これでいいのかな、の秋 [フランス・日々の暮らし]
１年前の自分と、どこか変わっただろうか。
新しいことを始めようとすると、何かしらいつも壁が現れてくる。
言い返せないもどかしさ、つらさ、くやしさ。
国が変わるたびに何度も何度も、ドン底から上を見つめてる。
なかなか届かない空を。
アミアンの大聖堂の話の途中だけれど、たまには、今の様子もね。
相変わらず、夏休みが中途半端なまま。 休日出勤の代休もある。
でも、休みの名称が何であれ、Kamoさんと過ごせる時間は嬉しい。
奥に見えるのは、フランスの国立図書館。
Bibliothèque Nationale de France ビブリオテーク・ナショナル。
これは、つい先日、週末の写真。 セーヌ川沿いの葉っぱも紅葉。
あのあたりの並木は、プラタナスだったかな。 パリで迎える２回目の秋。
メトロの陸橋の向こうに見えるのは、経済・財政・産業省の建物。
ここ、Pont de Bercy ベルシー橋にやって来たのは、
すぐそばにあるガーデニング・センターのトリュフォーがお目当て。
寂しくなってきた我が家のベランダに何か欲しいなぁ・・・と、店内を見ていたら、
Kamoさんが、この色いいね、と選んでくれた。
小さなシクラメン。 ガーデンシクラメンっていうのかな。
濃い紫ピンク・・・バイオレットピンク・・・？ 実物は、もっともっと濃い色。
なんていうのか・・・しば漬け色。
サンタクロース、トナカイ、キャンドル、電飾・・・などなどクリスマスの飾りも、もう並んでた。
アドベントが始めるまで、もう３週間もない時期だものね。
前回トリュフォーに来たのは、８月初旬。 その時には・・・
・・・細めのスコップと、植木鉢と、球根一つ購入。 それから土も１袋。
球根のタグについてた名前は、"Dutch Chocolate" ダッチ・チョコレート。
オランダとつくから、どうしても欲しくなった。 さて、何の植物か分かるかな。
１１月の現在は、葉っぱも伸びて、新芽も見えてきた。
無事に冬越しして花が咲くかしら。
植えた次の日の姿。 平たい葉っぱ。
写真は８月なので、まだまだ他の植物も緑いっぱい。
手前は、ワイルド・ストロベリー。 向こう側には、イワハナビ。
時計回りに、青紫蘇、カルーナ・ブルガリス。 青紫蘇は、１０月に 白い花が咲いた。
土だけに見えるプランターや鉢植えには水仙やチューリップなどの球根が。
背の高いのが林檎、その向こうにラベンダー、一番奥に朝顔。
で、アーチのように覆いかぶさってるのがKamoさんの木苺ヘリテージ。
あと見えてないけど、アフリカン・デイジー、ミニバラ、ローズマリー、タイム、ショウガ。
１１月の今は、朝顔もなくなって、木苺も枯れ葉姿。
寒さに強く咲いてるのは、イワハナビとワイルドストロベリーの花。
アフリカン・デイジーもまだ少し咲いてて、カットしてリビングのテーブルに。
６月中旬から咲き始め、切っても切っても芽が。 もう５か月も楽しめてる。
先月１０月に手に入れたのは、本とDVD。
本は、フランス語の小説。 帯には、“すでに読者７万人” とある。
裏の紹介文を読むと、おや、日本が出てくる。
兄弟の死が事故によるものじゃないと思った女性が
日本の海岸沿いの村に向かい・・・・・・みたいな。
右は、２００６年のフランス映画のDVD。 邦題は『僕の大切な友達』。
※ タイトルをクリックすると、youtube で 日本語の予告が見られます。 ↑
俳優ダニエル・オートゥイユ演じるフランソワが友達作りに悩むコメディ。
以前『画家と庭師とカンパーニュ』を見て知った俳優さん。
もちろん台詞はフランス語だけ・・・なので、気休めにフランス語字幕もつけて鑑賞。
買ったのは、メイキング映像付きのもの。 なかなか面白かったな。
ちなみに、私はフランスに来てA,B,C・・・からフランス語を学校で習った。 １か月だけ（笑）。
現在は、地道に文法の入門書を読んで、ひとり学習。 これがまたなかなか進まない。
なので、先に挙げた小説だって、辞書を引き、単語帳にメモりながらのカメの歩み。
最初の１ページで、すでに５０個以上調べたかな。 今、２ページめ・・・。
励ましの猫のタイルは、Kamoさんから。
出張先で時間を見つけては、私好みの品を買って来てくれる。
