進化系シャワーヘッド [フランス・パリ]
こっちに進化するんだよ。 ・・・の助言や道標はなく、
こっちに進化したんだよ。 ・・・の結果の案内が残るだけ。
不安ながらも手探りで進み続ける。
今、世の中はどこに向かっているんだろう。
進化の道の三角表示に気がついたのは、8月中旬過ぎのこと。
ピラミッドの頂点が指し示す方向へ行くと、また同じ印が。
でも、この先へは見に行かず、別の道へぐるりと回る。 また、いつかね。
その日の朝は、誰もいないメトロの車両で始まった。 割と新しいタイプ。
もっともっと古くて汚れた車両も、まだまだ現役だったりする。
無人運転や自動扉でなく、ハンドルを回しあげて自分で扉を開けるものだとかね。
メトロの駅から地上へ出て・・・
・・・ヴァンセンヌ城の敷地を抜ける。 まだほとんど人がいない時間。
南の森の塔の門から出て・・・
・・・すぐ裏にあるパリ花公園へ。
緑の中でリフレッシュ。
8月でも、まだまだ22~23℃で涼しい、朝の10時頃。
早めに来ないと、イモ洗いのビーチのように皆が寝そべるからね・・・。
園内では、早くも秋色カボチャ出現。 体重測定? ← 4kgほどだった。
前回来た時には咲き終わったチューリップの茎姿しか見られなかった一角には、ダリアが。
コンクールのようで、それぞれ番号がついていた。
丸い姿を見ると、和菓子を思い出す。 チョキチョキとハサミを入れた練りきり。
一重とか、スプレーしたようなのとか、花びら二重構造とか・・・珍しいものも。
形は違えど、全部ダリアなんだそうな。
さらに奥に進み、松林の中へ。
ハートの葉っぱに赤い葉脈。
ぐるぐるゼンマイみたいな、水にぬれたシダの先。
ぐるぐるベンチ。 でも、イメージはアンモナイトかな。
昨年は向日葵いっぱいの池の周りの遊歩道だったけれど、今年は少しだけ。
微妙に花びらの形、色が異なる。
昼になるにつれ、だんだんと高く昇る太陽に顔を向けるのかな。
この日は、最高気温38℃。 猛暑日。 だから開園直後の早いうちに来た。
シソ科の植物らしき青い花。 中央に黄色の口がついたような紫の花は何だろう。
筒状の長いガクの先に咲いてる白い花。 チョウセンアサガオかな。
猫じゃらしみたいな草にあわせた渋い赤や紫を見ると、かすかに秋な気分先取り。
日光浴中のユリカモメ。
上は、アカツクシガモ。
カナダガンの群れにも遭遇。 座り込んでじーっと横で眺めさせてもらった。
草を食む羊の群れみたいだなぁ・・・って。
この日のお目当ては、ハス(蓮)。 まだ咲いてるかな・・・遅かったかな・・・とドキドキだった。
まだ少し残っていた。
大きく開いて、姿を変えて・・・
・・・シャワーヘッドに変身。
水面に写る姿も好き。
水中には・・・もしかして、レンコン? 蓮の根って書くものね。 あぁ、食べたい。
何年も何年も、同じ花を咲かせてはシャワーヘッドになる。
そんなハスも進化してきたのかな。 まだこの先も進化していくのかな。
私自身は、発展<衰退・・・気味。
記憶力が衰えた。 地図は頭に入るのに、どういう訳か、単語はねぇ・・・。
脳の容量いっぱい? 何かを覚えるには、何かを忘れなきゃいけないとか?
