下を向いて歩こう♪ [チェコ]
チェコの街の楽しみは、古い建物や教会だけじゃない。
前を向いた視線をほんの少し落としてみると、足元には、踏まれるために敷き詰められたアートがある。
何気に見過ごされてしまいそうな石畳も、実は見所のひとつ。 異なる色石で作られた世界には、言葉が分からなくても感じるものがある。
プラハにある勝利のマリア教会の前の歩道には、くっきりと浮かび上がった白い模様。 思い浮かぶのは、東方の三博士。 空に輝く大きな星に導かれ、生まれた幼子イエスの元を訪れた彼らが見た星は、こんな感じだったのかも。 (この教会あたりの記事は、こちら「クリスマスイブのあの頃」)
色も違えば、大きさもまちまち。 不揃いな石には、どことなく愛嬌を感じる。 それぞれの石が持つ個性。 人間も十人十色。 いろんな人が集まって、世の中が成り立っているんだなぁ、なんて考える。 これは、プラハ城内にある聖イジー教会の横を通る道だったかな。(この教会のある記事は、こちら「さらにプラハ城内を歩く」)
足元にあるのは石だけじゃなく、タイルも。 モザイクの美しいこちらの床は、市民会館。 入り口を入ったところにあるホール。
入り口ホールの中央あたりは、こんな感じ。 ハート模様の付いた傘を広げたようなデザイン。 万華鏡をのぞいて見えた世界にも近いかな。 こんなナチュラル・カラー、すごく好み。 (市民会館の載ってる記事は、こちら「建築テーマパーク散歩」。)
またまた、足元にあるのは、石畳だけとは限らず。 マンホールの模様も見てみると面白い。 チェコ語"Kanalizace" が「下水道」の意味。 その前にあるのが地名かな。
重なり合う四角い模様が織り成す路面。 交差する部分は、また、色を変えてみたり。 ひとつの石の形は、タイルのような薄い板状ではなく、約5cm角の立方体。 しっかり地面に埋められてるけれど、たまに、抜けかけの乳歯みたいにグラグラ。 誰かがつまづいたのか、掘り返されて転がってたり・・・。 表面も、よく見るとガタガタ。 なので、高いヒールは歩きづらそう。
この模様は、確か、プラハ城から坂道を下ったところにある聖ミクラーシュ教会横の歩道。 アーチの連なる石のアーケード。 レストランやカフェが並ぶ場所。 (このあたりの記事は、こちら「街歩きでキョロキョロ」)
人型のような模様。 これは、ゴーレムを表現したもの。 ユダヤ教の伝承に出てくるもので、泥で作られた人形。 「人造人間」という言葉がガイドブックに出てきた。 作った人の命令を忠実にきくけれど、制約を守らないと暴れだすそうな。 このゴーレムのお話の本が、あちこちで売られていた。 チェコではかなり有名なのかも。
この石畳は、プラハのユダヤ人地区で見たもの。 まさに「ゴーレム」という名のカフェの前の歩道だったはず。 そのユダヤ人地区のお話は、また別の機会に。
旅先では、ぜひ足元にも視野を広げて、石畳、マンホールの蓋なども思い出に ♪
ちなみにオランダで見かけるのは、煉瓦畳も多いかも・・・。
やっぱりゆっくりと街をあるきたくなりますね。チェコの大ファンなんです。
by Krause (2009-08-29 09:09)
何気ない所にも意匠が込められている所が、なんとも素敵です。
by luces (2009-08-29 12:35)
私も下を向いて歩くの、結構好きです。マンホールとか場所によってテーマがあって、「こういうのは誰が考えるんだろう・・・昔、髭のおじさんたちが真面目に会議したのかな」なんて想いを馳せるのも面白いですね。
ゴーレム、昔やったTVゲームにも出てきました。
by Bonheur (2009-08-29 13:20)
マンホール、はじめての場所ではいつもチェックしちゃう。
モザイクの床も素敵だな。
横浜の道は石畳が多いから嵌っちゃうってわかっているのに、またハイヒール買っちゃった。
by てんとうむし (2009-08-29 16:12)
カトリックのチェコと、プロテスタントのオランダとでは、街並みも雰囲気も道路も空気までも違うように感じますね。
by めぎ (2009-08-29 17:09)
マンホールのフタって、日本でも街によっていろいろ可愛いデザインがあるんですよ~。観光の時下を向いて歩くと新たな発見があるかも(^^)
by 母ちゃん (2009-08-29 21:31)
ヨーロッパの町って上も下も見所たくさんでなかなか前に進めないですよね。
石畳の中に何か隠されてないかついつい探してしまいます(笑)
建物の中のモザイクの床も素敵ですよね~
ギリシア神話にもゴーレムの話ありましたよね。
アダムも神様が作ったゴーレムだとか・・・
by miffy (2009-08-29 22:03)
石畳も、こんなふうになっているんですね~。
上も下も見ながら、観光しなきゃ!(^^)!
