコット・マジック、なかなか魅せてくれます♪ 原種系、野生種のチューリップって、意表をついた姿で目の前に現れてくれるから、物事にたいしてもこうだ、って決めつけちゃいけないなぁ・・・なんて、考えさせられます(笑)。
by Inatimy (2011-01-31 19:10) 

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