楽しい思い出は残しておいて、忘れるなら嫌なこと。
でも、失敗した経験から学んで次から上手くいくなら、これも大事だし・・・、
というより、自分で選んで忘れ去ったりはできないか・・・
・・・などと考えていたところで、お腹が減り過ぎて思考停止。
人が増えてきたパリ花公園を出てヴァンセンヌ城のお堀の周りを歩き、お昼の調達へ。
鶏肉のトルティーヤ巻きにパイン・ココナッツ・バナナのミックスジュースを。
お城のベンチで食べようね。
キレイなタイル、とよく見れば、お風呂屋さん? 奥のタイルも美しい。
・・・って、もうすっかり、さっきまで考えていたことなんて忘れちゃってたり。
中は日本の銭湯とかなり違うのかな。
そういえば、オランダ語で蛇口のことをkraan クラーン って言うけれど、
カランと似てる。
ちなみに蛇口は、フランス語では robinet ロビネ、
スペイン語(カステリャーノ)では grifo グリフォ。
でも、ペルーでは、grifo グリフォ はガソリンスタンドを指す。
・・・って、妙な豆知識は頭の中に生き残る。 私の知らないうちに生存競争してるのか。
遠くに霞むエッフェル塔。
その手前に小さく、記念柱らしきものが見える。
調べてみたらPlace de la Nation ナシオン広場に2本あって、
どちらも上にはフランスの王の像があるんだそう。
パリの街の城壁を作ったPhilippe Auguste フィリップ・オーギュスト(フィリップ2世)と、
↑ 先の記事『ビーチの前に教会へ』に出てきた塔の一部の城壁。
サン=ルイ島の名前にもなってるSaint Louis 聖王ルイ(ルイ9世) 。
見えていたのは、どっちだったんだろうなぁ。
フランス語の単語は頭に入らないけど、パリの街に詳しくなってきたから、ま、いいか。
最近テレビのCMで、ルーブル美術館がLEDでライトアップになり、そのライトが日本の会社っていうのを放送してます。
by ぴーすけ君 (2012-09-28 17:24)
アカツクシガモさん、カワイイ!
シックな配色、秋モードですね~
by nicolas (2012-09-28 18:34)
ヴァンセーヌの森の向こうにあるというパリ花公園、昨年のひまわりの写真をいただいてデスクトップでした。今年も元気に咲いていますね。
5月にはアイリスがみごとだった公園も今はダリア。どの花も夏の光がいっぱいな写真ですね。Inatimyさんの一番のお気に入りの公園かしら?
by TaekoLovesParis (2012-09-28 22:08)
尊厳王フィリップと聖王ルイですね。
フィリップは割と好きだなあ(^.^)
by 雉虎堂 (2012-09-28 23:44)
私はおなかが発展していく一方です♪
by めぎ (2012-09-29 01:47)
ハスの実ってほんとに面白い形をしていますよね。
昨日、学級の子どもたちに蓮の実の形を教えて、
「如雨露の先っちょも、ハスノミって言うのよ」と教えたら驚いていました。
by HIROMI (2012-09-29 15:35)
進化形シャワーヘッドだなんてタイトルだから、てっきり水道水の塩素(フランスならカルシウムや石灰質?)の除去が出来るだとか節水タイプに交換してみました~なんて類の話かと思ったら・・・(笑)。
今年は蓮の花は見に行かなかったなぁ。良いコンディションの内に鑑賞したかったら、朝早くに起きなきゃいけないんだもの(^^;。
by yk2 (2012-09-29 18:54)
蓮、お見事ですね♪
ふふふ^^シャワーヘッドには笑ってしましたがソックリですね。
蓮根はやはり泥の中になっているのですよね。
その蓮根も寒くなにつれ、おいしくなりますね。
寒いのは、あまり得意じゃないけれど、色々な意味で素敵な
季節がやってきました^^
by baby_pink (2012-09-30 04:51)
蓮がシャワーヘッドとはなんとも的確な表現ですね~♪ ちょっと禍々しさを感じてましたが、そう思うと可愛く見えます(^^)
by 母ちゃん (2012-09-30 05:56)
Inatimyさんもどんどん進化発展遂げてらっしゃいますね!
