絞り窓と一望パリ [フランス・パリ]
雨乞い、してるわけじゃないよ。
晴れて、大威張り。 えっへん。
6月下旬のお話。 快晴の青い空。 気温も珍しく32℃まで上がった。
・・・ということで、やっぱり、出かけることになる。
「いらっしゃい。」
街歩きの途中で出会った店番の猫ちゃん。
さらに通りがかった教会、
Église Saint-Nicolas-du-Chardonnet サン・ニコラ・ドゥ・シャルドネ教会。
今の建物は、1658-1763年にかけて建てられたものらしい。
パリには古い建物が多いけれど・・・
・・・この日やって来たのは、こんなチェック柄のような建物。
薄ら反射する周りの風景。 でも、鏡のようで鏡じゃない。
よく見ると、正方形の中心に目が・・・。
ズームしてみるとこんな感じ。 大きく開いてたり、閉じかかっていたり。
建物の中に入って、内側から見た窓。 窓ガラスの外側に、設置されてる。
自動で動いて、太陽の光を調節。 まるでカメラの絞りみたいでしょ。
開いてる部分が、幾何学模様みたいにも見える。
正方形をずらして重ねたような八角星は、イスラムのタイルで見たこともある。
(そのタイルが見られる記事は、こちら「これ、何に使おうかな。」)
この建物は、アラブ世界研究所。
入り口でセキュリティーチェックはあるけれど、入場無料。
中の企画展を見学するなら、そこへの入場料が要るけれど。
壷やタイルなど、アラブ文化のアートも面白そうよ。
我が家は、ここへ・・・
・・・食べに来た。 というか、まず、腹ごしらえね。
これは、デザートにと、甘いお菓子。 珈琲とともに。
左は、フムスみたいなもの&葡萄の葉に何か巻いたもの(酸っぱい)。
フムスは、マッシュしたひよこ豆に、塩、ニンニク、練りゴマ、
オリーブオイルなど混ぜたペースト。
ザクロが4粒のってた。
右上は、ご飯とチキンと野菜の炒めたもの。
右下は、揚げもの。 ファラフェル(ひよこ豆のコロッケ)、ケフタ(肉団子)など。
全部、ふたりで分けっこ。
建物の上の階のセルフサービスのカフェテリア。 ここで好きなものをトレイにのせてお会計。
係の女性が勧め上手なのか、Kamoさんが断り下手なのか、
トレイの上に、あっというまに先に紹介した料理が載っていった・・・。
テーブルの横も、当然こんな窓で、遠くにエッフェル塔も見えた。
アンヴァリッドの金の丸屋根。 2つの塔は、サン・シュルピス教会かな。
見る方向を変えると、パンテノン。 向こうの高いビルは、モンパルナス・タワー。
太陽の光がガンガンあたる南側だけれど、絞り窓のおかげで程よい明るさ。
眩しくもなく、暑くもない。
さてと、お腹がふくれたことだし・・・・・・って、まだ帰らないよ。
ここへ来たのは・・・
・・・展望台テラスから眺めるため。
望遠鏡もオシャレでカッコいいでしょ。
一枚目の防犯カエルの背後に見えてたのは、シテ島にあるノートルダム大聖堂。
その左側遠くには・・・
・・・ラ・デファンスあたり。 Grande Arche 新凱旋門が見える。
煙突がポコポコのパリの屋根の向こうに、青白く蜃気楼のように見える。 不思議な光景。
写真の右部分には、Grand Palais グラン・パレの丸屋根かな。
ノートルダム大聖堂の手前にあった像は、
セーヌ川のPont de la Tournelle トゥールネル橋についてるもの。
パリの守護聖人、聖ジュヌヴィエーヴの像らしい。
奥の丸屋根は、シテ島にあるTribunal de Commerce de Paris パリ商事裁判所。
展望台テラスで視線を右へとずらして見て行く。
像のあるトゥールネル橋が架かるのは、サン=ルイ島。
写真左から、サンジャック塔の頭、サントゥスタッシュ教会の屋根、パリ市庁舎の屋根が。
そして、塔のある大きな教会の屋根が
Église Saint-Gervais-Saint-Protais de Paris
サン・ジェルヴェ=サン・プロテ教会。
おや、その教会横、水色と赤のあたりに・・・
・・・モンマルトルの丘にあるサクレ・クール寺院が。
水色のパイプに赤は、ポンピドゥー芸術文化センターのよう。
アラブ世界研究所のそばにかかる橋、 Pont de Sully シュリ―橋。
2階建ての市内パノラマ観光バスが走ってた。
この橋を渡って、ずっと向こうに・・・
・・・バスティーユ広場に建つ7月革命記念柱。 一番上に金の天使かな。
背景に見える緑は、ペール・ラシェーズ墓地。 あれだけ起伏があるんだね。
(昨夏そこへ行った時のお話は、こちら「来てはみたけど会えるかな」)
シュリ―橋の右側には、遊歩道のあるちょっとした緑のエリアも。
芝生の上にタオルやシートを敷いて、寝転んで日光浴。
自転車で走る人がアリのよう。
道路を行き交う車、川を通る観光船・・・
あちこちに、街の中の小さな動きが感じられる。
写真の左には、サン・ルイ島の先も見える。 右の方には、サン・マルタン運河の出入り口。
このテラスには、レストランもあるけれど、