海外に住んでいる、というとカッコよく響くかもしれないけれど、
スゴイのはKamoさんであって、私じゃない。
ここにいるのは自分の力ではなく、単について来てるだけだもの。
せめて言葉ができれば、と思うけど、それがまた難しい。 馴染んできた頃に引越だったり。
何か自分に、これだけは負けない、という得意なことでもあればいいなぁ。
落ち込むのは、自分に自信が無いから。
毎度毎度の言葉の壁は、努力あるのみ、と分かっているのにね。
でもおかげで、嫌なことを忘れる（薄くする）のは、早くなったかも。 単語は忘れちゃダメだけど。
あと買った買ってもらったのは、アンリ・リヴィエールの版画集。
『ブルターニュの風景と波の習作』。
この方は、おなじみ、版画集『エッフェル塔３６景』の作者。
（ちらっと出てくるお話は、こちら「青い夏風が吹いた」）
中を少しお見せすると、先のエッフェル塔の版画集に比べるとカラフル。
左の作品は、なんとなく歌川広重の『東海道五十三次』の平塚宿を思わせる。
※ クリックすると、wikipedia で、その作品見られます。↑
同じく後ろ姿だけど、右の作品は、フランスだな～って思う。
いつか、ブルターニュへ同じ風景を見に行けるかな・・・。
その日を楽しみに、日々、いろんなことを吸収しておこう。
紅葉して葉を落としても、また新緑に包まれる木々。
そんな風に変わっていけたらな。
１年後は、どんな自分だろうね。
月日が経つのは本当に早いですね。
11月に入ったと思ったら、街はクリスマスグッズであふれて、
仙台でもすでに大きなツリーまで登場しています。
落ち込む事ってありますよね。
震災後は特に、役に立たない自分の存在意義を考えて
落ち込んでしまいましたが、主人が「心の支えになっている」と
言ってくれたので、少し気が楽になりました。
KamoさんもＩｎａｔｉｍｙさんの支えがあるからこそ
頑張ってご活躍されているのではないかと思います(*^^*)
海外での生活は想像がつかないほど大変だと思いますが
沢山の情報をいつもブログで教えてくださって嬉しいです♡
長々と失礼しました^^;
by chercher (2011-11-08 23:42)
あの、鉢植えの植物はですねぇ…ジャーマンアイリス！違う？実家のアイリスがあんな感じだったと思ったので…
by ＨＩＲＯＭＩ (2011-11-09 01:15)
暦の上では冬の日本。そうとは思えぬほど暖かかったですが、これから普通に寒くなるんだとか。
パリの冬はやっぱり厳しいんでしょうね～。でもこれからクリスマスに向けて美しくなるパリも楽しみです(^^)
by 母ちゃん (2011-11-09 06:19)
１年後、今のままですか、変わりたいのですか。
Ｋａｍｏさんといっしょなら、どちらにしても楽しいですね。
by laf (2011-11-09 07:49)
こちらもでもシクラメンやポインセチア、クリスマスグッズが並びだしました。
年々、街中のクリスマスデコレーションが早まっているような気がします。
球根、なんだろ？平たい葉の並びはアイリス系かしら。開花が楽しみですね～♪
私もこの秋新たに水仙やユリなどの球根を植えつけました。
大人になると１年後の自分の成長具合なんて全然実感できないのですが、
Inatimyさんのように外国暮らしをしているだけでも、日本でのほほんと暮らしている私よりはずっとずっと良い変化をしているんじゃないかしら～っと思いますよ＾＾
by MOCOMOCO (2011-11-09 09:06)
花芽が沢山ついている元気な株ですね。
ミニシクラメン？かなぁーーー。
ベランダ菜園もしっかりこなされていて素敵です。
by ami (2011-11-09 19:43)
自分のことは自分が一番見えないんだって。
だって、それは背中に書いてあるから。
って言われたことがあるよ。
Inatimyさんの1年前から変わったとこ?
ベランダの植物が増えてみんな生き生きしてるのはInatimyさんの愛情がたっぷり注がれてるからだよね^^
頭の中のフランス地図（しかも3Dの!）が確実に広くなってるし、かぎ針編みは1年前よりもう少し前に始めたんだっけ？でも、いろいろ作って確実に上達してる♡
それに新しいカメラの新しい機能も使いこなしてるし、ちょっと考えただけでも、ほら、すごーーーく変わってる!!
