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駅舎とガーデニング [フランス・パリ]

 ある日、街歩きで見つけたのは、画家の名前の通り

 フランスでも絵を描いていたオランダ人ゴッホ

 ひとつひとつ、小さな通りにまでも名前があるというのは、とっても便利。
 しかも、通りで、番地が奇数偶数に分かれているのも。 

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 話は9月の初め。 天気よく、青空。

 いつものごとく、どこかに出かけたそうなKamoさん。 
 ならば、と行き先提案。 休日の午後、ぶらりと外に出た。

gdlyn1ci.JPG CASIO

 Viaduc des Arts ヴィアデュック・デザールの上の遊歩道を歩く。
 昔は列車が通る線路のあった高架橋

 植えられた花を見たり、おしゃれな建物眺めたり、
 下の道路から伸びる街路樹の、手が届きそうで届かないプラタナスの実を撮ってみたり。

 高架下には職人さんのアトリエやお店がある。

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 この日のメインの目的地は、あそこ。 通りの奥に見えている。 

 でも、もう少し先に行って、高架橋を下りてから回り道して・・・

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 ・・・正面からアプローチ。 これはGare de Lyon リヨン駅。 

 フランス南東部、リヨン方面への列車の発着駅。 いつもあの時計塔が気になっていた。

 駅舎に入ると・・・ 

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 ・・・なだらかな階段があって、1階(日本で言う2階)にレストラン Le Train Bleu

 内装は、かなりきらびやかでゴージャス。 
 私は映画でしか見たことがないけど。 ← 『Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!』  
 駅だからカジュアルでもいいみたいだけど、ジーンズで入る度胸はなかった我が家ふたり。 

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 年季の入ってそうなプラットホームの時計。 鳩よけに針がツンツンと。

 駅の屋根も一部塗装がはがれていたりと古そう。 駅舎は1900年頃に建ったもののよう。
 それでもまだまだ現役で使われているところが欧州らしさ。

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 出発列車の案内の電光掲示板。 

 列車No.、発車時刻、行き先、運行状況、プラットホーム番号の情報が。
 これで、自分が乗る列車が何番ホームから出るのかを探す。 

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 駅は、列車を待つ人たちでいっぱい。 大きなスーツケースとともに。

 パリで過ごして帰る人たちなのか、それとも、これから出かけるパリの人たちなのか。

 大きな屋根の下で、たとえ雨が降っても濡れないのがいいね。
 でも、屋根の下におさまる長さの車両編成はほとんどなく、
 乗る際には屋根のないホームの先まで行く場合も・・・。

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 鉄道マニアじゃないけれど、国によって色や形のデザインが異なるから、ついつい。

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 こっちのほうが、新しいタイプかな。 丸みを帯びたボディー。 

 列車に乗るわけでもなく、ただブラブラと駅の中を見学。
 改札がなく、日本のように入場券を買わなくてもホームまで入れるところが違うね。

 駅の地下には、小さなショッピング街もある。 

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 これがリヨン駅の四角い時計塔。 

 4つの面すべてに時計があって、文字盤の直径は6.5m らしい。

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 写真をトリミングしてみると、クッキリと装飾が撮れてる。 さすがSONY(RX100)

 wikipediaによると、時計の長い針は4mで、短い針は2.8m もあるんだそう。
 小さそうに見えても、私の背よりはるかに大きな針。

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 時計の下の部分をトリミング。 ライオン顔もシャキーンとクリア。

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 時計塔の高さは67m

 何か比較できそうなもの、と探してみたら、
 岡本太郎の作った太陽の塔70m らしい。 時計塔は、それよりちょっと低め。

gdlyn12ci.JPG CASIO

 で、我が家はリヨン駅の横の建物にあるお店にも寄り道。 手ぶらでは帰れない・・・。

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 そして、どんどん歩いてリヨン駅から遠ざかる。 この道が、ファン・ゴッホの通り。

 時計塔を背に、大きな通りを渡って・・・

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 ・・・セーヌ川へ。 この日は最高気温が21℃で涼しく快適。 心地よい風。 

 対岸の緑のチューブみたいなのがついた建物は、Docks en Seine ドック・アン・セーヌ
 中には、ショップやレストランが。

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 川沿い散歩。 西へ西へと向かう。 左に見える建物は、経済・財政・産業省。 

