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庭園の森 [花・植物]

 思い描いていたのと違う。
 ここは・・・熊が出そうな場所じゃないよね。

 といえば、もっと鬱蒼と緑が生い茂る場所もあるんじゃないかと思っていたのに。
 なんだろう、このカラリと乾いた明るさは。

 池の向こう岸あたりには、もたくさん走ってた。

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 話は、5月中旬。 ここは、Bois de Boulogne ブローニュの森。 パリの西の端にある。

 きっとで来る人が多いんだろうな・・・駐車場の案内もあったし。
 でも、我が家は、一番近そうなメトロの駅から徒歩で来た。
 途中のパン屋さんで買ったサンドを、池のほとりのベンチに座って食べる。

 暑そうに見えるけど、この日は最高で19℃。 

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 目の前には、キレイに整備された公園のような。 広さは 846万㎡
 ちなみに、東京ディズニーランド51万㎡で、東京ディズニーシー49万㎡

 ブローニュの森という名前なのに、の中と同様、
 ロータリーになってる広場から放射線状に道路が整備されてたのには違和感。

 仕方ないかな。
 全仏オープンが開催されるテニス場のローラン・ギャロスや、
 ロンシャン競馬場がある有名なところのようだもの。

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 オランダにも、アムステルダムがあった。 
 スキポール空港の隣に位置する Amsterdamse Bos アムステルダムの森

 我が家ではボス公園と呼んでた巨大なは、広さ 935万㎡。  
 歩行者専用道の他、自転車専用道路や、馬専用道も。
 車で通り抜けもできたけれど、もっと木々が生い茂る細い道。 
 ブローニュの森より、もっと湿ったワイルドな感じ。
 (記事は、こちら「オランダ的休日」 とか 「♪あ、るぅ~日、森の中っ・・・♪」

 パリは、まで都会的。 庭園風。 でも、ブローニュの森は、暗くなると危ないところもあるらしいので注意。

 さて、お腹もふくれたし、目的の場所まで歩こう。

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 やって来たのは、ブローニュの森の中にあるParc de Bagatelle バガテル公園

 結局、メトロの駅から片道3kmくらい歩いた。 ・・・遠いなぁ。
 バス43番を利用すると、もう少し近いらしい・・・。

 入園は無料だった。 何か展覧会やイベントがある時は有料なんだそう。

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 門を入ってすぐ右に曲がって歩いて行くと、レストラン。 オシャレな外観。
 テラス席や扉をオープンにした室内で食事を楽しむ人たち。
 なんだか別世界・・・。

 新しいカメラだと写る範囲は広がったけれど、木々も建物も中心へと傾く・・・。

 さらにまっすぐ歩くと、やがて・・・

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 ・・・広い庭。 花壇アーチもあるけれど、ちょっと寂しい? 

 でも、壁側に花。 この時、見頃だったのは・・・

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 ・・・バラ。 この公園には、バラ園があると聞いた。

 植物園バラを見た時に、この春は花が咲くのが早いかもと思い、
 1週間後に慌ててやって来たバガテル公園

 バラ園はフランス語で Roseraie ロズレ
 とりあえず、入口あたりの案内板でバラがありそうな場所をチェックしておいたけど・・・
 でも、まだここは、Jardin des Presentateurs プレゼンテーターの庭 と言うらしく。 

 ・・・赤を撮るのは難しいなぁ。

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 私の背よりもはるかに高いところまで伸びてる。

 無理せず、目の届く範囲をまず撮ってみよう・・・。

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 オレンジ色のバラ。 このくらいの咲き具合が一番好きかも。

 左のバラを見てたら、ふと、海老の天ぷらを思い出した。

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 バラ以外にも、花いろいろ。 まん丸の花の集まりに、ハチたち。 

 この花は、アリウム・ギガンチウムっていうんだったかな・・・?