『僕の大切な友達』は私も大好き^^
お葬式の場面からはじまっちゃうのがすごいよね。
また観たくなっちゃった。
こんどDVD借りてこようっと♪
by てんとうむし (2011-11-09 23:39)
スゴイKamoさんが選んだInatimyさんだから、きっとスゴイはず。
Inatimyさんが、そうよわたしはKamoさんが選んでくれた人！と自信を持ったら、きっとKamoさんも喜ぶんじゃないかしら。
だって、Kamoさんは去年のInatimyさんも今のInatimyさんも来年のInatimyさんも、ずっと好きだと思うから。変わった部分も、変わらない部分も。
by めぎ (2011-11-10 02:17)
忸怩たる思いが成長の糧
それがなければ昨日の自分と同じですもの
ベランダのタイルは我が家の中庭と同じ感じ
by pace (2011-11-10 11:10)
ブルターニュの版画集もとても良いですね。
色がとてもきれい。ブルターニュに行ってみたくなります。
アンリ・リヴィエールの作品展は日本でやらないかな。
ネコのタイルも可愛いですね。
by luces (2011-11-10 11:26)
街並みがすっかり秋色に変わりましたね〜
濃い紫のシクラメン素敵ですね。
今頃の季節ってだんだん暗くなるのが早くなってきてなんだか気持ちが落ち込んじゃいます。
北欧の人が一番嫌いな季節は秋だって言ってましけどなんとなくわかるような気がします。
ブルターニュ地方の冬は厳しいそうですね。
荒れた海も見てみたいけど旅をするなら暖かくなってからが良いですよね＾＾
by miffy (2011-11-10 16:45)
その鉢は、ウチにもあるのと同じような葉っぱ（花が終わってからほぼ同じ様に葉を切ってあるよ）だから多分、リヴィエールの好きな日本の花のドイツ版でしょ？。
もし、そうなら、ドイツの庭でも普通にほったらかしで咲くんだもの。パリの冬も大丈夫なんじゃない？（＾＾。
by yk2 (2011-11-10 22:36)
「僕の大切な友達」、私はパリで見ました。ダニエル・オートゥイユの
マジメっぷりがおかしかったですね。パトリス・ルコントの映画は、主人公
が味があって面白いです。秋のパリの写真がとてもきれい。遠近感が
いいですね。
by TaekoLovesParis (2011-11-11 01:52)
本当、そんな風になりたいな。
by yuka (2011-11-11 17:10)
あるいは裏切りと言う名の犬、にも出てたよね。ダニエル・オートゥイユさん。ちょっと太ったイメージだなぁ。渋い役者さんで私も気になってます！
Inatimy さんが書く文章や写真はとても味がありますよ。それにたまに語学の覚え方とか分かりやすいし、私は器用な方なんだろうなって思ってます。意外とそう言うことが何かに使えるのかも？
by カエル (2011-11-13 01:13)
その国で手に入るものでアレンジしている毎日の食事。
いつも、すごいなぁって尊敬してます。
なかなかできないですよ～ｖ(^^)ｖ
by pistacci (2011-11-13 23:24)
→皆さま
『これでいいのかな、の秋』のお話に、たくさんのnice! ＆ コメントありがとうございます。 朝顔の種も青紫蘇の種もとり終わり、ようやく球根をプランターに。 育て方が下手なので年々小さくなっていく球根・・・春、咲くかなぁ・・・。 ヒヤシンスは新しく買っちゃおうかな。
→chercherさま
いろんなことが起こり過ぎて本当に１年はあっという間。 がんばれ！って自分を奮い立たせてきたけれど、ずーっとがんばることってできなくて、たまにふと弱気に（笑）。やっぱりまだまだ出来ないことっていっぱいあるなと言葉に出して認めることで、ちょっと気楽になれたりも。 あたたかい励ましの言葉、嬉しかったです。 ありがとうございます。
→ＨＩＲＯＭＩさま
ふふ、なかなか鋭い♪ 咲いてからお披露目しようかなと思ったけれど、咲かなかったら出番がなくて可愛そうだし、と登場。 ＨＩＲＯＭＩさんのご実家のアイリスは、どんな色かしら♪
→母ちゃんさま
パリの冬は、どうなのかな、昨年の１２月１ヶ月間氷点下のように、今年も寒くなるのかなぁ。 でも、チェコやオランダで氷点下に慣れちゃって、すっかり体が寒冷地仕様です（笑）。 もうパリの通りも、クリスマスの用意始まってますよ～。
→lafさま
最後に小さく書いたように、葉っぱのように変われるといいな、と思って。 また私も春に芽吹くかな。
→MOCOMOCOさま
日本は、クリスマスの他に、お歳暮、お正月の準備もあるから、賑やかでしょうね～。 ふふ、球根はアイリス。 タグにGrand Irisとしかなく、ジャーマンアイリスかどうかも不明な、とにかく大きいアイリス（笑）。 高さが８５ｃｍほどになるそうで、咲いたらゴージャスかなと楽しみ。 せっかくの異国暮らし、もっと好奇心旺盛で吸収しなくっちゃ、とちょっと気分上昇です♪