 正面に見える橋は、石造りのPont de Bercy ベルシー橋。 

 その向こうに見えるのが、4つのL字型の棟のある
 Bibliothèque Nationale de France ビブリオテーク・ナショナル。 
 国立図書館の新館で、フランソワ・ミッテラン図書館。 

 ベルシー橋の中央には高架があって・・・

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 ・・・メトロ6号線が走る。 

 その高架下が自転車道。 それを挟むように車道があり、橋の両端が歩道。
 少し前に紹介したビル・アケム橋と同じ道分担。

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 ベルシー橋から、ぼんやりとカモメがとまってるのを眺めたりの、のどかな午後。

 さてと、橋を渡ったところにあるガーデニングセンターにも寄って帰ろうね。

 実は最初、秋冬用植物を買いたいからとガーデニングセンターに誘ったら、
 天気がいいから歩こうよ、と言われたので、寄り道可能なルート構成にしたのでした(笑)。

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 新しくベランダ小庭にやって来たのは、小さな菊。 クッションマムっていうのかな? 

 9月は天気がよく暖い日もあったので、どんどん咲いたけど、
 花の色が薄く褪せてきたので、全部カットしたら、10月には次のツボミからまた咲き始めた。

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 そして、三角の葉っぱに小さな花を咲かせるカタバミ科カタバミ属の
 Oxalis triangularis オキザリス・トライアングラリス

 葉っぱの色に魅かれて買ったけど、調べてみると私向き。
 難易度が低く、放っておいても増えるくらい丈夫だそう。

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 別の日に撮った。 寒いと花の持ちがいいけど、ツボミがなかなか大きくならないなぁ。

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 オキザリスの三角の葉。 濃い紫色。 花と葉っぱ、両方楽しめる。  

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 さらに、リヨン駅に行った数週間後、また追加。 チョコ色のパンジー。 

 これら、どれも小さなビニールポットで売られてたのを、に植え替えた。
 パンジーは、今では、もっと大きく育ってる。 

 あと、今咲いてるのは、昨秋買ったガーデンシクラメン

 ・・・と、我が家の秋冬ベランダ小庭は、しば漬け色・赤紫蘇色系でまとまったのでした。

 

 室内のアボカドは、もうすぐ1m。 そろそろ鉢植え限界かも・・・。
 アボカド25mほどのになるんだと最近知った。
驚き。


nice!(33)  コメント(17) 
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コメント 17

HIROMI

アボカドが順調に育っていてうらやましいです。
わたしは、冬に必ず駄目にしてしまいますので。
by HIROMI (2012-11-23 22:00) 

yk2

画家としてのゴッホがパリで暮らしたのはほんの僅かな時期(それも弟テオの家への居候)だったはずだけど、それでも通りに名前が残ってるんだねぇ。そう名付けられた理由や経緯が知りたくなるね。
パリの地図を見てると、意外にこんな人の名前まで?って人の名前が通りの名前になってたりして興味深いよね。政治家ならともかく、ビクトル・ユゴーやポール・ヴァレリーだなんて作家や詩人の名前も。マルモッタン美術館のそばにはAvenue Ingresって通りもあるんだけど、そこってあの画家のアングルに因んでるのかなぁ???。>久々に特派員派遣懸案※か?(笑)
※・・・もちろん冗談です^^
by yk2 (2012-11-23 23:33) 

めぎ

うちの山葵は腐ってしまいました・・・ああ。
by めぎ (2012-11-24 02:44) 

rino

パリ東西南北、随分調べて歩いていらっしゃるけれど、パリはやっぱり大きい街ですね。週末行く所をInatimyさんが提案するっていうところがスゴイと思いました!秋色のパンジーですね。
by rino (2012-11-24 08:01) 

Bonheur

良いお天気、お散歩日和ですね。
私も時計の針はじっとみちゃいます。一番お気に入りはスイス鉄道の駅の針です。シンプルで。(最近はアップル社とIPRについて揉めてましたが)
上記yk2さんのコメントのように、街や通りの由来を探ったり考えながら歩くのがとても好きです。
私も次はどこへ行こうかな~、と考えながら綺麗なお写真を拝見しました。
by Bonheur (2012-11-24 11:16) 

テリー

快晴で、21度Cの気温なら、散歩に最高の天気でしたね。パリは、何回か行きましたが、ベルシー橋は、見た記憶がないです。
by テリー (2012-11-24 12:23) 

