自分で作るゾウの企画展 [フランス・ミュージアム]
パリの街の中で、ライオンやトラを追っかけた後、
ふと気になって、今度はゾウについて行った。
5月初め、やって来たのはパリ市内のとあるミュージアム。
というのも、曇りや雨の日には、花を撮りに行けないからね。
さらに、この日は、入場料無料の日。
ゾウは鼻がすごく長~い。
アジアゾウとアフリカゾウとでは、いろんなポイントで違いがあるそうな。
頭の形とか背中のラインとか、蹄(ひづめ)とか。
でも、一番よく分かるのは、耳かな。 アフリカゾウの耳のほうがもっと大きい。
ゾウに乗る人、馬に乗る人、歩く人・・・。 皆、顔が似てる・・・家族、親戚?
ゾウにも眉毛がある・・・?
人を乗せたり、人じゃなさそうなものも乗っていたり、怪しげなものに囲まれてたり・・・。
ちょっとマンガっぽい。
館内薄暗くてブレちゃったり、照明が写り込んだり、見えづらくってスミマセン。
海外のミュージアムって、私にとってはすごく高い位置に絵が掛かってたりもするし・・・。
目の周りにお化粧したり、キレイな布で着飾ったり。
危なくないようにか、牙の先もカットされてたり。
仏教では、白いゾウは神聖なものとされたよう。 だから、たくさん描かれてるのかな。
ネットであれこれ検索してたら、
お釈迦さまの生母は、6本の牙をもつ白いゾウが胎内に入るのを夢に見て、懐妊したとか。
人を乗せてたかと思ったら、今度は他の動物までも。 体力あるな。
むちっと筋肉が発達したマッチョ風なゾウ。 少し鼻が短め?
鼻の細長い、タレ目のゾウもいる。
人のようなゾウも。 顔だけがゾウ。
牙が3本見えてる。 もしかして反対側にも3本で、6本の牙のゾウの頭?
夜迦鬼母・・・とあるけれど。
仏教にも歓喜天(かんぎてん)という象頭人身の神さまがいるんだそう。
元になったのが、ヒンドゥー教の神さまのガネーシャ。
ガネーシャは、腕が4本あって、商業や学問の神さまなんだって。
こちらに描かれてるガネーシャは、犬のような大きなネズミに乗ってる。
ネズミはガネーシャの乗り物。
あら・・・こちらは腕が8本。 腕の中には、女性が。
絵だけではなく、織物までにもゾウ。
あ、我が家のソファーにかけてるインド綿のカバーにも
ゾウがスタンプされていたんだった。
ゾウの像も。 これは、アフガニスタンのもの。
こっちは、どこの国だったかな・・・。
以前住んだことのあるドイツの街の動物園は、ゾウの飼育場がとっても広くて、
(1500㎡ だったかな。)、そこにたくさんのゾウがいた。
一頭一頭の特徴とゾウの名前が書かれたプレートを見ながら、
どれがどの子か、飼育場を見渡せす高台から探したりして。
人間と同様、似てるようで違うの。
現在は、さらに改良を重ね、工事中のよう。 予定では5000㎡に拡張されるんだとか。
また行きたいなぁ。
剣の柄の部分。 ゾウとトラ。 インド北東部のラージャスターン州。 19世紀。
花の装飾がまたオシャレな一品。
インドのトラというと・・・ベンガルトラ?
