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薔薇とアイリスの季節 [花・植物]

 母の日は、世界共通じゃなかった。

 フランスは今年、6月3日

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 でも、日本の母の日に合わせて、メールで写真を送っておいた。
 カーネーションじゃなく、たくさんの薔薇の写真。 見てくれたかなぁ・・・。

 実は、5月の初めにパリ植物園に行った約1週間後、また様子を見に行っていた。 
 薔薇もちらほら咲き始め。 

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 左 : Remontant 四季咲き
     Groupe des Rosiers Arbustes 低木のバラの木のグループ
     Rose Gertrude Jekyll ★ 'Ausbord'   ※ ★はレジスターマーク
     Austin, 1986 Angleterre  デヴィッド・オースティン  英国

   このバラの名前は人名からで、ガートルード・ジーキル(1843-1932) は、
   英国の園芸家、作庭家、画家、工芸家・・・だそう。

 右 : Remontant 四季咲き
     Groupe des Hybrides musqués  ハイブリッド・ムスクのグループ
     Rose 'Prosperity'  
     Pemberton, 1919 Angleterre  ペンベルトン  英国

   Prosperity は、「繁栄; (特に金銭上の)成功、幸運、幸福」という意味のよう。

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 左 : Non Remontant 一季咲き
     Groupe des Rosiers Arbustes 低木のバラの木のグループ
     Rose  'Alchymist'      ・・・ アルケミスト(錬金術師)とは、また違うのかな。
     Kordes, 1956 Allemagne コルデス ドイツ

 右 : Remontant 四季咲き
     Groupe des Rosiers Floribunda フロリバンダ・ローズのグループ 
     Rose  Arc de Triomphe 'Jacale'      ・・・ 凱旋門?
     Marriner, 1986 USA マリナー アメリカ合衆国

     フロリバンダは、一枝に複数の花をつける房咲き。

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 上 : Remontant 四季咲き
     Groupe des Rosiers Arbustes 低木のバラの木のグループ
     Rose Emanuel ★ 'Ausuel'       ・・・エマニュエルは女性の名前からかな。
     Austin, 1985 Angleterre  デヴィッド・オースティン  英国

 下 : Remontant 四季咲き
     Groupe des Rosiers Bourbon ブルボン・ローズのグループ
     Rose  'Mme Pierre Oger'       ・・・作出者のマダム?
     Oger, 1878 France  オジェ フランス

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 Non Remontant 一季咲き
 Groupe des hybrides de Rugosa  ハイブリッド・ルゴサのグループ
 Rose  'Agnes'       ・・・アグネスも女性名からなんだろうなぁ。
 Saunders, 1900 Canada サンダーズ カナダ

 ・・・と、ネームプレートをチェックしたけど、薔薇分類はまだまだサッパリよく分からない。
 キレイだから、ついつい名前をチェック。

 バラ園を抜けて・・・

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 ・・・アイリスの庭へ。 薔薇のプレート同様、よく見ると作出者まで書かれていた。

         左 : アイリス 'Thornbird'  Byers 1988
             Thornbird とは、カマドドリ亜科の鳥の一種のよう。

         右 : アイリス 'Cayenne Capers'  Gibson 1961
             カイエン・ケイパー・・・? カイエン・ペッパーなら
             赤いトウガラシの香辛料があるけれど。

 またアイリスなの?!って声が聞こえてきそう・・・。
 チューリップの時も、どんどん深みにはまって行ったっけ。

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         左 : アイリス 'Cozy Calico'  Schreiner 1980  
             コジー・キャリコ・・・なんだろう、これは。

         右 : アイリス 'La Belle Aude'  Dr.Segui 1982
             美しいオード・・・  う~ん、難しい。

 でも、好奇心をそそられるものを気ままに追いかける、って、
 今だからできること。

 得手不得手があっても学校ではどの教科も頑張らなくちゃいけなくて、
 子供の頃は、それだけで手一杯だったもの。

 円周率の3.14っていったいどこから来たのか、
 並列つなぎ&直列つなぎの電球の明るさの違いを生む電圧や抵抗の正体ってなんだろう、
 虫にも心臓ってあるの?
 一部の魚を獲っただけで、どうして池にいる魚の全体数が出てくるのか
  (隅っこにかたまったり、自由に泳ぎ回ってるのに。)  ↑ 数学の標本調査とか抽出。
 
心肺蘇生の人工呼吸で二酸化炭素も吹き込むのに苦しくないの?