それなりにキチッとした雰囲気だったので、我が家はお気楽にカフェテリアで。
窓ガラスの向こうに、エッフェル塔、アンヴァリッド。
それらに重なるように、薄ら映りこむサクレ・クール寺院。
・・・パリなんだな。
地上階にはショップもあって、各国アラブ世界の書物や小物も売っている。
左上は、Jean-Léon Gérôme ジャン=レオン・ジェロームの絵。
"Le Marchand de Tapis au Caire" 『カイロの絨毯商人』。
それから、アラビア文字のカリグラフィー。
書かれてあるのは、1つの単語だったり、詩だったり。
下の段は、あれこれアラブ世界たっぷりなカード。
その5枚は、額に飾って、こんなふうに置いている。
額は、IKEAで調達したもの。
この長い額は、結構なんでも使えて重宝。 我が家に3つある。
他に、絵のポストカードを。
これは、同じ画家が描いたものじゃなく、それぞれ別の画家が描いたもの。 似てるでしょ?
左がスイス人画家 Paul Klee パウル・クレー(1879-1940)
"Mit zwei Dromedaren und einem Esel" 『2頭のラクダとロバ』
右がドイツ人画家 August Macke アウグスト・マッケ(1887-1914)
"Kairouan” 『カイルアン』
※ カイルアン(ケルアン)はチュニジアにある都市。 首都チュニスの南やく160kmほどのところ。
1914年、ふたりは一緒にチュニジアに旅行したんだって。
もうひとり、Louis Moilliet ルイ・モワイエ(1880-1962)というスイス人画家の3人で。
・・・・・・ルイ・モワイエもこんな三角ラクダを描いてたのかなぁ。
晴れた日には、アラブ世界研究所のテラスへも、ぜひ一度お立ち寄りを。
国立自然史博物館のある植物園も近くだし。
アラブ世界研究所からの帰りも、散歩した。
また続く・・・。
アラブ世界の食べ物も美味しいよ♪
ケロケロケロ。
ポストカードも
ちょこっと額装に入れたら
あらお洒落〜。
ぐっとお値打ち風になるケロね♪
by ぷーちゃん (2011-08-23 19:24)
アラブ世界研究所、アートですね~。
by ぴーすけ君 (2011-08-23 19:34)
ああ…店番の猫ちゃんは、「百万回生きた猫」ですね?きっとそうです。この顔です。
パリはどこもかしこも格好いいですね。強いこだわりが感じられます。
by HIROMI (2011-08-23 22:36)
ガラス、面白~い♪
by めぎ (2011-08-24 04:32)
このカエルとすごく似たシャンプー入れがお風呂場にありますよ^^
カメラの絞りのように光を調節する窓、
おもしろいしすごくおしゃれですね。
高層ビルと古い建物、違和感なく馴染んでる感じがします。
by とみっち (2011-08-24 11:12)
不思議な模様、と思ったらアラブの建物なんですね。
外側も内側からみても、魅力的です。
by luces (2011-08-24 11:54)
ここ、入ってみたかったんですよね~
いつも外から見ていて面白そうだな~って♪
アラブの料理って初めて食べたときは?だったけど・・・
何度も食べるうちにクセになって^^
たま~に食べたくなるんですよね~
展望台からはたくさんの名所が見えるんですね。
アラビア文字って読み書きできないけど見るのは好きです。
by miffy (2011-08-24 20:11)
自動調節の窓、うちにも欲しいかも。
パリの街って、つい古い石造りの建物を思うけれど、
高層のビル群など新しい建物も多いのね。
by pistacci (2011-08-24 23:04)
古い小路も好きなんですが、近代的な幾何学的アートも好きで、こちらのアラブの建物は大変興味深いです。いつかいってみたいなぁ。ポンピドゥも行かなくては!ゆっくりお散歩したいです。
by カエル (2011-08-25 00:21)
観光バスには沢山の方が乗ってましたね~。32℃だとちょっと日に焼けちゃいそうですね~。でも一度は乗ってみたいな~(^^)
by 母ちゃん (2011-08-25 06:15)
ケロちゃんの写真いいですね~♪この建物すごく行ってみたい。パリがまるで一望できるかのようだし、ご飯もおいしそう。あの葡萄の葉に巻いた謎の食べ物(お米?)、この前イスラエルの人に缶詰でいただきました。すごくおいしいものじゃないけど、トルコ料理店とかで必ず出てきますよね。なんでだろ。ファラフェルは大好きです。
by yuzukko (2011-08-25 09:11)
店番の猫ちゃん、かわいいですね^^
パリは歴史的な古い寺院もあるけど
近代的な建物もまた共存している街でもありますね。
モダンな建物のアラブ世界研究所、入場無料というのもうれしいですね。
by アールグレイ (2011-08-25 16:56)
イスラムのデザインも独特の魅力があるよね^^
カリグラフィーは梵字を連想するんだけど、インドの文字だからお仲間なのかな??