銅の象尊。 中国南部、湖南省長沙 出土。 紀元前12世紀~11世紀。
高さが64cmほどの大きなもの。
尊というのは、酒を入れるための容器だったみたい。
紀元前のものが目の前にある・・・あらためてそう思うと、鳥肌ものの不思議さ。
ゾウって、かなり昔からいるんだねぇ。
そういえば、小学生の社会科の時間で、
ナウマンゾウの化石が発掘された町を色鉛筆で塗ったりしたな。
普賢菩薩騎象像。 中国北方。 隋、6世紀末~7世紀初。
Wikipedia によると、日本にも、ゾウに乗った普賢菩薩(ふげんぼさつ)の絵があるみたい。
東京国立博物館や京都の相国寺に。
ちなみに、文殊菩薩は獅子に、孔雀明王は孔雀の背に、と、
動物に乗ってる仏像って意外とあるもんだな。
ガネーシャ。 インドの南部、タミル・ナードゥ州。 15~16世紀のもの。
腕が4本。 ちゃんと手前の下に、ネズミがいる。
この日、最初に見たゾウは、これだった。
むっちりした脚に、平たい足。 こちらに向けた左足の裏がなんとも可愛くて。
・・・と、ゾウの特集。
ミュージアムの中で、自分の興味のあるもの、何か一つ、追い求めるのも楽しい。
動物だったり、食べ物だったり、花や植物だったり。
テーマがあると、的が絞れて、いつもと違う角度から見えてくるものがある。
この東洋美術がたくさん見られるミュージアムは、
パリにあるMusée Guimet ギメ美術館。
次回、ゾウ以外にそこで見たもの。
ゾウの特集。やっぱりゾウって大きいから権力の象徴だったり
神様だったり・・・はじめて見た日本人はびっくりしたんでしょうね~。
by ぴーすけ君 (2012-06-12 20:48)
ゾウって大きな体だけど、優しい瞳が印象的ですよね♪ これだけゾウを見ることができるって、何だか不思議です。やっぱり人を引きつけるんですね~。
by 母ちゃん (2012-06-13 05:46)
銅の象尊、なんか可愛い。
いつか象に乗ってみたーい♪
と、テレビなどで象を見る度思っています^^
ちなみに今、ふと顔を上げたら、
我が家のすだれにも象の姿がありました。
by hatsu (2012-06-13 06:14)
紀元前12世紀って、想像を超えますねえ。
これを作った人はどんな生活をしてたのかな。
by めぎ (2012-06-13 06:31)
アジア象やアフリカ象、特徴があるのですね。
象は、ひとくるみに同じ感じで思っていました。
インドでは、とくに神聖な生き物ですよね。
筋肉質な象もいたりと、いろいろな象の絵を楽しませてもらいました。
by アールグレイ (2012-06-13 08:36)
いろんなゾウが居て面白いな^^
独身の頃友人とタイに行ってゾウに乗ってみました。
ゾウ使いのお兄さんがゾウを動かすのに鞭でたたくので可愛そうだったなあ。。ゾウの背中はとっても高くて見晴が良かったです。
by MOCOMOCO (2012-06-13 14:10)
ゾウの像が、いい~♪ 先日国立博物館でキリンの同じような作品展示を観ました。 キリンをまだ見た事のない時代の絵とこのゾウの絵と通じるところがありました。
by バニラ (2012-06-13 20:52)
お祝いのお言葉ありがとうございました(*^_^*)
やれやれ^^;ですわ~~。
海外旅行でもしよっかなぁぁ(*^。^*)
by 夢空 (2012-06-13 22:38)
体の大きさといい、牙や耳や鼻といい神様としてあがめられるのも
納得です。
ゾウを乗せているネズミは重たくて大変でしょうね。
by luces (2012-06-14 11:23)
Inatimyさんの目線から集めた東洋の象たちの企画展、とっても面白い♡
象に乗る仏様、ネズミに乗る象の神様。
ガネーシャは知っている神様だけど、ネズミに載っているっていうのは知らなかったよ。
by noriko (2012-06-14 23:03)
ゾウって体が大きくて怒らせると怖いそうですが、眼は優しいし、面倒見もいいみたいです。
アジアゾウは何度も乗ったり触ったりしたので親しみがわきます。
アフリカゾウはちょっと怖かったけど・・・
ガネーシャは除災厄除、財運向上だというので玄関に像を飾ってます。
by miffy (2012-06-16 15:20)
ゾウの企画展、面白かったです~♪
エキゾチックで宗教がらみもあって、創作意欲を駆り立てるのかも。
普賢菩薩は絵画や像がたくさんあるので、あちこち訪ねて現物を見たり、資料を集めて見比べたことがあります。
西洋では東洋の神秘的な巨大動物、日本や中国にとっては天竺の生き物、なんでしょうかねぇ・・・☆
by ネム (2012-06-17 05:47)
こちらでは象は身近ではないのですが、こんなにいろいろなものに象さんが使われて居るんですね。
by HIROMI (2012-06-17 08:38)
→皆さま
『自分で作るゾウの企画展』のお話に、たくさんのnice! & コメントありがとうございます。 西洋美術でゾウを描いたものって今まで記憶がないなぁ。 西洋美術にはライオンやトラ、東洋美術にはゾウが重要なポイントなのかな・・・?