母ちゃん

9月のパリの空はこんなにキレイだったんですね~。街のそこかしこに歴史を感じさせるのは、さすがパリです♪
by 母ちゃん (2012-11-24 20:58) 

noriko

リヨン駅はセーヌ川の船の上から見上げただけだったけれど、駅舎の中はこうなっているのね。
Inatimyさんの家のベランダの赤紫の色彩も空の青に映えて素敵だね。
我が家のアボカドは1m20cmくらいかな。
横から子供が生えてきて2本ひょろっと窓辺に並んでいます。
by noriko (2012-11-24 23:22) 

luces

空がとても青くて気持ち良さそうな休日ですね。
古い駅舎と最新の列車の対比が面白いです。
by luces (2012-11-25 10:30) 

miffy

リヨン駅は降りたことは何度もあるけど、どこかへ出発したことは一度もないな~
降りてくる時は出口という目標物があるのでそんなに長く感じなかったけど・・・
昔の映画で自分の車両を探してるのを見るとやっぱり長いんだって思いました。
しば漬け色と言えば、この前行った大原でしば漬けたくさん買って帰りました。
by miffy (2012-11-25 22:46) 

hatsu

オキザリス・トライアングラリスのお花、可愛らしいですね~。
お、三角の葉っぱって、おもしろい^^
by hatsu (2012-11-28 06:27) 

baby_pink

青い針の時計とっても素敵だなぁ^^
いつでも時計をみる度に新鮮な気持ちにリセット
されるような気になれそうです♪
by baby_pink (2012-11-28 06:32) 

moz

あはは、しば漬け色なんですね、秋と冬も色々なお花があるのは楽しいですよね。オキザリスの三角の葉っぱも面白いですね。 ^^
リヨン駅、やっぱりフランスの駅は違いますね。東京駅も最近新しくなってみてきたけれど、華やかさが違います。貴婦人って感じかな?
Mr.ビーンの映画見ましたよ、でも記憶にないです(笑)
もう一度見てみますね。螺旋? 階段の写真、のんびりしていて良いですね。 ^^
by moz (2012-11-28 06:34) 

Inatimy

→皆さま 
『駅舎とガーデニング』のお話に、たくさんのnice! & コメントありがとうございます。 街では紅葉も強風で飛ばされ、寒々しくなった木々が目立つように。 我が家の鉢植えリンゴの木はやっと黄色い葉っぱに変わりました。 水仙やヒヤシンスからは芽が出始め、わくわく。

→HIROMIさま 
2010年のクリスマスに食べたアボカド、来月で早くも2年。 成長激しく、土が足りないのか段々葉っぱが枯れてきたので、さらに大きな鉢に植え替えが必要になってきました・・・。 私もまさかここまで続くとは。

→yk2さま 
この通りにゴッホが住んでいたわけじゃないし、パリの次に過ごしたアルルはリヨン方面だけれど、リヨンよりさらに遠く向こうの海寄りだし、なぜでしょうね。 マルモッタン美術館のそばにあるAvenue Ingres は、やはりあの画家のアングルの名前からみたいですよ。 昔はBoulevard Rossini ロッシーニ大通り、そしてAvenue de Boulogne ブローニュ大通りを経て、アングルの名前がついたそうな。 あのあたりはアーティストの名前のつくエリアのようで、そばにはAvenue Raphaël(←ラファエロ・サンティ)、Avenue Prudhon(←ピエール=ポール・プリュードン)もあるみたいです・・・とネット検索結果でした♪ 冗談だと言われても、問題提起されれば私も気になりますよ~(笑)。

→めぎさま 
山葵、育たず残念でした。 昔、ワサビ農園に行ったことがあります。栽培にはキレイな水が大事なようですね。 海外にいると生わさびの美味しさは貴重ですものねぇ。

→rinoさま 
どうも方向感覚は私のほうがいいみたいで、時間に合った散歩ルートを適当に提案です(笑)。 Kamoさんにパリの中で行きたい所を聞いた場合も、そこまでのルートはだいたい私が地図見て案内。 役割分担になってますね~。 

