待たされて、急かされて・・・おのぼりさん [フランス・パリ]
向かい合う２つの間には、たくさんの時間が流れた。
隣り合うあなたと私の間にも。
モンマルトルの丘に建つサクレ・クール寺院と、セーヌ川のそばに建つサン・ジャックの塔。
実は、秋のお話が、まだ残っていたりする。
これは、１１月初旬のこと。
８本の足（腕？）に、中央には、口？
天井からの脅威をドキドキと感じながら、あれこれ手に取ってみたけれど、
結局ショップでは何も買わなかった。
リブ・ヴォールトの天井の北塔の高層広間で、
タコに捕獲されそうな疑似体験をした後、階段を上がる。
サクレ・クール寺院、サン・ジャックの塔、そして頬杖をついた翼のある怪しげな像、キマイラ。
この吸血鬼を模した姿のキマイラは、Stryga 。
「夜の鳥」を意味するギリシャ語の訳で、東洋の伝説では、夜の悪霊だとされるとか。
これで、あ、やっぱりね、と思った方が多いかな。 ここはパリのノートルダム大聖堂の上。
キマイラの回廊を歩き、大聖堂の正面の広場を見る。
地上46mからの眺め。
昔、大聖堂前から伸びていた
Rue Neuve-Notre-Dame ヌーヴ・ノートル・ダム通りの跡を、
敷石で示しているのだそう。
正面遠くには、ラ・デファンスのビル群。 左には、エッフェル塔。
後ろを振り返ると・・・
・・・ふたつの塔の間の向こうに身廊部分の屋根。
翼廊と交差するクロッシングの部分の上には、尖塔。
ここから見える範囲にも奇妙な生き物の彫像はたくさんいる。
お気に入りは、太い脚に大きなくちばしをもった鳥。
大聖堂の正面に向かって右にある南塔には、大きな鐘がある。
名前は「エマニュエル」。 7世紀に作られたものだそう。
重さは、約13トン。 鐘の中からぶら下がってる鐘舌は、500kgほどもあるんだとか。
普段鳴らされてるのは北塔にある４つの鐘で、この南塔の鐘は重要な行事の時だけ・・・と、
もらったパンフに書かれてた。
重要な行事って何だろう・・・いつか聞く機会があるかな・・・。
南の方をみたところ。 大きいほうの丸屋根は、パリ第３・第４大学のソルボンヌの礼拝堂。
エッフェル塔に、金色の屋根のアンヴァリッドの教会。 セーヌ川を、時折、船が行き交う。
もっとのんびり観たかったけれど、上にあがってください、と係員の指示。
エマニュエルの大鐘のある南塔の最上部から見た大聖堂前の広場。
塔の高さは69mだったかな。 ますます人の姿が小さい。
どこまでも、どこまでも続いていそうな大都会パリ。
びっしりと隙間なく建物が並ぶさま。 そこに住む人の数だけ、暮らしがあるんだな。
サクレ・クール寺院が見えるのは、北の方角。
のびる塔の影。 怖くて真下近くは見られないので、手を伸ばして見ずに撮ったもの。
塔の上は、ぐるりと一周できるみたい。 時計回りにね。
左にあるのは、北塔。
向こう側に、セーヌ川とシテ島のお隣のサン・ルイ島に架かる橋が見える。
下には、身廊の壁を支えるフライング・バットレス（飛梁）。
そして、背中に雨樋背負って突き出るガーゴイル。
普通に立って塔から風景を撮るのもいいけれど、ここは、ぜひ・・・
・・・しゃがんで、石の柵の隙間からも狙ってみてね。
ほら、ズームするとガーゴイルの向こうに広がる風景が。
山羊みたいな角のあるガーゴイルの向こうにも。 こんな風景を毎日眺めてるのね。
手前がパリ市立病院、向こうがサント・シャペル、裁判所。
遠く遠くには、オペラ座（ガルニエ宮）も薄ら。
ガーゴイル目線に近づいて、ちょっと迫力ある？
クロッシング部分の上にある尖塔の元には、青銅の像。
全部写ってないけど、３人の使徒＋生き物の組み合わせが４つ。
イエス・キリストの１２使徒＋４つの生き物（４人の福音者の象徴）
ルカの牛、マルコのライオン、ヨハネのワシ、マタイの人間（または天使）。 ↑
塔から東を見たところ。 この大聖堂があるシテ島の東端が見える。
アラブ世界研究所に、遠くに薄らパリ国立図書館・・・があるはず、と探す。
セーヌ川沿いの並木が紅葉をはじめた頃。 一部は風で落ちてしまった後だった。
南東あたり。 サント・ジュヌヴィエーヴの丘に建つパンテオン。
・・・と、風に吹かれてパリの眺望を楽しんでいたら、早く下りてくださ～い、と係員さんの催促。
え・・・もう？ 慌ただしく現実へ引き戻される。
階段を下りながら、考える。
やっぱりパリは時間の流れが早い。 せわしないな。
塔に上るために長い行列に並んで待って、やっと上ったと思ったら、
あっという間に上にあがれだの、やれ時間だから降りろだの・・・。
パンフにも平均所要時間50分とあった。
アミアンのノートルダム大聖堂の塔のほうが、人も少なく、ゆっくりたっぷり見られたな・・・。