→ぴーすけ君さま
ゾウってとてつもなく大きな動物ですもんね~。 よく見ると、その割には目がちっちゃくて可愛いし。 だけど、私の子供の頃の動物園の思い出は、なぜか、オットセイとかアシカなんですよね・・・。 どうしてだろう、一番目立つ所にいたはずなのに。
→母ちゃんさま
そうそう、小さな瞳♪ それから鼻の先が私の好きなポイント♪ あと、足の裏とかね。 動物園、行きたいなぁ。 パリの動物園は、延々と工事中なんですよ・・・。
→hatsuさま
ゾウの背中ってかなり高いでしょうね~。 見晴らしよさそうだけれど、真下見るのは怖いな・・・うん、私にはせいぜい馬の背が限度かも(笑)。 我が家のPCデスクの上にもふと見るとゾウの絵のポストカードが♪
→めぎさま
恐ろしいほどの年月ですよねぇ・・・紀元前って。 キリストの生誕前ですものねぇ。 まさか自分が作ったゾウの酒尊がミュージアム入りするとは思っても見なかったでしょうね~。
→アールグレイさま
動物ってよく見ると同じようでも違ってて、馬でもサラブレッドのようなスラリとしたものがいれば、農耕馬のように脚の太いがっしり系もいたり。 植物と同じで特徴いろいろ♪ ゾウも国によって、人によって、捉え方がいろいろで面白いですよね。
→MOCOMOCOさま
え~ゾウに乗られたとは、ビックリ。 かなり高い位置からの眺めでしょうね~。 私、馬でも大変だったな・・・歩くのはいいけど、走らせるの無理で。 でも、次はせめてラクダの背くらいは狙おうかな(笑)。
→バニラさま
キリンの展示も面白そうですね~。 私も昨年、フランスに初めてきたキリンのザラファの関連の展示を見ましたが、キリン柄の布とかお皿とか、とってもキュートでした♪ フランス南部から国内をキリンが歩いてパリまで来たんですって・・・。
→夢空さま
ふふ、ご夫婦そろって新たなスタートですね~♪ 海外旅行、まずはどこかしら~。 与作さん、大好きな飛行機、いっぱい乗れるところかな~。
→lucesさま
ゾウを乗せてるネズミ、凄い力持ちですよね~。 未来の世界の道具でも使って強力になったのかな~と、ドラえもんの世界に思えます。 あ、ドラえもんはネズミ嫌いでしたね・・・へへ。
→norikoさま
このギメ東洋美術館には、たくさんのアジアの仏像が並んでて、ガネーシャの父君のシヴァもいて、片足上げてバランス良く、とってもスリムだったよ~。 一説によると、自分の息子の頭をはねちゃって、探しに行ったけど見つからず、なのでゾウの頭をつけたんだってねぇ・・・う~ん・・・って感じ。
→miffyさま
スゴイですね~ゾウに触ったり乗ったり・・・私は、動物園で遠くから眺めるだけで。 しかもアジアゾウだけでアフリカゾウは見たことないかもしれない・・・。 我が家にも玄関に小さな小さなガネーシャの置き物が♪ 高さ1cmほどかな・・・小さすぎ。
→ネムさま
普賢菩薩の見比べ、これは面白そうですね~。 仏さまって種類多いですよね。 如来に菩薩、明王・・・と、いまだにどれがどの神様だったっけ・・・とあやふや。 私は仏像の持ちモノに興味があった時期があり、いろいろ観察したっけな。 天竺か・・・久々にふれた言葉だなぁ・・・西遊記、懐かしい。
→HIROMIさま
身近なゾウといえば、子供の頃は象印マホービンかな。 水筒とか電気ポットとかあったなぁ・・・。
by Inatimy (2012-06-19 17:17)
ぞうさん特集面白かったです。
アフリカでお母さんが赤ちゃんぞうをかばって向かってきたときは少し驚いたけど愛を感じたな。
ガネーシャは見ると少しにやけてますよね♪
by カエル (2012-06-23 09:05)
ゾウさん特集楽しい♪
私もボストン美術館展でゾウさんの描かれた仏画を見てきたところです。
国立西洋美術館のギュスターヴ・モロー《聖なる象》もまた見たいなぁ。
子供の頃、動物園でゾウさんの背中に乗りました♪
ディズニーランドのダンボじゃないですよっ。(^_^)
by りゅう (2012-06-24 11:53)
→カエルさま
ゾウって意外と昔から芸術に取り入れられてたんだなぁ~って。 ガネーシャのむっちり感は、安定があって、愛嬌もあって好き~。
→りゅうさま
動物園でゾウの背中に乗れただなんてスッゴイ。 今私が乗ってみたいのはロバかな~。 ギュスターヴ・モローの描いたゾウもそそられるかも♪ あとでチェックしてみよ。
by Inatimy (2012-06-26 18:52)