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止まったから歩いた。 [フランス・パリ]

 目があったその時、怖いと思った。 

 でも、首から花をぶら下げてて可愛いと思った。

 どちらも頭に浮かんだ一瞬の想い。

 なので、立ち止まらずに、歩きながら写真を撮って通り過ぎた。

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 話は6月初旬のこと。 パッサージュ隈取(くまどり)のと出会った日。
  父の日、何か贈ろうかと言うと、余計な心配はしなくていいって言われたので、
  この写真をメールに添付してあげた。
  母の日にはバラの花の写真で、父の日にの写真って言うのも何だかね(笑)。

 出かけたら、乗り換えのメトロが動いてなくって、仕方なく駅を出てぶらぶら歩いた。
 そんなに急ぐ用でもなかったからね。

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 たまたま気になる小路があったので、吸い込まれるように大通りから逸れて歩き進むと、
 小さな広場に出た。 

 Place Édouard-VII エドゥアール7世広場

 中央には騎馬像。 馬に乗っているのは、英国の王のエドワード7世
 フランスが好きで、長くパリで過ごしたらしい。

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 広場を抜けて、さらに小路を歩くと、歩道のモザイクがとってもキレイ。
 円いガラス部分が薄らと透けて面白い感じ。

 でも、足元ばかり見ていたらもったいない。

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 出てきたところは、翼のはえた馬に乗った像があるところ、
 Square de l'Opéra-Louis-Jouvet オペラ=ルイ=ジュヴェ広場

 Louis Jouvet ルイ・ジュヴェ(1887-1951)は、
 フランスの俳優、演出家、劇団主宰者だった人らしい。

 この広場に面して建つのが・・・

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 ・・・Théâtre de l'Athénée アテネ劇場から
 Théâtre de l'Athénée-Luis-Jouvet  アテネ=ルイ=ジュヴェ劇場になった建物。

 滑らかな曲線の窓の桟が好き。 ガラスに映った建物もうねったように見える。

 ルイ・ジュヴェは、1934年にここの劇場支配人になったものの、
 やがて第二次世界大戦が始まり、ナチの占領下でも公演できず、
 フランスを離れて中南米でも演劇活動。
 パリ解放後、1945年に戻り、アテネ劇場で劇団を再編し上演を続けたそうな。
 そして1951年にここで亡くなった・・・などなどwikipedia に

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 小路を抜けて、出てきたところは、オペラ座ガルニエ宮の西側。

 あの丸屋根の小さな窓の向こうは、どんな風なんだろうな。

 ガルニエ宮を通り越え、Kamoさんとおしゃべりしてるうちにたどりついたのが・・・

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 ・・・楕円形の丸天井のあるところ。 ブルーの葉っぱに、黄色いバラの装飾。

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 足元のタイル模様も素敵なPassage des Princes パッサージュ・デ・プランス

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 奥に進むとガラスの屋根。 ちょうどランプがつき始めた時間だった。

 もう少し先へ行ってから振り返ると・・・

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 ・・・こんな感じ。 このパッサージュにあるお店は、すべて玩具関係。 

 なんだ、子供向けか・・・と侮るなかれ。 
 大人も夢中になりそうな品々も多い。 
 私の好きなカッコいいトラクターのミニカーとかね。

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 おやおや、もう5時半だ・・・そろそろ帰って夕飯の支度しないと。 

 といいつつ、あ、こんなのがあるよ、と入っていったお店で、
 Kamoさんが一目ぼれして衝動買い。 凄まじい決断力。

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 帰りは、Rue de Richelieu リシュリュー通りから。

 なんなら食べて帰ってもいいよ、と言うので、
 それじゃお言葉に甘えて・・・と、気になってたお店に向かうと、あいにく閉店・・・。

 やっぱり我が家は、外で食べるのには向いてないのかもね。 

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 こうなったら多少夕飯が遅くなったっていいや、って、ふたりで寄り道。 
 Galerie Vivienne ギャルリー・ヴィヴィエンヌへ。