 ・・・などと、何かと疑問を抱いて前に進めず、よくつまずく子だったな。
 そのまま覚えなさい、って先生に言われても気になって(笑)。

 読み聞かせしてた母も、
 昔々と言えば、どのくらい昔?
 あるところに、といえば、それ、どこ?
 おじいさんと、と言えば、おじいさんの名前は?
 おばあさんが、といえば、おばあさんの名前は?・・・と私が尋ねるので、困ったそうな。
 読み聞かせしてくれなくなったおかげで、早く自分で読めるようになったけど。

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 例の匂いアヤメは、・・・っぷはぁ~っ!と脱皮。 息苦しさから解放されてた。

 Iris pallida アイリス・パリダ  
 'Argentea Variegata' ‘アルゲンテア・バリエガタ’
 
Horticole とあったから園芸の品種という意味かな?

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 アイリス 'Cranberry Ice'   Schreiner 1976

 クランベリー・アイスとは、美味しそうな名前。 
 ひらひらの花びらで、華やかさもあり。

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 上から見ると、淡い赤紫に山吹色って、意外といいかも。

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 この、チロッと出てる舌のようなふさふさは、
 フランス語では、barbe développée というみたい。 

 ・・・発達したヒゲ?。 
 ヒゲなのに女性名詞っていうところも不思議。

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 アイリス 'Spreckles'   Schreiner 19762

 前回ツボミだったものも、咲いていた。 茶色と黄色の組み合わせだったんだ。

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 Iris barbata media GR  'Of Course'

 また、あらたなものが出現・・・アイリス・バルバータ
 黄色ベースの同系色でまとめた、それほど背の高くないものだった。

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 にょきにょき・・・ツボミがたくさん空に向かって伸びている。

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 アイリス 'Gentle Rain'   Keppel 1977

 静かな雨・・・小雨? 花びらの白い部分に入ったブルーの粒がそんな感じかな。

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 前回来た時、ツボミだった 'Avaron Bay' も咲いていた。
 このプレートにも Horticole とあった。 園芸の品種?

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 ブルーに黄色はいいね。 でも、どうもヒゲって言うには抵抗があるなぁ。

 ちろちろ・・・ふさふさ・・・そんな感じだもの。 アイリスちろふさ。 うん、これにしよ。

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 白とブルーに黄色のちろふさの組み合わせが、この日のお気に入り。

 アイリス 'Alizés'   Cayeux 1987

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 あ、忘れるところだった、マツタケの香がするか確認するのもこの日の目的。

 と、ふたりで花に近づき、すーっと吸うと・・・あら? 

 本当だ・・・
 インスタントのマツタケのお吸い物の袋を開けた時の匂いが鼻の奥をかすめる。
           ↑ マツタケそのものより、身近だったりする・・・。

 どうして? なんで? こんなに爽やかな姿なのに。 え~。

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 ・・・と匂いに驚いていたところ、ふと目についた茂みの奥の一輪。 近寄れず、ズーム。

 これもアイリスの仲間? ネームプレートを探すも、見当たらず。

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 他にもアイリスらしきものがいくつか。 

 Iris Ruthenica Ker Gawl.   イリス・ルテニカ。 
 ルーマニア、ロシア、シベリア、モンゴル、中国あたりのものらしい。

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 Iris Milesii  ・・・アイリス・ミレシイ

 インド北西、中国(四川、チベット、雲南)あたりに咲くそうな。

 ちろふさじゃなく、とげとげだ・・・。

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 これもその白い花の近くに咲いていた。 花の形状からして同じ仲間なのかな。

 アイリスも種類が多すぎる・・・。
 アヤメ・ハナショウブ・カキツバタですら、まだよく分かってないのに。

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 この時のアイリスの咲く庭は、まだまだツボミが多かった。 今から約1週間ほど前。

 晴れたり曇ったりの空の下のこと。
 たまにアイリス以外の花にも寄り道したり。

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 Veronica gentianoides ベロニカ・ゲンチアノイデス
 ゴマノハグサ科クワガタソウ属。

 ウクライナのクリミア半島、トルコ共和国のアナトリア半島、イラン、コーカサスに生える植物。

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 美味しそうな桃饅頭に見えるもの、発見。

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 でも、やがて、ムチッっとはじけて、先が尖がってくるのねぇ。

 pivoines herbacées 草本のボタン科植物
 Paeonia 'Festiva Maxima' シャクヤク ‘フェスティバ・マクシマ’

 フランスの分類では、Paeoniaは2つ。
 pivoines herbacées(草本のボタン)    ・・・ シャクヤク(芍薬)
 pivoines arbustives(小低木のボタン)    ・・・ボタン(牡丹)     ということかな?