by 夢空 (2009-08-30 09:52)
プラハは、ビロード革命後、市民がコツコツ壊された石畳を修理した
ようですね。何度もつまずきそうになりながら、プラハの人々誇りを
感じました。濡れた石畳の表情が何ともノスタルジアを感じます。
by noie (2009-08-30 10:16)
下水道のマンホールのふたは私も撮りましたよ^^
懐かしいなぁ…。
by pica (2009-08-30 15:45)
プラハの夏ですね。
石造りの街は路面も石で埋められているんですね。
ハイヒール履かないのでコンクリートやアスファルトで固めるより
好きですね。?!
by 匁 (2009-08-31 08:29)
足元のアート、ステキですね♪
いろんな人の、いろんな物語を見てきたんでしょうね。
旅先やお家の近所、
ゆっくりのんびり、眺めながら歩いてみたいと思います^^
by hatsu (2009-08-31 10:15)
味気ないコンクリやアスファルトの道とちがって、
石畳やモザイクの道は表情豊かで味わいがあって良いですね~♪
モザイク模様、大好きなんです♪点描画みたいな細かい仕事、職人さんの心意気を感じます^^
こんな素敵な道だったら、私も絶対下を向いて歩いちゃう♪
by MOCOMOCO (2009-08-31 11:49)
石畳までアートで素敵ですね。こういうモザイク、私も好きです。
チェコは上を向いても、下を向いても・・どこを見ても、絵になりそうな町なんですね。やっぱり行ってみたい♪
by rino (2009-08-31 14:08)
ちょっとご無沙汰しました 今日から復帰しました
またよろしくお願いします
by toraneko-tora (2009-09-01 11:28)
アート、床にまで・・・
本当にいろんな所を見たくなって
キョロキョロしちゃいそうです^^
by ぴーすけ君 (2009-09-01 11:54)
こんなに沢山のモザイク画が足下に。
日本ではまず石畳に出会えないので、
下を見るときはどうしてもマンホールが目的だったりしますが、
(マンホールも面白いですが)
こんなに色とりどりで楽しい絵柄を眺められるのはヨーロッパに住む人だけの特権?
by Roseblanche (2009-09-01 21:59)
→皆さま
たくさんのnice! & コメントありがとうございます。
よくつまずくので、ちゃんと足元も見て歩くように言われ・・・これらの写真は、その収穫だったりしますが・・・へへ。
→Krause さま
チェコへお仕事抜きでのんびり出かけられるといいですね~。 プラハも、地方の街も、そのまた小さな村も、人々の生活が見えてきます。 チェコ国民、すごく優しいんですよ。
→luces さま
さりげないこだわりですよね。 単に道があればいい、っていうのではなく、この街には、どんな道が必要なのか考えてますね。
→Bonheur さま
日本では、町のキャラクターものが有名ですよね。 グッズまで販売されてるし。 これらも、おじさまたちが一生懸命議論を重ねて試行錯誤した結果なのかなぁ・・・なんて考えてみるのも楽しいかも。 ゴーレム、って、思ったより知名度高いんですね。
→てんとうむしさま
以前、長崎だったかのマンホールの写真が記事に載ってたよね。 ローファーの靴がちらりと写ってて♪ 仕事辞めてから、ぺったんこ靴愛用。 ハイヒールなんて、もう10年は履いてないかも・・・。 ヒールの上にスラリと形いいふくらはぎ・・・なんて夢のまた夢だわ。 映画観て、女優さんのふくらはぎ、たまにチェック♪ 憧れるなぁ。
→めぎさま
オランダも南のほうはカトリックが多いので、オランダ国内でも街の意雰囲気が変わりますね♪ マーストリヒトの街は、アムステルダムとがらりと雰囲気が違ってとても興味深いです。 ドイツも南に行くと、玉ねぎドーム屋根の教会になったりして、街の空気が違いますよね♪ ドイツの方が大きいからもっと違い出るのかも。
→母ちゃんさま
確か、日本で色つきのマンホールのフタ見たことがあります。 凝ってますよね~。 マンホールせんべい、とか、その町のマンホールのデザインのものがあったら、面白いかも。 どこか作ってくれないかしら。
→miffy さま