※ その時のお話は、↑ クリック １時間半あまり見学してたもの。 ２倍だ。
あの右側の南塔の上から下りてきた。
大聖堂の前の広場の片隅には、
フランスの彫刻家 Louis Rochet ルイ・ロシェ(1813-1878)の
"Charlemagne et ses Leudes" 1867 ・・・ 『カール大帝とその家臣』？の像。
眺めがいいから、キレイだから、面白いから、と、
ことあるごとにKamoさんお勧めのこの塔に、行こう、行こうと誘われ続けたけれど、
とにかく行列と人の多さが嫌でどんどん後回しにしてた。
パリに住んで１年７か月の１１月、ようやくノートルダム大聖堂の塔に上った。
でもまだ、エッフェル塔にも、エトワール凱旋門にも上ってないけどね。
この後は、また別の場所へ。
～続く～
２月１４日はバレンタインデー。
カードは手作りで。 奥のは昔作ったもの。 今年のは、手前のハート形。
２つ折りにした２色の紙に切り込み入れて、交互に編むように組み合わせたハートの中に、
メッセージを書いたミルクチョコ色の紙。
ミルクチョコ色の紙は、広げると、４つ葉のクローバーのようになる。
チョコも用意した・・・
・・・といっても、手の込んだことはできないので、市販の板チョコのアレンジ。
ココナッツ入りのビターチョコを湯煎で溶かして、シリコン型に流し込む。
見た目はスマイルカットのオレンジのなのに、オレンジ味じゃなく、
意表をついたココナッツ味（笑）。
それから、チョコトリュフ。
湯煎で溶かした８６％カカオのチョコに、生クリームを少し流し入れて、
ドライフルーツ入りシリアルバーを砕いたものを入れてぐるぐる混ぜる。
手頃なサイズに分けて、皿にのせ、冷蔵庫で少し固めてから、手のひらでコロコロ。
さらに冷やし固めて、仕上げにココアをまぶすだけ。
苦くて味の濃いチョコが好みの我が家なのでした。
ガーゴイルさんたちは毎日こんな絶景を見てるのね。
あ・・・チョコレート、用意するの忘れちゃった。
うちのドイツ人も忘れているようで、花も用意してないし、今晩のご飯は3日前の温め直しだって・・・♪
by めぎ (2012-02-15 02:32)
わたしは、旦那へのチョコは、買ってきたのをそのまま渡しました。手間暇ぜんぜんかけていません。
by ＨＩＲＯＭＩ (2012-02-15 06:43)
モンマルトルの丘の寺院、素敵な眺めですね。
手作りのカードに美味しそうな手作りチョコ、喜ばれたことでしょうね。
by アールグレイ (2012-02-15 07:40)
大聖堂の正面の広場、よく映画でもこのアング見ますね～♪
素敵だわ。
by ぴーすけ君 (2012-02-15 13:46)
頬杖をついて街を見下ろすキマイラは何を思っているのでしょう。
可愛らしくて大人らしい、素敵なカードですね。
by luces (2012-02-15 14:23)
確かに美しい景色ですよね～♪ でも私はここには上がれないかな・・・。
by 母ちゃん (2012-02-15 17:34)
エッフェル塔、エトワールの凱旋門には、登りましたが、ノートルダム寺院の塔は、どこから登るのかよくわからず、結局登ったことがありません。
また、行かないといけないですね。
by テリー (2012-02-15 19:53)
カカオ86%のチョコで手作りとは さすが本場！！
こちらではせいぜい70%ヴァローナチョコを使うのが精一杯。
きっと美味しいでしょうね。お味の想像をしてます。
by ami (2012-02-15 20:00)
パリの塔の上には、たくさんの住人が居るのね。
人が見ていないところで、ひそひそ話していそうだなぁ。。。
手作りチョコとカードは愛情いっぱいね♡
kamoさん嬉しかっただろうなぁ^^
by てんとうむし (2012-02-15 23:46)
建物の上の生き者達・・・
怖い顔をしているのは、守っているのね？
チョイ怖い映画を思い出します（笑）
by angie17 (2012-02-16 00:10)
ノートルダム・ド・パリですねえ…映画そのまま。
カジモドが現れそうな。
私は高いところが苦手なんですが、
Inatimyさんのお写真でなら大丈夫。
ありがとう。
バレンタインカードも素敵ですね。
私も自分チョコ用意しました（笑）。
by Roseblanche (2012-02-16 12:42)
手作りのカードとチョコ♡ いいなぁ～
そんなことをしていたかわいいときもわたしにもあったなぁと遠い昔を振り返ったりして…
by バニラ (2012-02-16 12:45)
とうとうノートルダムの塔に登ったのですね～
上から見た世界素晴らしいですよね。
昔はそんなに上に登ってる人がいなかったけど今は多いのですね。