 ここに来るたび、心がほんわかとするのは、
 パリに引っ越してきて間もない頃に、
 Kamoさんにポストカードで、お出かけに誘われた時のことを思い出すからかも。

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 黄色いエッフェル塔。 以前、私が買ってもらったのは赤だった。
 今もPCの横に。

 一枚目の写真の、歌舞伎のメイクのような隈取(くまどり)のがいたのも、
 ギャルリー・ヴィヴィエンヌ。 

 どうして、あのを一瞬怖いと思ったのか。 思い当たることと言えば、能面かな。

 子供の頃、部屋の壁にはたくさんの能面が飾られていた。
 古そうな能面は、ゾクッとくる。 表情が豊かなだけに。 
 あの牛は、その中の般若を思わせるだったからかもしれないな。

 

 さて、さて、Kamoさんは何を買ったのでしょう・・・のお披露目は、また今度。


nice!(36)  コメント(14) 

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コメント 14

ぴーすけ君

円いガラス部分がきれいですね~。
パッサージュ、歩きたいなぁ♪中の空気がパリなんですよね~(わたしにとって)。
by ぴーすけ君 (2012-06-29 19:56) 

ぷーちゃん

何だろ何だろ...
by ぷーちゃん (2012-06-29 21:57) 

noriko

牛さんの目は赤いから、これとあっちゃったらちょっとひるむよね。
パッサージュはどこも素敵だよね♡
6月のパリの日没は遅いから、ゆっくりお散歩できたんだね。
kamoさんが買ったもの・・・早く見たいなぁ^^
by noriko (2012-06-29 23:34) 

アールグレイ

こんばんは^^
急がなくてもいいとき、ふと気になる路地に入り
新しい発見するとき、とても得した気持ちになりますね。
モザイクの歩道
パッサージュの床
丸天井の装飾
全てが美しいです。
美しいものに目が触れるとき、気持ちが豊かになりますね。
by アールグレイ (2012-06-30 00:39) 

ふゆん

おもちゃばかりな通りが!
のぞきたいけど破算しそうー!
トラクターのミニカー!自分も大好き♪
働く車系のミニカー好き♪
by ふゆん (2012-06-30 06:05) 

バニラ

すてきな足元が続きましたね♪  
子どもの頃 能面が怖かった思い出、一緒です! 近所のお屋敷の玄関の間にかけてあったのだけど、それが怖くて怖くてそこのお家に行くのが大嫌いだったのを思い出しました。
by バニラ (2012-06-30 07:07) 

MOCOMOCO

ポストカードでお誘い、よく覚えてます♪
kamoさん、何を買われたのかな~^^
ステンドグラスもモザイクもとても美しくて、お店の商品よりも気になるものがたくさん!ほんとに綺麗なパサージュですね♪
by MOCOMOCO (2012-06-30 13:15) 

テリー

パッサージュ、行ってみたいな。
by テリー (2012-06-30 14:19) 

Jalana

ガラス屋根のショッピングモールいいですね。
ちょっと高級そうな佇まいです。
by Jalana (2012-07-01 18:55) 

カエル

postcardでお誘いだなんて、なんだか私きゅん♥としちゃった。
仲良しでいい思い出だね。
この牛は、私結構好きなタイプかも。確かにはんにゃに似ている。うん。
エドゥアール7世広場のモザイクね、マウスのスクロールをくりくりするとなんだか動いているのかと思ったよ~。
やってみてね。笑
私も結構な衝動買いだから、Inatimyさんに驚かれるだろうなぁ。。。^^
by カエル (2012-07-02 13:58) 

luces

牛の隈取は刺青のようですね。
花柄で小鳥もとまっているのに、ちょっと怖いです。
能面も怖いですね、叔父さんの家の玄関に飾ってあって、行くのがイヤでした。
by luces (2012-07-02 17:56) 

miffy

隈取の牛さん、夜に出会ったら怖くて怯んじゃうけど
昼間なら顔を見た途端に吹き出しちゃいそうです。
翼の生えた馬の像、見たことあると思ったらアテネ劇場の所だったんですね~
むか~し、その劇場の中に入ったことがあります。
瓶の底は窓だったり床だったりといろんな物に形を変えて大活躍ですね。
by miffy (2012-07-02 22:51) 