ヨーロッパの街は、石畳、マンホール、看板、紋章、ニッチにある像、ドアノック、泥落とし・・・ともう、ちっとも前に進めなくって・・・。 ツアーだったら、絶対ペースに付いていけず、置き去り必須。 アダムも神様が作ったゴーレムか・・・へぇ~、なるほどね。
→夢空さま
上見て、下見て、左右見て、前も見て・・・あぁ忙しい。 すっかり挙動不審でえすねぇ。 夢空さんところだったら、木畳できそうなほど、木があるかしら♪
→noie さま
チェコの人は、我慢強くって、人に優しい感じがしました。 だから、ビロード革命の歴史に納得です♪ 濡れた石畳はキラキラでした。 冬は、曇り空や、雨・雪が降ることが多くて。 欧州の冬って感じがして、またこれも味わいありますね。
→pica さま
マンホールもガスラインのふたも、いいデザインですよね。 でも、このマンホールの写真は、プラハの中心地じゃないので、また違うデザインかも・・・。
→匁さま
これらの写真は、冬なんですよ・・・冬に紹介しきれずに、夏まで持ち越しちゃって・・・。 今頃は、日も長く、緑豊かな街の姿かも・・・。 私もハイヒール履かないので、同じですね、むふふ。 冬もヒール無しのブーツです♪
→hatsu さま
日本で見た私の足元アートは、とても実用的でした。 洗練されたデザインで、地下鉄まで導いてくれて♪ 案内兼ねたアイデアもの。 とても分かりやすかったです。
→MOCOMOCO さま
私もこういう手作業ものって大好きで。 モザイク模様素敵ですよね。 もし自分でバスルームを作るなら、絶対モザイク、って思います。 窓の一部は、ステンドグラス・・・って凝りすぎかな・・・。 庭に置くテーブルもモザイクがいいなぁ、なんて思ったり。 自分で出来る以上にふくらんで、夢が大きすぎ・・・。
→rino さま
オランダとも違って、ドイツとも違って・・・チェコの街は私にとって新しいものばかりでした。 雰囲気としては、歴史的なつながりもあって、オーストリアとは似てるかも。 オランダ・ドイツからだったら、飛行機で日帰りも可能な距離ですよ。
→toraneko-tora さま
いつもご丁寧に挨拶くださり、ありがとうございます。 また、こちらこそよろしくお願いします。 写真、楽しみに、伺いますね。
→ぴーすけ君さま
足元を見るのが楽しくなりますね。 それだけ、見てても、私、よくつまづくので、どうしてだろう・・・足上ってないのかなぁ。 看板、紋章、ニッチの像・・・いろいろキョロキョロ、レストランでも、皆何食べてるんだろう、ってさりげなくキョロキョロ♪
→Roseblanche さま
横浜・神戸・長崎あたりって、異国情緒があふれてるから、石畳のイメージが強いんですけど、そんなことはないのかしら・・・一部だけなのかな。 あ、そうだ、お寺の境内にあるのも、一応、石畳ですよね♪
by Inatimy (2009-09-03 20:33)
数年前父親がプラハで亡くなり、大使館は
もちろん、病院、市役所、火葬場までプラハの
非観光地にはずいぶん詳しくなりました。
役所が休みの日曜日だけ旧市街やプラハ城を
見学しボヘンミアンピルスナー発祥の地の
ビールを堪能しました。
今思えば幸せな亡くなり方でした(私のほうが
大変な思いをしましたが)。
by aranjues (2009-09-07 01:08)
→aranjues さま
チェコってまだまだ英語もあまり通じない国なので、言葉の面でもかなりご苦労なさったことでしょうね。 でも、きっと今でもお父さまは幸せのまま♪ そう思います。
私は、ほんの2ヶ月ほどしか住まなかったチェコですが、チェコのビールやワインを味わえて、いい体験でした。
by Inatimy (2009-09-07 06:30)
足もとにこれだけ楽しめるものがあるんですね。
モザイクタイルも素敵だし、マンホールは蓋が飾れるほどかわいらしい。
上を向いて歩くのも好きですが下も向いて歩こう♪ですね。
by いっぷく (2009-09-10 06:10)
→いっぷくさま
プラハの街は、上にも下にも左右にも、見るものたくさんで、石畳、ドアのノックの飾り、紋章、看板、ニッチの像・・・とキョロキョロ度が高いです♪ 素通りできない面白さ♪ 絶対に一日では足りないですねぇ。
by Inatimy (2009-09-14 06:35)