いつお邪魔しても知識も豊富♪素敵です。
パリのいろんなお花綺麗です。
by rino (2012-09-30 08:18)
シャワーヘッド、ほんとに面白いですねえ。レンコンの根っこまで、あの孔が続いているのかなあ…なんて思うと(孔の数が違うから、そうではないのでしょうが)楽しくなります。
by stellaria (2012-09-30 23:39)
パリ花公園の朝のお散歩、誰もいないのに、この後はイモ洗いのようになるんですね 笑
たくさんの種類の花達、ほんとだ、和菓子みたいのもいますね、ユリカモメものんびり・・・。気温もまだ低めでお散歩すると気持ちよいでしょうね。
進化は? どちらにそのピラミッド向かっているのでしょうか?
進化は必然? 偶然?
どうも、人間のいうことは聴いていないようですね。 ^^;
by moz (2012-10-01 05:25)
公園から宮殿、そして花々を見て街へ...素敵な散歩です。
これから散歩が愉しい季節ですね。
by ナツパパ (2012-10-01 14:49)
最近日本ではダリアの花、あまり見かけないですね。
子供の頃にはよく見かけたんだけどな~
水に映る蓮の姿はエジプトの壁画みたい♪
一つ覚えるためには一つ忘れていかなければいけないというけど、
自分でどれを忘れるかどれを覚えているか選べればいいのにな~
by miffy (2012-10-01 22:52)
蓮は仏様の座るところ、お座布団って私はいつも思うんだけど、Inatimyさんにはシャワーヘッドなんだよね(笑)
この記事があっがったころちょうど私も自分で撮った蓮の花の写真(私のはピンクだったけど)を見たりgoogleで「ヨーロッパにもあるのかな」って調べものしてたから、デジャヴでした^^
縄文時代のタネから成長した大賀蓮なんてものあるけど、現代の蓮はどのくらい進化してるのかな~♡
by noriko (2012-10-02 22:03)
→皆さま
『進化系シャワーヘッド』のお話に、たくさんのnice! & コメントありがとうございます。 蓮の花を見た夏もすっかり遠くなり、気がつけばもう今年も4分の3が過ぎ・・・じわじわとますます慌ただしくなるんだろうなぁ。 食欲の秋、美味しもの見逃さないよう、たっぷり食べなきゃ♪
→ぴーすけ君さま
へぇ~そうなんだ、ルーブル美術館を日本のLEDライトが照らしてるとは。 CMも探して見ましたよ。 走ってる場所が、あ、あそこだ、って分かるので楽しめました~。 冬は早く暗くなるから、ナポレオン広場、見に行こうっと♪
→nicolasさま
アカツクシガモの色、キレイですよね~。 見かけて慌てて撮って、何の鳥か知りたくって、帰宅後ネット検索して名前特定しました♪
→TaekoLovesParisさま
昨年のひまわりの写真、愛されててうれしいです♪ 咲いてる花で季節の移ろいを感じますねぇ。 植物園もパリで好きな場所だけど、このパリ花公園もお気に入りです。 あとバラはブローニュの森のバガテル公園のバラ園もいいかも♪ ホント、いつの間にこんなに植物や花が好きになったんだろう・・・枯らしてばかりいて苦手だと思ってたのに、面白い変化。
→雉虎堂さま
尊厳王、聖王・・・王様の名前の前につくのって、フランスの場合、いろいろあるんですね~。 私が一番に覚えたのは、太陽王ルイ14世かも♪
→めぎさま
お腹の発展は私も気になるところ。 パリに来てから、あれよあれよと。 減ってほしくないところは減り、増えてほしくないところは増える・・・なぜ~?って感じです♪
→HIROMIさま
へぇ~如雨露の先っちょも、ハスノミだったんだ~。 「如雨露の先っちょ」ってそのまま使って言ってました・・・。 同様に面白い話をすると、スペイン語で、シャワーヘッドは、telefono de ducha テレフォノ・デ・ドゥチャ・・・シャワーの電話です♪