急かされずにゆっくり楽しみたいですよね。
バレンタインカード素敵ですね。
ガロがたくさんの幸せを運んでくれますように・・・
by miffy (2012-02-16 18:22)
ガーゴイル目線のパリ、いいですねー。
なんか高いところに、登りたくなりました！
どこか行ってこようかなー＾＾
オレンジの姿をしたココナッツ味のチョコ、愛情いっぱいで楽しい♡
by hatsu (2012-02-22 06:06)
→皆さま
『待たされて、急かされて・・・おのぼりさん』のお話に、たくさんのnice! ＆ コメントありがとうございます。 毎日パリにいるのに、人混み苦手だから、まだまだ見られていない観光のポイントがいっぱい・・・。 それを思うと、旅行で１週間でパリを堪能するって、随分慌ただしくなるんだろうなぁ・・・と思ったり。
→めぎさま
チョコはあげたけど、花がなかった・・・。 どうもお花屋さんに気に入った花がなかったみたい。 花の種類はパリよりオランダのほうが凄いから仕方ないかな。 でも別の日に、花じゃないけど、私の好きなものをもらいました♪
→ＨＩＲＯＭＩさま
日本のチョコは、そのままでも十分素敵で手の込んだものがたくさんあるので羨ましいです♪ こちらは、専門店に行けばありますが、なんせお高い・・・高すぎる・・・。
→アールグレイさま
モンマルトルの丘の寺院、見るには素敵な外観ですが、行ってしまうともうスゴイ人だらけだったので、遠くから見るのが好きです（笑）。 もう何年も定番のチョコトリュフ♪ 私より甘いもの好きなので、お菓子を素直に喜んでくれるのもありがたいところ。
→ぴーすけ君さま
ふふ、そうでしょ、そうでしょ、このサクレ・クール寺院にサン・ジャックの塔に、キマイラ・・・私が持ってるガイドブックの表紙もこのデザインなんですよ♪
→lucesさま
キマイラ、毎日塔の上からパリの変化を見守って、あ～天気いいな、とか、寒～っ！とか思ってたりして・・・。 なかなかカード作りの時間がなかったりですが、いったん作り始めると集中してしまって、気がついたら、あ・・・夕方・・・と慌てて夕飯準備です。
→母ちゃんさま
高いところは苦手なのかな。 お子ちゃまたちだったら、あっという間に階段をすたすた上がって行きそうですね～。 私は日ごろの運動不足で、降りるときがつらかった・・・。 筋肉衰えてる～。
→テリーさま
ノートルダム寺院の塔への入り口は、正面に向かって左側の北塔のすぐ横にあるんですよ。長い行列が歩道にずら～っと・・・。 いつかここから見たテリーさん視点の風景を見せてくださいね。
→amiさま
カカオ８６％は、ゾウさん印のCôte d'Or 。 Lindtだと８５％だったので。 でも、まだまだ上が。 私は、製菓用ではなく、スーパーで手に入る普通の板チョコ使用ですが、Lindtチョコだと９９％まであります♪ でも、これだと苦過ぎ・・・。
→てんとうむしさま
ふふ、パリ版のしゃばけでも生まれそうな感じかな。 キマイラにガーゴイル、とあやしげな生き物いっぱいで、昔の人の想像力も素晴らしい♪ チョコとカードは作ったけれど、とにかく忙しい日々で、カリグラフィーまで手が回らず・・・（笑）。
→angie17さま
夜に近くで観たら、目が光ったりしてねぇ（笑）。 怖い映画を見る時は、いつも、これは作りものだから、特殊撮影だから・・・と自分に言い聞かせてます・・・でないと、夢に出そうなんだもの・・・。
→Roseblancheさま
パリにはお話に登場する場所も多いですよね。 映画やドラマにも。 昔はそんなこと一切気にせず見てた映画を今見てみると、あ、この間通ったところだ、なんて、背景ばかり気になります（笑）。
→バニラさま
多少、商業的な陰謀（笑）を感じつつも、やっぱり何かを贈り合うきっかけって楽しくなるもので、年明けから材料の板チョコ選びしてます♪ オランダでもフランスでもあまり日本ほどの盛り上がりはないんですけどね・・・。 きっかけなくても愛にあふれてる国だから・・・ふふ。
→miffyさま
確かに素晴らしいけれど、私としてはやっぱりアミアンのほうが上からの眺めも好き。 パリは建物が多すぎて。 眺めで一番印象的だったのは、スペインのセゴビアのアルカサールからのかな。 大地にぽつぽつしか家がなく、道がくねくねののどかさで、私向き（笑）。
→hatsuさま
製氷皿にしようと買ったものだったかな。 なのに冷凍庫、電源抜いて使ってなくって（笑）。 シリコン製なのでチョコも取り出しやすく、お買い得でした。 オレンジとペンギン型の２つあって、実は、ペンギン型のも作ったんですけど、それらしく見えなくってねぇ。
by Inatimy (2012-02-22 18:07)