→Bonheurさま 
シンプルなドイツのDB(ドイツ鉄道)のもスイス鉄道の時計も見やすくっていいですよね。 スイス鉄道の時計の市販品のMONDAINE 持ってます♪  パリの通りの名前は、たまに表示の下に説明があるので、後で家で調べたりが面白いです。 知らない人がいっぱいだなぁ・・・と実感(笑)。

→テリーさま 
ベルシー橋は、観光ポイントから離れた12区なので、あまり馴染みがないかもしれませんね。 その近辺を活性化するために、Docks en Seine ドック・アン・セーヌができたみたいなんですが・・・。 

→母ちゃんさま 
もうこんな青空1カ月に一度あるかな・・・くらいなどんよりした冬の空が広がってます~。 植物があまり元気なさそうで。 パンジーの葉っぱにカビが。 慌てて撤去。

→norikoさま 
え?! セーヌ川の船の上からリヨン駅見上げたの? ・・・と念のため地図で確認。 そのエリアまでクルーズは行ってないし、駅舎は川沿いから陸寄りに建ってるよ。 何か他の建物と勘違いしてるかな。 オルセー美術館は昔は駅だった建物だけど、それかな。 

→lucesさま 
列車はどんどん最新式のデザインになって行くけど、きっと駅舎は補修工事を重ねてこのままの様式を残して行くのかな。 そうであってほしいな~。 カッコいいもの、時計塔。

→miffyさま 
北駅もサン・ラザール駅も、かなりプラットホームが長いですよ~。 乗ろうとして切符見せたら駅員女性にこの車両じゃないって言われ、ホーム先端まで探して、やっぱりさっきの車両だと判明して戻ったら、まったく悪気ない感じで、あ~やっぱりパリだと感じたことが。 大原のしば漬は有名ですものね~♪ いいなぁ。 

→hatsuさま 
この色とこの形にほれたオキザリス・トライアングラリス♪ 花と葉っぱの違いも面白くって。 晴れた日やある程度の光がないと、花が咲かないんですよ。 

→baby_pinkさま 
星座盤を思わせる色やデザインですよね。 ホント、気分リセットできそう♪ 凱旋門の上からでも、カメラのズームでかすかに認識できる時計塔、位置関係が分かって、興味深かったです。 

→mozさま 
オレンジや黄色の花に凝っていたかと思えば、この夏のテーマは青。 で、秋にはしば漬色に♪ ガーデニング初心者の域を超えないので、簡単に育てられるものは重宝です。 東京駅も昔の姿を残したままキレイになったみたいですね~。 実は乗り換えばかりで一度も外観見たことないんですよ・・・。 映画は割と最初のほう。 Mr.ビーンがリヨン駅で列車に乗る前にレストランで牡蠣や手長海老を食べるシーンです。 牡蠣を食べたふりして、あとでそばの席の女性のカバンの中に捨てちゃう・・・って。 ふふ。
by Inatimy (2012-11-28 19:29) 

カエル

青空のパリは抜群に元気になれる。
道の名前に人の名前が付いていると覚えやすいよね。
なんとなく歩いてしまうからなかなか覚えられないんだけど、
少しは道の名前も覚えなきゃな〜。笑
電車の中でのアナウンスで「リヨン」の発音が低音で
どうしても「リヨン」って言う時に低音になってしまう。。。事を思い出した。。。笑
by カエル (2012-11-30 23:51) 

MOCOMOCO

このオキザリス、可愛いですよね~♪
持っていたんだけどいつのまにか枯らしてしまって^^;
また見つけたら買おうっと^^
by MOCOMOCO (2012-12-03 21:20) 

Inatimy

→カエルさま 
私も普段の街歩きでは街の形(建物や店の位置とか橋とか)で覚えるから、通りの名前を意識するのは特定の建物に用事がある時だけかも・・・(笑)。 そこにたどり着くまでの目印としての通り名はメモっても頭文字3つくらいしか覚えてないし・・・。 アナウンスの言葉ってなんとなく頭に残るかも。 何言ってるのか分からないけど音程で記憶に~。 ホームとの間隔があいてるから注意してね、ってやつとか(笑)。

→MOCOMOCOさま 
オキザリス、一目ぼれでした。 買おうかどうしようか迷ってたらKamoさんも気に入ったみたいで。 三角葉っぱに、花と、色、面白いですよね。 なにより可愛いし♪ がんばって枯らさないように気をつけますね~。
by Inatimy (2012-12-04 20:31) 

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