めぎ

素敵な街歩きですね~
しばらくこんなお洒落なところを歩いてないな・・・
by めぎ (2012-07-04 06:47) 

Inatimy

→皆さま 
『止まったから歩いた。』のお話に、たくさんのnice! & コメントありがとうございます。 メトロはたまに止まったり、遅れたり。 駅に流れるアナウンスもよく聞き取れないので、周りの人の様子をチラッと伺いながら次の行動を判断・・・。でもメトロの線が多いから多少遠回りになってもどうにかなったりするところも大きな街だなぁと感じる部分。

→ぴーすけ君さま 
適当にこっちのほうかな、と歩いてるだけで、思わぬいいところに出くわしたり、と歩いても楽しいパリの街♪ メトロが止まったおかげで発見。 パッサージュも独特の雰囲気ありますね~。 

→ぷーちゃんさま 
期待されると困ってしまうような、そんな感じのものですが、休日楽しめました♪

→norikoさま 
般若の能面は、子供の頃の夜のトイレには過酷な通り道にありました・・・。 夏至が終わってもまだまだ日が長いので、暑い日は窓あけて暮れゆく空見ながら夕涼みしたり、冬までにたっぷり満喫。

→アールグレイさま 
地下鉄は止まっちゃったけど、その分歩いていい場所を通り抜けできたので、結果的には得した気分でした♪ 美しいものが街の随所に潜んでいて、何気なく通り過ぎるのがもったいないくらいですねぇ。

→ふゆんさま 
農作業車やゴミ収集車のミニカー持ってます♪ 働く車はカッコいい~。 クリスマスが近づく頃に、また行って、今度はおとな買いしようかな。

→バニラさま 
能面の怖さが分かち合えて、私も嬉しいです♪ お面って顔力(?)がありますよねぇ。 古いと余計に。

→MOCOMOCOさま 
パリのキレイな通りを集めたら、ガイドブックにはまとめきれないほどの量で、売り物にならないだろうなぁ・・・なんて思います。 何気ない通りに、あらま、というアートなものが。 この人、なんなんだろう?って思われるの覚悟で撮ってますよぉ。

→テリーさま 
パッサージュをハシゴするのも面白いパリの街ですよ。 きっと一日がかりになりそうかも。 

→Jalanaさま 
オランダのショッピングモールとはまた違いますよね~。 でもたまに庶民的なオランダのが懐かしいですけどね。 

→カエルさま 
なにかとサプライズのあるKamoさんなのでした♪ 牛は、カウパレードっぽい何かイベントのものだったのかなぁ。 エドゥアール7世広場のモザイク、動くかな~とマウススクロールして遊びましたよ♪ 今、パリはセール時期だから、もし近所だったらカエルさんの衝動買いを見るチャンスだったかもしれなのね(笑)。

→lucesさま 
花柄でも小鳥でも、隈取りの牛の顔は一瞬、うっ、ときますよね。 子供の頃、夜中トイレに行くのが怖いから、能面、お願いだから別の場所に飾ってと父にお願いしたんだったかな。 ふふ。

→miffyさま 
私、昼間でも怯んでしまった。 Miffyさんは高いところも平気だし、怖いものなしですね~。 騎馬像のほうの広場にも劇場があって、そっちの通りもなかなか雰囲気ヨカッタです。 石造りというより、板作りみたいな(笑)。

→めぎさま 
我が家なんて、もう5年以上まとまったバカンスがないかも・・・。 あぁドイツへも行きたいなぁ。 ふふ、ライべクーヘン食べたくなってきた。
by Inatimy (2012-07-06 22:23) 

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