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 ピンクのバラも。 この花びらの反り返った感じもいいな。

 バラの名前も気にせず、撮りたい花を撮るだけにした。 
 なんせ、公園入って、まだすぐだもの。 まずは、準備体操的に。

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 足元にも、美しい花があるので踏まないようにね。

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 黄色のバラ

 この日は、晴れたり曇ったり。 ころころ光の加減が変わる。

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 太陽が出るのを待ってられなくて。

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 隣り合う、色の異なるバラを一緒に撮るのもいいな。

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 高いところにあるのをズームして撮ったら、風に揺れてぶれてしまった。

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 ならば、とまた低い位置のバラ狙い。

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 こんなにたくさんのツボミ。 これから、長く、次々咲いて行くんだろうね。

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 風が強くて、撮りにくいけれど、おかげで太陽の光を遮るがどんどん吹き飛ばされていく。

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 でも、すぐに次の雲がやって来るんだな・・・。 庭には、古そうな民家。 

 Maison de Jardinier メゾン・ド・ジャルディニエ・・・庭師のお家・・・か。

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 窓辺にはツタがはう。 植木鉢が置けるのもいいな。

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 その前の柵には、クレマチス・・・かな?

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 やっぱり、この色、オレンジ系が好き。

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 クシュクシュのバラ。 ツボミの頃は白いのに、だんだん色が濃くなるものもあるんだね。

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 庭師のお家の反対側。 こちらが正面。 中はどんな風なんだろうね。

 ふと、オランダ屋外ミュージアムを思い出した。 あそこは楽しかったな。
 (そのお話は、こちら「住宅情報・・・」「ぬくもりのある場所」

 一番手前の低い緑には、たくさんのが。

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 それは、青リンゴ。 横へ横へと垣根のように伸びて生えてる。
 エスパリエ仕立て・・・って言うんだったかな。

 私の膝の高さあるかないかという低い位置。

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 こちらは、背の高い柵に。 よく食べてるコンフェレンス

 バラ以外にも、林檎アスパラガスハーブなど、興味をそそられるものがいろいろ。
 ここは、Potager ポタジェ・・・菜園・・・らしい。

 さらに歩くと竹林。 そこを抜けると・・・

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 ・・・四方をカクカクと角刈りにされた木々に囲まれた、アイリスの咲く庭へ。

 やっぱり、気になってネームプレートを見てしまう・・・。
 Karinka カリンカ という名のよう。 
 その下にあった Cayeux  は、生産会社なのか、地名なのか、なんだか分からなかった。
 1977は出生年かな。

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 Marie Jose Nat マリー・ジョゼ・ナット Cayeux 2000 。

 この名前の由来は、フランス人女優、
 Marie-José Nat マリー・ジョゼ・ナット(1940-)のよう。

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 アイリスをじっくり見たのは、この日が初めてかも。

 中心からチロッと出た舌のようなふさふさが気になる。

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 チューリップの時は、上からも撮ってたっけ・・・と、アイリスも。

 花の白い部分は、パールの粉がついてるかのように、キラキラしてた。

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 アイリスの世界も、まだまだよく知らない。 

 日本のアヤメ属の中でも、アヤメハナショウブカキツバタシャガイチハツ
 花を見ただけでは、まったく区別がつかないもの。

 園芸種を調べていたら、国名絡みのものもあって、

 ダッチアイリス(Iris × hollandica)、
 ジャーマンアイリス(Iris germanica)、
 スパニッシュアイリス(Iris xiphium)
 イングリッシュアイリス
(Iris latifolia)

 ・・・と、ますます奥が深そう。 

 このバガテル公園内に咲いてるアイリスたちは、いったい何に属するのかしらねぇ。

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 シブかったのは、これ。 Samarcande サマルカンド Anfosso 1992。

 中央アジアのウズベキスタンサマルカンドという古都があるらしい。

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 上から見ると、こんなの。 花びらがひらひら、ふわふわ。

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 下の方から見上げた側面。 
 こんな風に、一本の茎からいくつも花を咲かせるなんて知らなかったな。

 アイリスの庭から、なだらかな丘を上がって・・・と、話は、もう少し続く。 
 だって、まだ肝心のバラ園にもたどりついてないものね。

 

 どうか、気長にお付き合いを・・・。
森、花、家、菜園・・・何か気になるもの、ありました?


nice!(29)  コメント(13) 
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コメント 13

母ちゃん

バラ園までに、まだまだ素敵な場所がありそうですね~♪ 
by 母ちゃん (2011-07-01 19:28) 

ぴーすけ君

庭園風、自然風っていうのがパリの人好きですよね~。
なのにめちゃくちゃ手をかけてるのがすごい!
by ぴーすけ君 (2011-07-01 20:22) 