店番の猫ちゃんは、いまにも立ち上がって接客してくれそう!
by てんとうむし (2011-08-25 23:13)
幾何学模様のガラスが素敵ですね~。
見れば見るほど凝った模様。
幾何学模様の隙間から見えるパリの景色も素敵♪
by MOCOMOCO (2011-08-30 17:30)
→皆さま
『絞り窓と一望パリ』のお話に、たくさんのnice! & コメントありがとうございます。 パリの街は、ヴァカンスから戻ってきた人たちで少しずつ平常通りの営業のお店が増えてきました。 来週から学校も始まるみたい。 いよいよ秋の入口へ。
→ぷーちゃんさま
あちこちでポストカード買っちゃうので、家にスゴイ数がたまってます。 少しは使わないとね~。 ケロ♪
→ぴーすけ君さま
建物もアート、中もアート、食べ物もアートでしたよ~。
→HIROMIさま
あ、そうか、どこか馴染みのある猫ちゃんだとおもったら。 「百万回生きた猫」だったんだ~。 パリの中には、カッコよくない部分もあるんですけどね・・・ゴミの多い道だとか、犬の「落し物」が多かったりとか、壁の落書きが山ほどとか、窓ガラス割れたままとか・・・。
→めぎさま
向こうにある物が透けて見えたり、こっちにあるものを反射したり、ガラスって不思議~。 絞り窓まで付いたら、さらに窓ガラスがアートな世界に。
→とみっちさま
このカエルちゃん、いつも持ち歩いてる防犯ブザー♪ シャンプー入れもあるなんて、あらま可愛い~♪ カメラの絞りのような窓、発想はアラブ世界のマシュラビーヤという飾り窓のようですよ。
→lucesさま
建築家はフランス人なんですが、雰囲気出てますよね、窓の模様♪ 絞り窓にしちゃうところもアイデア抜群。 トイレの手洗い・化粧スペースもこんな窓の壁でした~。
→miffyさま
私もバスで横を通ったくらいだったので、この日、中に入れてヨカッタです♪ 私は本場のアラブ料理は食べたことがないけれど、シシカバブとか憧れますね~。 食べてみたい。 アラビア文字、文の初め、途中、終わりで、形が異なるのも面白いかも。
→pistacciさま
パリの街の建物は石造りだけれど、欧州各国のホントに古いものから比べると、それほど古いわけでもなく(笑)。 日本で築40年で古い家と思ってた私は考えすっかりかわりました・・・。
→カエルさま
ポンピドゥーにアラブ世界研究所、他にもケ・ブランリー美術館も建物としては面白いかも♪ 私は散歩ばかりなので、ちょっと旅にも憧れ。 地方料理が食べたいなぁ。
→母ちゃんさま
この観光バス、乗り降り自由でいろんなコースがあると聞いてます♪ 楽ちんそうだし、お子ちゃまたちも楽しめるかも。
→yuzukkoさま
パリは地下鉄やバスが便利なので、主要観光ポイントからもすぐにアラブ世界研究所までアクセスできるかも。 いつかどうぞ~。 いろんな国や地域のお料理って、そそられますよね~。 葡萄の葉っぱに巻いたの、きっとまたどこかで食べそうだわ。 ファラフェルもケフタもケバーブもお手軽なので、我が家のお馴染み(笑)。
→アールグレイさま
今のキレイな街並みがあるのは、ジョルジュ・オスマンのパリ大改造のおかげですね~。 街の景観、暮らしかた、交通網・・・あらゆることを全体的に考えた街づくりって本当に大切かも♪
→てんとうむしさま
梵字というと、アラビア語よりも、ヒンディー語の文字のデーヴァナーガリーを連想するかな。 店番猫ちゃん、ふふ、座ったままかもよ。 お客さんが通る時も、きっとのかないかも~。 踏まないようにね、って注意を促す目線だけ送ったり(笑)。
→MOCOMOCOさま
模様がなんともいえませんよね。 現代的なカメラの絞りの仕組みたいなのに、ちゃんとアラブの装飾の模様なんだもの♪ 凱旋門やエッフェル塔はまだ上ったことはないけれど、私の中ではモンマルトルの丘に次ぐ、見晴らしの良さでした♪
by Inatimy (2011-08-30 19:39)