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 Morus Bombycis Koidz= M. kagayamae Koidz とあった木。

 何だか妙な形のものがついていた。
 調べて見ると、これは桑の木の一種。 ということは、はこの葉っぱを食べるのか・・・。

 日本語では、ヤマグワというらしい。
 クワ科クワ属。

 緑のギザギザが、実になるのかな。 黒くて甘酸っぱい実は私の好物。

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 フランスアイリスに夢中になるなんてね。
 昨年の5月中旬に薔薇を見に行った公園でうっかり足をつっこんだ・・・。 

 我が家のアイリスは、葉っぱの長さは80~90cm。 
 なのに、まだツボミも出てこない。 

 鉢植えを見てみると、植えた1個の球根から3つ、新たな球根に分かれていた。
 成長してるんだなぁ。 

 でも、花が見たいの・・・。 

 

 いつか、チューリップみたいに、
アイリス花図鑑にカテゴリーする日が来るかしら・・・。

 

来月は母の日(6月3日)と父の日(6月17日)があるフランス
子供たち、忙しいだろうな。


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コメント 15

HIROMI

様々なアイリスを堪能させていただきました。
アイリスって、香りも良いんですよね。
by HIROMI (2012-05-15 23:38) 

ネム

アイリスってこんなにふくよかだったんですね。
ふんわりとしたドレスみたい☆
ちょっと目からうろこでした。これからは見る目が変わりそう・・・!
それに・・・母の日って国によって違うんですねぇ。
こちらも初めて知りました☆☆☆
by ネム (2012-05-16 00:34) 

luces

きれいに整備された庭園に咲き誇るバラはきれいでしょう。
アイリスも色とりどりで華やかですね。
by luces (2012-05-16 08:49) 

アールグレイ

バラが美しいですね^^
特にパリの街並みや景色はぴったりですね。
アイリスも花びらのヒラヒラ感といい、豪華な感じがします。
色もそれぞれに深みのある美しい色合いですね。
母の日は、国によって違うのですね。
by アールグレイ (2012-05-16 21:50) 

めぎ

こちらは母の日は日本と同じだけど、父の日はキリスト昇天の日なので明日(日本だともう今日ですね)、5月17日です。
あ、桑の木、私もつい先日来客と一緒に写真とってきたばかりです♪
by めぎ (2012-05-17 02:43) 

夢空

アイリス、菖蒲、かきつばた、今満開です(^-^)
by 夢空 (2012-05-17 14:16) 

とみっち

きれいに咲いてますね^^
こちらでもバラが咲き始めましたよ♪
僕の家では母の日と父の日の間に父の誕生日がありますよ。
by とみっち (2012-05-17 17:32) 

miffy

アイリスの花も蘭と一緒でふわふわのお洋服着た妖精が住んでるんですね~
クランベリーアイスも好きだけど黄色と茶色のコラボのアイリスが今日のお気に入りです♪
蕾と開いた時のギャップを見ちゃうとアイリスに嵌ちゃう気持ちも分かります。
by miffy (2012-05-17 20:40) 

noriko

バラ園は、香りもうっとり♡だよね。
アイリスは松茸の香り??私もこんど確かめてみよう。

by noriko (2012-05-17 22:20) 

母ちゃん

母の日って、いろいろな国であるんですね~。行事好きな日本だけかと思ってました。

父母に感謝、大事ですよね♪
by 母ちゃん (2012-05-18 06:09) 

ami

アイリス美しいですね。
菖蒲とアヤメとアイリス・・・見分けがつかない私です。
by ami (2012-05-18 08:51) 

hatsu

Inatimyさんが撮った美しいバラたち、
お母さんへの愛がいっぱいですね~^^
ベロニカ・ゲンチアノイデス、可愛い♪
by hatsu (2012-05-18 14:07) 

カエル

バラのカードかわいいね。
好きなことをするために、いろんなことしてきたように思ったりもする。
どれが合うのか?合わないのか?なんてね。
天才だったら、生まれてきてからすぐにそれしかやれないんだろうけど、
凡人の私からすると、遠回りしてきて正解だったような気がします。
なんてね。笑
お花見てると楽しくなってくる。
いろや形がいいんだよな。
by カエル (2012-05-18 16:27) 