MOCOMOCO

おぉ!バガテル公園ですね!
一度行ってみたいと思っていた場所です!嬉しい~♪
丁度薔薇が見ごろのシーズンに行かれたんですね。羨ましい~♪
痛んでない葉っぱに花の状態もすごく良くて、庭師さんのお手入れのよさが伺えます。
庭師のお家も素敵だし、バラ以外の植物もいろいろ見られるんですね!
アイリスとかアヤメとかは私もまだまだ見分けが付かないんですよ^^;
バラ園はまだこれからなんですか?わ~楽しみにしてますね~^^
by MOCOMOCO (2011-07-01 20:45) 

HIROMI

たしかに、森という概念を打ち破る、見通しのよい森ですね。

アイリスって、いいニオイがしますよね。好きです。
by HIROMI (2011-07-02 00:01) 

TaekoLovesParis

ブローニュの森、私はバスで行ったけど、バスの本数が少なくて、
帰り、かなり長い時間バス停で待ったのを覚えてます。
3月だったので、お花がほとんどなくて、さみしかったです。
バラがきれいな所だったんですね。どれもたくさん、つぼみがあって、
満開のときは、香りもいいことでしょう。
by TaekoLovesParis (2011-07-02 00:12) 

Bonheur

20℃前後のお天気の良い日、こんなところを歩けたらどんなに気持ちの良いことでしょう。蒸し暑く、白い太陽光線の下、こちらでは出歩く気になれません。これからは快適な場所を想像して頑張って涼しくする、妄想天国になりそうです。お散歩記事、続きも楽しみです。
by Bonheur (2011-07-02 10:16) 

yk2

金色の舌の様なちろちろしたヤツ(ヘッセはこれを王様の黄金の垣根と書いてマス)が有るのはジャーマン・アイリスの仲間だと思うけど、ダッチもスパニッシュもイングランド・アイリスも在るんじゃ(見たコトもない)、似て非なる品種もあるかもね~。ハナショウブなんて、これとこれはなんか違うの???ってのがいっぱい在るから、園芸品種なんてまるで覚えられないし(苦笑)。

ところでジャーマンアイリスってさ、マツタケ香がするんだよね。今年は鉢植えで買ったんだけど、花が咲いた最初の日、何かの匂いに似てるなぁ~って思ったんだけど、すぐには思い出せなくって、丸1日かかって翌日にマッシュルーム食べてる時に、あ、あれはマツタケだ!って思い出しました(^^。

by yk2 (2011-07-02 11:19) 

カエル

ロンシャン競馬場に行こうかと練ってましたがナイターだったので危ないかもとやめました。話を伺って行かなくて正解でしたね♪
花の都パリなんて言われているのはこうした花がたくさん見れるからなのかしら♪青空に映えてきれいです!
by カエル (2011-07-03 11:43) 

miffy

夜、レストラン「ル・プレ・カトラン」に行った時は森の中だ~って思いましたけど、青空の下で見ると森っぽくないですね。
満開の薔薇がとても綺麗ですね~
アイリスのお花も素敵♪
ジャーマンアイリスは知ってたけど、スパニッシュもダッチもイギリスもあるのですね~
最後のアイリス、サマルカンドの煌びやかなレギスタン広場のモザイクをイメージしたのかな~
by miffy (2011-07-03 21:42) 

てんとうむし

ひろーい整備された森・・・・ってうーん、上野の森みたいなところ?って調べてみたら動物園もあるから広いと思ってた上野公園でも53万㎡でした。
庭師のお家、いいなぁ。
つるバラとクレマチスを壁にはわせて、ポタジェにはハーブやリンゴ、もちろん葡萄も育てて、アイリスは・・・うーん、菖蒲やカキツバタのほうが好みかな。
そんな暮らしが理想だ♡なんて妄想しちゃいました^^
by てんとうむし (2011-07-03 22:28) 

ネム

すごく良い天気ですね。
何もかもかキラキラしてて素敵です。
庭師のお家、いいな~♪
by ネム (2011-07-04 22:14) 

めぎ

緑いっぱいの綺麗なところ、気持ちよさそうですね。
私は森がいっぱいあるところへ行ったんですが、森を歩く時間もなく帰って来ちゃいました・・・

by めぎ (2011-07-05 20:54) 