→amiさま
ミニサイズのシクラメン、枯らさないように、と、ネットで育て方を読んで、ふむふむ（笑）。 ベランダに植物の緑があると、やっぱり和みますね～。 まだまだ虫が怖いけど・・・。
→てんとうむしさま
ふふ、合わせ鏡で背中を見たけど、何も書いてなかったよ～（笑）。 一番進歩してほしい言語能力がなかなか前に進まないことが、やっぱり悩みの種。 そこが変わってほしいのにねぇ。 世の中、思い通りに行くことはそう多くはないと分かっててもね。 私の場合、落ち込むことは、水泳でいうと息継ぎみたいなものかも。 泳ぎ続けるために必要なんだねぇ。
→めぎさま
Kamoさんのもっともっと役に立てるように、いろんなことを吸収して活用して行けたらいいなぁ・・・なんてね。 欲張りだからなかなか今の自分に満足できなくて、不安で。 でも、１年後、私のことだからきっと落ち込んでたこともすっかり忘れて、笑ってるはず～（笑）。
→paceさま
危機感が歴史を変える、って何かの本で読んだことがあって、それと同じかなぁ・・・なんて思ったりも。 引越し先は、打ちっぱなしのベランダが多かった中、ここはタイル張りでお気に入りです♪ お揃いですね～。
→lucesさま
ニューオータニ美術館がアンリ・リヴィエールの作品をいくつか持ってるようですよ。 版画集の中のフランスのブルターニュの風景は海もあってなかなか魅力的でした♪ 猫のタイル、本のページを押さえる文鎮としても大活躍してます（笑）。
→miffyさま
暗くて長い冬だけれど、今の家はセントラルヒーティングがよく効いて暖かくって、まだ快適かも（笑）。 キャンドルの明かりは暗いほうが楽しめるしね～と、気分転換。 これ以上脱げないのに蒸し暑い状態より、着込んだりカイロ持ったりできる冬の寒さのほうがいいかな～。 でも、ブルターニュの冬も怖いもの見たさで見たい気もする（笑）。
→yk2さま
それがね、タグにドイツのとも何も書いてなくって、Grand Iris って・・・高さ８５ｃｍって（笑）。 ダッチ・チョコレートって名前なのに、ジャーマンなのかなぁ・・・って疑問も。 あ、我が家のベランダ、ほったらかしでも育つと言われたカルーナ・ブルガリス（ギョリュウモドキ）が、危ないです・・・。
あ、そうそう、Marino Marini の作品、オランダのクローラー・ミュラー・ミュージアムに木製でペイントされたものがあるんですよ。 Horse & Riderみたいなタイトルで、私よりデカイ馬で、乗ってる人もやっぱり、やられた～って、後ろに倒れそうな感じ（笑）。
→TaekoLovesParisさま
ダニエル・オートゥイユの一生懸命さが余計可笑しくって。 不器用なんだけれど、うなづける箇所もあれこれ。 メイキングで、ツボにはまって何度も吹き出して笑っちゃうふたりが、また楽しげでした♪ 秋のパリ、あれこれ紅葉＆落葉で、パリは秋が一番似合うかも。
→yukaさま
いろいろありますよねぇ・・・落ち込んだり、ウキウキしたり♪
→カエルさま
ダニエル・オートゥイユ、シブくて、面白い役でも怖い役でも何でもできそうなかんじですね～。 この『ぼくの大切なともだち』でも、いい味出てました♪ 私もいい味でるように熟成したいなぁ、なんてね。 へへ。 落ち込むけど、復活も早いかも。
→pistacciさま
あれこれ何でも食べちゃう雑食系なので、どこにいってもあまり食べ物には困らないんですが、なんせ面倒くさがり屋で、もっと手の込んだお料理をと料理雑誌を買うもなかなか実行できず・・・反省です（笑）。
by Inatimy (2011-11-14 20:45)
Inatimyさんは、ちゃんと楽しんで過ごしてるじゃないですか。
辞書を引き引き本を読んだり…すごいことだと思います！
ベランダ、日当たりが良くて羨ましい。。
うちは手摺が壁なので、日当たりを求めて鉢を引っ張り廻してます（＾＾；
by ネム (2011-11-22 01:37)
→ネムさま
へへ、たま～に弱気になっては、また復活！の繰り返しですねぇ・・・なんとか読書も続いてます♪ 過去、カビに悩まされた北西角部屋もあったり、強烈な西日で焼けそうな暑さだったり、いろいろありましたが、引越を繰り返し、ようやく南向きベランダの住まいに。 最初はラベンダーだけだったのに、嬉しくって鉢の数が増えました～。
ヒヤシンスは、上手に育てると、球根も太って、まわりに子供球根もいっぱいついて増えて行きますよ～。 育てるのが下手な私でも3年咲きました
by Inatimy (2011-11-23 21:09)