SSブログ

小さな町で [オランダ]

 アイセル湖に面した小さな港町ウルク。 ここは、昔、島でした。 

 ザウダーゼーというオランダ北東にあった湾状の海に浮かぶ島でしたが、1932年Afsluitdijk 大堤防の完成により、湾が閉ざされて出来たアイセル湖に浮かぶ島となりました。

 その後、1939年10月3日に、この島と近くの町 Lemmer を結ぶ堤防が締め切られ、もはや島ではなくなりました。 1942年9月9日には、Noordoostpolder(北東干拓地)が完成し、完全な陸続きに。 地図を見ても、かつて島であったことは、まったくわかりません。

 Vuurtoren 灯台

 

 1844年に建てられた、レンガ製の灯台です。 塔の高さは18.5mあります。 この灯台が建てられる、そのずっと昔は、石炭の火で、この町の漁師さんや、アムステルダムから北海に向かう船を導いていたそうです。

 Museum Het Oude Raadhuis ミュージアム古い市庁舎

 この写真は、裏から見たところ。 この市庁舎は、1941年に建てられました。 1989年に、この町の昔の生活がうかがえるミュージアムに。 

 船の模型 

 オランダのミュージアムには、たいてい、こういった船の模型が展示されていて、と共に生きてきた民族なのだ、ということが分かります。

 パイプの塔 & 暖かそうなストーブのそば 

 厚めのテーブルクロスの上に、何やら、ゲームらしきものと、たくさんのパイプ。 どの椅子も温かみのある素材でできたもの。 座面がで編まれた、この種の木製椅子が大好きです。 子供の頃、お蕎麦屋さんに、こういった感じの椅子がよく置いてあったので、勝手に「お蕎麦屋さんの椅子」と呼んでますが・・・。

  ミュージアムの端には、古い市庁舎と民家を廊下でつなげた形で、昔の猟師さんの家が併設されてます。 

 押入れベッド & 地下収納 

 居間に、戸棚に組み込まれたベッドがありました。 このタイプのベッドは、オランダ語で、bedstede とか bedstee と言い、19世紀によく使われたそうです。 ベッドと言えど、とても狭い空間です。 今のオランダ人なら、かなりキツイでしょう。

 左の写真では、少し、見づらいですが、ベッドの下は、地下室になっていて、灯りがついています。 右がその地下室の全貌。 ジャガイモ人参カリフラワーなどの野菜の他、瓶詰めなどの保存食が置かれています。

 洗い場 & マッチ収納

 洗い場の様子。 左側に小さく写ってるのを拡大すると、右の写真。 これが何か、すごく気になり、じっくり観察。 よく見ると、マッチの箱が、引き出し部分だけ立てて入ってました。 きっとお皿の部分に、燃えかすを置くのでしょうね。 マッチの壁掛け収納・・・素敵ですね。

 昔の人々の生活が よく見えるミュージアムは大好きです。 特に台所洗い場。 緑色の石けん置き、ここにもありました。 


nice!(10)  コメント(8)  トラックバック(0) 

nice! 10

コメント 8

Ducca

壁に組み込まれたベッド。アメルスフォールトのレストランで
見たことがあります。
みんな背が小さい??と思ったら
昔は上半身を起こしたままで寝るのが一般的だったから
こんな短いベッドだった、と一緒にいたオランダ人から
聞きました。でもこれ、ドラえもんの押入れベッドみたいですね♪
うーふーふー
by Ducca (2007-06-15 19:44) 

MOCOMOCO

興味深いミュージアムですね。
昔の生活がうかがえて、とても面白いです。
戸棚式のベッド、その下が地下室なんですか~。
不思議な作りですねぇ。
by MOCOMOCO (2007-06-15 20:06) 

いっぷく

昔の生活がしのばれますね。こういう資料的なミュージアム大好きです。
目を凝らして見ちゃいます。
お蕎麦やさんのイス、ゴッホの描いた椅子と同じだ。
by いっぷく (2007-06-15 21:40) 

julliez

お蕎麦屋さんの椅子は背凭れがありませんでしたね~。
で、この椅子はフランスのおうちで現役で使っていますよ。
それとミサに使うお祈り用の椅子も同じく縄で出来ています。
by julliez (2007-06-16 02:03) 

miffy

箱型ベッド風車ではまだ使ってるんですよね。
こんな感じの椅子があるお店に最近行きました。
by miffy (2007-06-16 17:48) 

このベッドには驚きです。
とても興味深いミュージアムですね!
by (2007-06-18 10:16) 

Inatimy

⇒Ducca さま 
上半身を起こしたままで寝るなんて、熟睡できるんでしょうか・・・。
オランダ人は、ドラえもんの押入れベッドを懐かしく思うのかも。 面白い。

⇒MOCOMOCO さま 
ベッドが戸棚式、さらにその下が地下・・・オランダ人の発想って、ぶっ飛んでますね。 それが、今のダッチデザインにつながってるのでしょうね。

⇒toraneko-tora さま 
nice! ありがとうございます。

⇒いっぷく さま 
ゴッホ・ミュージアムまで、椅子の絵観てきました。 確かにそうでした!
ゴッホの描いた、ゴーギャンの椅子には、肘掛までありました。

⇒julliez さま 
MUJIでも過去に、このタイプの椅子が売ってたのですが、
すぐに姿を消し、買いそびれました。 いつか、手に入れたいです。
・・・自分で作れるものなら、作ってみたいなぁ。

⇒Krause さま 
nice! ありがとうございます。

⇒miffy さま 
風車の中にもありますね。 キンデルダイクでみた覚えがあります。

⇒Roseblanche さま 
このベッドが蘭学ともに、オランダから伝わって、↑のドラえもんの押入れベッドに・・・?と考えると、壮大なロマンです。
by Inatimy (2007-06-18 17:44) 

TaekoLovesParis

私もこういうのが好きで以前は、いっぷくさんのブログでよく古い英国のお台所道具や生活道具を拝見していました。
「おそばやさんのいす」は、オランダから伝わったのでしょうか。
by TaekoLovesParis (2007-06-18 22:22) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

夏が近づき・・・森の果物 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。