→yk2さま
塩素や石灰質をとってくれるシャワーヘッド、髪や肌に良さそうでいいなぁ。 普通のシャワーヘッドだと酢水につけて掃除しないと詰まって来てすぐ劣化。 日本との水の違いをしみじみ感じます。 シャワーというと、お湯と水をじわじわ出していちいち調節しないといけないタイプを、過去に2度、ハンドル一つで調節できるもの交換したことがあるんですが、すぐに引っ越しで置き去りに(涙)。 蓮の花ってお昼には閉じちゃうんでしたっけ。 朝早くに起きなきゃいけない・・・って、そんなに早く? 5時とか? 良いコンディションの蓮の姿見てみたいな~・・・とおねだり♪ 来年楽しみにしてますね。
→baby_pinkさま
日本ではいつも時期を逃してすっかり枯れたところしか見たことがなかったんですが、昨年パリで初めて蓮を見て(笑)。 しかも花後はシャワーヘッドにしか見えなくて。 レンコン、煮物とか、はさみ揚げとか、美味しいでしょうね~。 私、単に何もなく寒いのより、雪や氷の世界の寒さは大好きです♪
→母ちゃんさま
蓮のシャワーヘッドから水が出たら、何とも素敵だろうな~と思うんですが、蓮の実が詰まってるんですよね~(笑)。 蓮の実の月餅、好きです。
→rinoさま
いえいえ、迷いながらあちこちにぶつかって、でも野に咲く雑草のように暮らしてます♪ 知らないことが多いから、出かけるたびに気になるものを写して、あとで検索の日々。 ブログはそのメモ代わりなんですよぉ。
→stellariaさま
そういえば、レンコンも孔あいてますね~。 ずっとそこを通り抜けて水が出てきたら、面白いなぁ。 レンコンの天ぷらも美味しかったなぁ・・・(遠い過去の記憶)。
→mozさま
確か行ったのが日曜の朝だったから皆まだ活動してない時間でメトロもガラ空きだったし。 でも、午後から人が大量に増えてきて夕方からもまだまだ・・・芝生が埋め尽くされるんじゃないかというくらい、晴れの日のパリの公園の芝生はどこも人気です(笑)。 どんどん姿を変えて行くものもいれば、昔ながらのスタイルを貫こうとするものもいて、植物も動物も人間の世界も同じみたいですね~。
→ナツパパさま
散歩がれっきとした趣味のうちのひとつになるとオランダ人から教わりました~。 歩きながら、気になるものをどんどん撮って楽しんでます♪ 我が家では部活のようなものだったり。
→miffyさま
そういえば、私もダリアの花をちゃんと見て知ったのはオランダでした。 日本ではあまり見たことないかも。 乾いた感じのエジプトのイメージだけど、ナイル川もあったから、蓮もたくさん咲いていたのかな。 装飾にもそのデザインが取り入れられてたんでしょうね~。 覚えたいことはすぐに忘れちゃうのに、なぜか妙なことばかり覚えられちゃうから困ったもんです。
→norikoさま
仏様の座った姿だと蓮の花びらしか見えなかったから、まさかあのシャワーヘッドの上に座ってたなんて、って感じ。 昨年もこの公園に見に来て写真を撮ったけれど、7月の終わりだったから、遅すぎたかなと焦り・・・。 白ばかりだったけど、緑の葉っぱにピンクの蓮もキレイでいいよね。
by Inatimy (2012-10-03 20:38)
ダリアのお花が好きだなぁって、思ったよ。優雅に見えましたよ。女性的でね。魅力的っ!
だあれも居ない公園は、とびきりスペシャルな感じがするね。自分だけの空間。大の字になって寝たいなぁ。
by カエル (2012-10-04 11:23)
→カエルさま
気付けばダリア激写だったよ~。 ハナバチの動画撮ったり。 この時もすでに普通に人はいたんだけれど、あえて入らないように撮ってたり。 で午前中で退散。 だってパリの公園、人口密度が高過ぎで街の中にいるのと変わらないほど(笑)。
by Inatimy (2012-10-09 19:30)