MOCOMOCO

植物園、さらに華やかになってきましたね~♪
バラもいろんな種類があるのですね!綺麗です^^
アイリスはあまり近くで観察したことなかったのですが
こんな「ちろふさ」があったのですね~。
私も庭にジャーマンアイリスを植えたいなって思っていたところ。
アイリス花図鑑、もしもできたら参考にさせてもらいます♪
by MOCOMOCO (2012-05-18 21:49) 

Inatimy

→皆さま 
『薔薇とアイリスの季節』のお話に、たくさんのnice! & コメントありがとうございます。 ようやく暖かくなりそうだと思ったら、いきなり25℃~29℃になるなんて・・・。 室内に入れてた朝顔も急いで外へ。 今まで太陽が見えず雨がちで気温が低かったため、ベランダには発芽しても枯れちゃったものも。 あ~ぁ妙な天気。

→HIROMIさま 
・・・実はまだまだアイリスの写真があったりして。 ブログで香りもお伝えできればいいのになぁ。

→ネムさま 
過去記事のビリディフローラのチューリップ記事にもnice!くださってありがとうございます♪ 気になるとどんどん写真撮っちゃって、目をつぶるとアイリス状態(笑)。 ちなみに父の日も国によって違ってて、スペインでは3月だったんですよぉ。 頭、混乱します。

→luces
薔薇はまだまだツボミ状態のものも多かったので、長々と楽しめそうです。 森の中のバラ園にも行きたくなるし、春は大忙しで、休みの日なのに休めずくたくたです(笑)。 

→アールグレイさま 
薔薇キレイですよね~。 いつか壁にツルバラが這うようなお家に住めるかしら・・・と期待しながら、せめてミニバラ枯らさないようにしないと、とベランダに出て毎日アブラムシ退治してます・・・。 

→めぎさま 
日本ではさらに敬老の日とか、最近では孫の日とかあるようなのでスゴイですよね。 桑の木の写真、拝見しましたよ~。 ずっと桑って低木とか茂みを想像してたので、こんなに大きな木だったとはと驚きました。 あの黒い実出来る頃が楽しみ♪

→夢空さま 
いいなぁ~満開だったなんて。 我が家のいつまでたっても葉っぱだけ。 今日見たら、また出てきたのは葉っぱだった・・・。

→とみっちさま 
肌寒くても天気が悪くても、咲いてくれる花を見ると和みますね~。 バラやアイリスの香りに酔いそうなほど、匂いを楽しみました。 ご家族のお祝いごと続きで、いい春ですね♪

→miffyさま 
アイリスを追いかけてこの春はかなりの枚数撮っちゃいました・・・。 皆飽きるかもしれないともいつつも、まだまだ続きが・・・。 不思議な構造の花ですよね。

→norikoさま 
この春は、気温が低かったから、薔薇の季節も後ろにずれこんでる感じ。 まだまだつぼみがたくさんで、長く楽しめそうよ~。

→母ちゃんさま 
日本は子供の日も敬老の日もありますものね~。 季節ごとにたくさんの行事がある日本は、その時その時を楽しむのが上手なんだな~って思います。 父母に感謝大事です♪ 

→amiさま 
菖蒲とアヤメとアイリス、私もまだよく分からなくって。 分からないからこそ知りたくなるし、興味をそそられ激写・・・と、とんでもない状態になってます(笑)。 

→hatsuさま 
ひとつにまとめてメールで、えいっ!って送っちゃったので、受け取った側は感動はあまりないかもしれないけれど(笑)、感謝の意だけはたっぷりこめて♪ 名前を初めて知る植物、私にはまだまだ多そうです。

→カエル
ふふ、私、まだ自分が何に向いてるのかも分からず迷走中です~♪ せめていい主婦にならないと、とは思うものの、面倒臭がり屋な面がついつい出ちゃって(笑)。 だいぶ枯らす植物も減ったし、編み物やボビンレースや刺繍も徐々に出来るようになったし、このあとおばあちゃんになってもずーっと向上心は持ち続けたいなぁ、と思うのでした。 いつかお花のアレンジメントにも挑戦したいかも。

→MOCOMOCO
そろそろ森のバラ園にも行ってみようかな、と考え中です。 アイリスについていろいろ調べて驚きの連続で・・・大きさも背の低いものから大きいものまで様々。 私が買ったものは大きくなるタイプなのかも・・・葉っぱが生い茂って鉢植えがどんどん小さく見えてきました(涙)。 やっぱり地植えに勝るものはありませんね~。 アイリス図鑑めざしてがんばります♪
by Inatimy (2012-05-24 19:16) 

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