Inatimy

→皆さま 
『庭園の森』のお話に、たくさんのnice! & コメントありがとうございます。 パリにいるけれど、毎日外に出歩くわけでもなく、家でアイロンかけたり洗濯したり料理したり、あれこれしてるとパリって感じがしなくって、いまだに妙な感じです・・・。 

→母ちゃんさま 
いえいえ、このアイリスのエリアを抜けるとすぐバラ園なんですよ~。 でもこの日、全部は回りきれなくて、公園半分ほどで引き揚げました~。

→ぴーすけ君さま 
今もパリ、あちこちで庭のイベントしてますよ~。 市庁舎の前にも小高い丘が。 うんうん、確かに、手が込んでます。 妙なこだわりがあったりね。

→MOCOMOCOさま 
バガテル公園って、有名なんですね~。 とにかくバラがキレイなうちに、とKamoさんに連れられ行ってきました。 慌てて出かけるから、いつも手の甲に日焼け止め塗るの忘れちゃって、色黒の手に・・・。 この日、バガテル公園の半分くらいしか見てないんですよ。 またいつか公園の残り半分の様子見て来なきゃ。 秋のバラもキレイかな♪

→HIROMIさま 
キレイに整い過ぎちゃってて。 子供向けの公園とか、テニスなどのスポーツエリアとか、一日中いててもきっと飽きないところかも。 でも、やっぱり野性味のある森じゃないなぁ・・・。 あ、アイリス、匂いかぐの忘れてた・・・・。

→TaekoLovesParis
バスの本数少ないんですか・・・あら。 じゃ、やっぱり歩き覚悟で行くしかないんですねぇ。 公園内のあちこちに花が咲いていたので、きっといろんな花の香りがしてたかも。 花粉症だったからか、匂いに鈍感になっててかも・・・。 

→Bonheurさま 
歩くのは初夏辺りまでが心地いいかもしれませんね~。 ここ数日22℃~25℃だったり、30℃越えだったり。 日焼けを気にしないフランスの人たちは、すでにセーヌ川沿いにも寝そべってます。

→yk2さま 
ジャーマンアイリスがマツタケ香だったなんて・・・って、マツタケ自体、生で食べたの薄いスライスを2つほどしかなくって(土瓶蒸しに入ってた)。 それも10年以上も前だし、匂いおぼろげ(笑)。 ヘッセの作品は、小学生の国語の授業で『少年の日の思い出』を読んだだけ。 父のお供で行った古本屋さんで、売られてきて棚にずらりと並ぶ『車輪の下』を見て、難しいのかなとその後他の作品読まなかったかも。 アイリスの金舌ちろちろは、王様の黄金の垣根か・・・さすが作家は表現がスゴイ。 紫陽花にハナショウブ、このところ青の美しい花に魅了されてます♪

→カエルさま 
女性一人歩きじゃなく、男性とかグループでならまだ大丈夫なのかもしれませんが。 細い道や薄暗い道は、夜、危ないみたいです。 夏は日が長いし、天気が良い日は公園も人が多いけれど、用心しないとね、と怖がりの私。

→miffyさま 
森だけど熊や鹿はいなさそう・・・リスとかいるのかな。 カラスはいたな。 あまりにキレイに整備されてると、森という名の公園じゃないのかしらって感じです。 森らしく整備ならいいな、と、妙な意見・・・。 来年またアイリスが咲いたら、今度、また撮っちゃうんだろうなぁ。 ふふ、miffyさん、ウズベキスタンも旅されてますよね~。

→てんとうむしさま 
茶色い指の私だけど、なんかね、アボカドの葉っぱがどんどん大きくなってきてビックリ。 葉の長さ26cm。 もっともっと大きくなっていくのかしら・・・。 庭にサクランボの木があるのがいいな。 むふ、食べ放題♪ 

→ネムさま 
冬が暗い分、夏が明るいのかしらねぇ。 まぶしいのか、皆サングラス必須。 庭師のお家、中見たいなぁ。 横浜の洋館のように公開してくれないかしら♪

→めぎさま 
森があるのに歩けないのもつらいかも。 目の前に美味しいものがあるのに食べられない、おあずけ状態ですものねぇ。 あ、でも、帰り道の温泉、あれはすごくうらやましいなぁ。
by Inatimy (2011-07-05 22:34) 

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